10月25日(木)の名盤は
今日は「リトル・リヴァー・バンド」を紹介しました。
最近では、JET、サヴェージ・ガーデン、カイリー・ミノーグ等の活躍で、
オーストラリアの音楽シーンというのも、
イギリス、アメリカに勝るとも劣らないほど高いレベルだということが
知られるようになりましたが、
1970年代までは情報がうまく伝わらなかったこともあって、
ほとんど話題になることはありませんでした。
最初にオーストラリア出身アーティストとして脚光を浴びたのは、
1960年代のビー・ジーズ、70年代初頭のオリヴィア・ニュートン・ジョン、
ですがこの2組はどちらもイギリス人のオーストラリア移住者でした。
その後、AC/DCが登場しますが、彼らの場合は世界的な成功とほぼ同時に
活動の拠点をイギリスへ移していましたし、
「オーストラリアのバンド」というより
「ハードロックのバンド」のイメージが強すぎました。
そんな中、初めてオーストラリアを拠点にして、世界的な成功をおさめ、
オーストラリアのレベルの高さをアピールしたのが、
1975年にデビューしたリトル・リヴァー・バンドでした。
もともとイギリス領だったこともあって、イギリスの影響が大きく、
まずはイギリスで、というパターンが多かったオーストラリア勢の中で、
アメリカの、とりわけ西海岸の影響が色濃く、
始めから全米進出を狙った彼らの方法は正解で、
デビュー直後からヒットを連発。
爽やかなコーラスを生かしたサウンドはアメリカン以上に
アメリカンとの評価も獲得しました。
最大のヒットは1978年、全米3位のこの曲で、
彼らはついに念願の全米制覇には及びませんでしたが、
この後のエア・サプライ、イン・エクセス、メン・アット・ワークといった
オーストラリア勢が1980年代に全米を制することができたのは、
リトル・リヴァー・バンドが道を開いてくれたおかげでしょう。