7月24日(木)の名盤は…
今週は別に夏の歌ではないにも関わらず、
強烈に夏を連想させる曲をご紹介しましょう。
ジグソーの「スカイ・ハイ」です。
なぜこの曲は夏をイメージさせるのか、
タイトルの「スカイ・ハイ」=「どこまでも高く青い空」だからかというと、
恐らくそうでもないんですね。その辺を今日は解明してみたいと思います。
まずジグソーは1966年にサックス2人を含む
6人組で結成されたイギリスのグループです。
デビュー以来、今ひとつパッとしなかった彼らに、
1975年、チャンスが訪れます。なぜか香港/オーストラリア合作の
カンフー映画のテーマ曲の依頼が来たのです。
これに提供したのが、この「スカイ・ハイ」で、見事全米3位、
全英9位の大ヒットを記録、一躍世界的人気を獲得しました。
日本でも当然ヒットしましたが、2年後にとんでもない大事件が起こります。
“千の顔を持つ男”として大人気の覆面レスラー、
ミル・マスカラスの入場テーマに使用され、
オリコン2位の爆発的ブームとなったのです。
さらに80年代にはテレビの「鳥人間コンテスト」のテーマ曲として有名になり、
21世紀になると、巨人軍・二岡のテーマとしても有名になりました。
ミル・マスカラスは子どもたちの夏休みに合わせて毎年来日していましたし、
「鳥人間」の放送も夏休み。野球のナイターも夏、ということで、
この曲は日本の夏の風物詩と言っても過言ではない存在になっています。
30年以上にわたって、何かにつけ耳にする、
日本の洋楽を代表する大ヒット曲ですね。
さて、実はこの曲、御存知の方も多いでしょうが、
冒頭の歌で「Blown blown blown・・・」と
エコーがかかっているのと、かかっていない2つのバージョンがあります。
シングル版は全てエコーがかかっていますが、
サントラ版はかかっていないんですよ!