1月14日(木)の名盤は…
皆さんは思いがけない場面で大好きな曲が聴こえてきて、
ニマッとしたことはありませんか?
今日はそんな1曲を以前「キネマのススメ」でも紹介した
映画「パイレーツ・ロック」から紹介しました。
ロレイン・エリソンの「ステイ・ウィズ・ミー」という曲です。
この曲は20年程前、ピーター・バラカン氏が書いた「魂のゆくえ」という
本の中の“ソウルの一発屋の大好きな曲”というコーナーで紹介されていました。
その文章を紹介しますと、
“1967年のこのドラマティックなバラードにロレイン・エリソンなる
女性が込める感情は、ほとんど狂気じみた感じです。
彼女について何も知らないし、知る必要もないほど、
コメントする余地を残さない強烈さだ”-とここまで書いてありました。
当時はまだCD化されてなく、ソウルのオムニバスLPに収められていました。
その後別のオムニバスでCD化され、
ソウル・ファンには絶大な人気を誇る名曲ですが、
決してメジャーとは言えないこの曲があの映画の中で流れるんですね。
しかもいい場面で使われて、ラストではダフィのカヴァー版でもう一度流れて、
と完全に主役級の扱いなんです。
ところでこの曲、調べてみると、当時全米64位、R&Bで11位と、
一発屋といえるほどのヒットでもないんです。
でも70年代にキキ・ディー、90年代にトリーネ・レインがカヴァーしているあたり、
イギリス、ヨーロッパではピーター・バラカンの記憶通り
ヒットしたのかもしれませんね。