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熊本0円ハウス

今日は、12月13日(日)まで熊本市現代美術館ギャラリーⅢで

「熊本0円ハウス」という作品展を開催中の、

熊本出身の坂口恭平さんを紹介しました。

坂口さんは1978年生まれ、早稲田大学理工学部建築学科を卒業。

在学中から路上生活をしている人たちの家に興味を持ち、

「建築物」としての視点から調査・研究を始められました。

路上生活をする人たちを直接取材し、

撮影した家の写真を写真集として出版したり、

実際にご自分も路上生活を体験したりされていまして、

付けられた肩書きが「建築探検家」。

そんな坂口さんに電話でお話を伺いました。

「熊本0円ハウス」とはどんなものか教えて下さい。

今回は、これまでのような調査だけでなく、

実際に作るということにチャレンジしました。

今回は主に廃材の窓枠を再利用しています。

家は構造から作るじゃないですか?

そうじゃなくて、窓枠から家を作ってみようと思ったんです。

また、この展示には熊本のサンワ工務店の協力で

(10年ぐらいに前に働いていた事があったんで)

昔から溜め込んだ廃材が山のようにありまして、

そこからもらってきました。

そして出来上がったものはどのようなものになりましたか?

1畳もないぐらいの小屋(家)を作りまして、

さらに移動可能なように自転車をつけました。

実は月極駐車場にスッポリ入る大きさなんです。

こんな家があってもいいじゃないかと思いまして。

その自転車ごと展示しているんですが、

この自転車もとても古くて、

自転車屋さんに持っていったらビックリされました。

中には観葉植物も飾ってあるんですが、

というのも、路上生活をしている人たちの家が

ブルーシートで作られている事が多く、

それを変えたいと思って、窓枠も用意して陽もさんさんとあたるようにして、

そして植物を飾って。としてみたかったんです。

来年には東京で実際に駐車場に置いてみて、

住宅として提示してみたいと思っています!

Kumamoto1jpg

坂口さんがこの「0円ハウス」を通して発信したい想いとは?

僕の中では「家」というよりも「巣」というものに近いんですが、

動物の「巣」って0円じゃないですか?

それに何千万円もかける事に違和感を感じて。

もっとシンプルに、そしてユーモアに溢れた家というのを

社会的な意味も込めて作っています。

以前、路上生活をしている人たちと接した事で、

「人間はどんな状態でも生きていける」んだと強く思ったんです。

今の私達はどうしても”予期せぬ”ことに対して「不安」を持ってしまって

いると思いますが、本来人間は”予期せぬ”ことにたいして「希望」を

もって生きてきたんだと思います。

そんな事を考えています。

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坂口恭平さんの「熊本0円ハウス」は、

12月13日(日)まで熊本市現代美術館ギャラリーⅢで開催中です。

坂口恭平さんHP http://www.0yenhouse.com/