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明日への遺言

今日紹介したのは、3月1日から公開される「明日への遺言」です。

舞台となるのは第二次世界大戦後の日本。

無差別爆撃を実行したアメリカ軍搭乗員を処刑したという罪に問われ、

戦犯裁判にかけられた、司令官 岡田資中将は、

部下を守り全責任を自分が負うべく、法廷で闘います。

その潔い人間味溢れる姿を今に伝えるために、

「博士を愛した数式」「雨あがる」の小泉堯史監督が、

構想に約15年をかけ、満を持して映画化したのが

この「明日への遺言」です。

主演の岡田資中将に藤田まこと、そして富士純子、西村雅彦、

蒼井優ら豪華な顔ぶれが脇を固めます。

先日、映画のプロモーションで熊本に来られた小泉監督と

主演の藤田まことさんにお話を伺いました。

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小泉監督が岡田資中将という人物を映画にしようと思ったきっかけは?

黒澤監督の助監督をやってる時にこの本に出会って、

その時はシナリオを書いただけでした。

もちろん、大岡さんの本もたくさん読んでいて、

すごく素晴らしい人だと思っていました、その大岡さんが魅力的な

人物としてとりあげていたのが岡田資中将だったんです。

大岡さんが取り上げる岡田資中将は

どういう人物なのか知りたいという気持ちもありました。

岡田資中将という人物を演じるにあたって藤田は、

最後にしても良いと思ったと言われていますが、その魅力は?

今の日本人に1番かけている、組織のリーダーとしてのけじめのつけ方、

そういった日本人の誇りのようなものを、

戦中戦後の混乱期にしっかりとした自分の意思責任をとっていた彼。

少しでもその魂に近づけたらなと思って引き受けました。

小泉監督にお聞きします、映画を見ていて映像に緊張感を感じたんです。

舞台に近いような。そこのところは意図してらっしゃった?

そうですね。傍聴席にいる人達も被告人席にいる19人も

間柄がきちんと決まっているんです。

どうやって現場を作るかというのが大事ですからね。

藤田さんも緊張しましたよね?

カメラが3台回っているんですが、どのカメラで私をとっているか、

傍聴席をとっているか、検事をとっているか、

監督は教えてくれないんです。だから舞台で演じているが如しなんです。

とにかく、フィルムがまわりますね、永遠まわるんです、まだまわってるんです、

ずーっとまわってます。そして「カット」と監督の声がかかりますね。

その時はフィルムチェンジです。ワンシーンワンカットでとっているんです。

小泉監督「だから、1本のフィルムで収まるように、

1日の法廷のシーンは10分以内に納めているんです。」

だからあの緊張感があったんですね!

それから、藤田さんの英語の場面がたくさんでてきますが、得意なんですか?

上の娘がハワイへ嫁いでいまして(今は日本に在住)9歳になる女の子の孫が

いるんですが、この子が英語ペラペラなんですね。

その子から本をもらって、その子の前で読んでみたら、

首をかしげて自分の部屋に入っちゃったんです。

後で聞いたら「まぁまぁね」と言っていたらしいです(笑)

大変なプレッシャーでしたね。

小泉監督は、黒澤監督の片腕として映画に携わってらっしゃいますが、

熊本にもよくいらっしゃっていましたよね?

熊本ではお堀でかがり火を焚いてナイトシーンをとったりした、

思い出深い土地でもあります。

今回の映画にもやはり監督の影響が息づいていますか?

そうですね。僕だけでなく、スタッフにも影響しています。

だからそういう人たちに囲まれて仕事をしている安心感もあります。

また、黒澤監督は「監督は最前線の司令官」と言っていましたから、

岡田資中将を知る事で少しでも黒澤監督を知る事が出来るのかなとも思いました。

小泉監督にとっての「責任」とは?

非常に難しいけれども、言葉だけではないということ、

「行い」が大事だと思います。

口先でいくら責任といってもそれは責任にならないので、

どうやってそれを行動としてとっていくのか、

僕自身の中でもこれから見つめていかなければならないと思いますね。

藤田さんにとっての「責任」とは?

1つのことを丸くおさめるのも責任だと思うけども、岡田資中将は、

あーいう、殺伐とした戦後のさなかで責任をとる重大さは

今の責任の100倍ぐらい重かったと思う。

その中できちっとした行動をとったという日本人ですね。

そういう発信する人が今日本にはいないですからね。

今の若い子達がある意味気の毒ですよ。

最後に熊本のリスナーへメッセージをお願いします。

小泉監督「岡田資中将の思いを感じ取ってもらいたいなと思いますね。

いろいろな事を考えるヒントが見つかると思います。」

藤田さん「映画館の大きなスクリーンで見ていただけたらと思いますね。

戦争の悲惨さ、人間同士の絆をもっと大事にしていかなければいけない、

いろんな意味で愛を感じていただければいいかなと思います。」

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映画「明日への遺言」は、3月1日(土)から、

■シネプレックス熊本
■熊本松竹
■TOHOシネマズ光の森
■TOHOシネマズはません で上映されます。

「明日への遺言」オフィシャルサイトwww.ashitahenoyuigon.jp