10月22日の名盤は…
今週は先日亡くなった加藤和彦さんを追悼したいと思います。
まずは何と言ってもザ・フォーク・クルセダーズ
~サディスティック・ミカ・バンド~ソロ活動と続く
音楽作品そのものの革新性です。
これはそのままフォーク~ロック~お洒落なアダルト・ポップスと
対応するわけですが、常に日本の音楽の最先端を走るものでした。
60年代から80年代まで、邦楽を進化させたのは
彼だったと言っても過言ではありません。
中でもミカ・バンドは非常にカルト的な支持ではあったものの
海外で高く評価されました。
35年も前に本来の意味で海外進出を果たしていた
日本のバンドがいたことを忘れてはなりません。
そしてその際に本場から学んだ様々なノウハウが日本の音楽業界全体を
底上げすることになります。
日本のエンジニアやディレクターが知識として持ち合わせていなかった
新しい機材や録音法、音作りのテクニックなどを彼だけが知っていて、
それを惜しげもなく広めていきました。
さらに日本のコンサート音響に不満を持った彼は自費でPA会社を設立、
これぞ日本初の本格的PAシステムだったのです。革命的な事件でした。
ミュージシャンはもちろん、裏方の人も、そしてファンも含めて音楽に
関わる人はすべて加藤和彦さんのおかげでコンサートを良い音で
楽しむことができるようになったことを、
ぜひ覚えておいて下さい。
さらに、世界中の音楽を聴いて勉強していた彼はレゲエや
その他のワールド・ミュージックをいち早く日本に紹介してきました。
そんないろんな意味で日本の音楽界に偉大な足跡を残した加藤和彦さん。
感謝してもしきれませんね。