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ブラインドネス

今日紹介したのは、現在公開中の「ブラインドネス」です。

この映画は、「シティ・オブ・ゴッド」、「ナイロビの蜂」の

フェルナンド・メイレレス監督が、ノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説

「白い闇」を映画化した作品。

今年のカンヌ映画祭のオープニングで上映されるなど、

世界中で注目を集めているほか、ジュリアン・ムーア、

ダニー・グローヴァーといったハリウッドスターにまじって、

日本から伊勢谷友介と木村佳乃が、

メインキャストとして参加していることでも話題です。

物語は、ある都市の交差点の真ん中で、突然、

男性が視力を失うことから始まります。

病院でも原因は分からず、失明は周りの人々に次々と感染し、

驚異的なスピードで広がっていきます。

驚いた政府は患者全員の強制隔離を決定。

収容所に集められた患者達は、不安と恐怖から人間の弱さや

醜さをさらけ出していきます。

最初に視力を失う男性を伊勢谷友介、その妻を木村佳乃。

また、医師である夫に付き添って収容所に入る、

ただ1人の目の見える女性を、ジュリアン・ムーアが演じています。

フェルナンド・メイレレス監督は、これまでの2つの作品で、

人間のもつ暴力性や残酷さ、厳しい社会の状況にスポットをあててきました。

今回は、一見、収容所という閉ざされた場所を舞台にした

パニックサスペンスを装いながら、人間の原始的な姿と現実社会を

赤裸々に描き出しています。

結構ヘビーな内容ですが、役者たちの素晴らしい演技と、

ブラジルの監督らしいカラッとした切り口で、

見ごたえのある人間ドラマに仕上がっています。

人間の持つ恐ろしさとともに、女性の強さを感じる1本。

ぜひご覧になってみて下さい。

映画「ブラインドネス」は、

■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■熊本松竹 で、現在公開中です。

「ブラインドネス」オフィシャルサイト http://blindness.gyao.jp/