競歩「野中徹」君
今日は「競歩」にスポットを当てて紹介しました。
7月に行なわれたインターハイの5000メートル競歩で優勝した
熊本中央高校 3年生 駅伝部の野中徹君です。
競歩を始めたきっかけを教えてください。
1年生の終わりにシンスプリント(脛)を故障、
シンスプリントの故障は完治しましたが、今度はシンスプリントの
痛みをかばっていた膝を痛めてしまい、
その時から競歩の練習を少しずつやり始めました。
それまでは駅伝をやっていました。
ちょうど県総体まで1ヶ月で、
前監督からも膝がやわらかいから向いていると進められ
本格的に練習に取り組みました。
今年のインターハイで優勝とご紹介しましたが、
それだけでなくすごい記録を持っているんですよね。
2009年3月には5000m競歩で、21分04秒93で、熊本県新記録樹立。
5月には10000m競歩でも、
43分37秒82で、熊本県新記録を樹立しました。
県内外の大会において16回の6位入賞があり、
うち10回の優勝をおさめています。
競歩に目覚めたのは?
1月の練習にいい練習が出来ていて、
今まではどうしても、きつかったらやめていたんですが、
その時に自分の限界を超えてみようと思ったら、
すごくタイムがのびて、結果がでました。
競歩という競技についてルールや距離などを教えてください。
トラック(競技場)または、道路で、
高校生男子は5000m~10000mを定められた歩法(フォーム)で歩き、
そのタイムを競う競技です。
2つのルールがあり、1つ目は前に出した足が、後ろ足が地面から離れる前に
地面に接地しているか、接地する前に離れてしまったら、
「ロースト オブ コンタクト」と呼ばれる反則になります。
2つ目は前に出した足が体の直下になるまで、
足のひざが完全に伸びていないといけない、
まがってしまうと「ベントニー」と呼ばれる反則となります。
それぞれ黄色の「ペグ」という指示板で注意します。
1人の選手が3人以上の審判員から注意(警告)を受けたら、
審判主任が赤旗で失格にします。
競歩のきついところ、楽しいところはどんなところですか?
警告が貯まると精神的にきつくなってきます。
注意を受けたときもフォームが悪くなっている状態なので、
接地の瞬間から、伸ばす所、足が離れる所を
意識していかないといけないからきつくなってきます。
忍耐力も精神力も必要ですね。
全国大会でたくさんのレベルが高い人達と一緒に、
歩く時が一番楽しみです。
実は事前に監督の山本先生に「野中君の強さの秘密は何でしょうか?」と
聞いてみたところ、
・自分のコンディション(調子)が自己管理できるところ。
・体脂肪率3%を維持できる。食事において節制ができるようになった。
・周りの人に感謝する気持ちを持っている。
周りの人達に支えられているので、しっかり練習も出来て、
コンディションも完璧だという自信が、どんな大きな大会でも、
どんな状況でも、最高のパフォーマンスを出せるところ。
という風におっしゃっていました。
これを聞いて野中君自身は強さの秘密についてどう思いますか?
そうですね、風邪もひかなくなってきましたし、
体脂肪に関しては、歩くことでかなり消費されますしね。
今後の予定としては競歩ではなく、11月7日の高校駅伝に7区(アンカー)で
出場予定だそうですね。
最後に今後の抱負を教えて下さい。
自分の持っている5000m、10000mの県記録を超えたい。
熊本の競歩の県記録すべてを更新するのが夢です。
いずれは世界で戦える人間になりたいと思っています。