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八千代座

今日は、今年100周年の八千代座についてお話を伺いました。

ご出演は、山鹿温泉観光協会の西本実加子さんです。

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八千代座の歴史を教えてください。

八千代座は明治43年に、温泉と商工業で栄えた山鹿の旦那集が、

劇場組合を作って建設しました。

江戸時代の歌舞伎小屋の様式を伝える一方、屋根組みのトラス工法や、

舞台が後ろからでも見えやすいように柱に鉄のパイプを使ったり、

床面には段差をつけるなど、西洋の工法も取り入れてあります。

一見すると純粋な和風建築に見えますが、

和洋折衷の当時としてはモダンな建物でした。

建設には明治43年の5月ころから取り掛かったようで、

12月には完成しました。工期はわずか10ヶ月の突貫工事でした。

建設費は20957円でした。当時米1俵を5円として、

現在のお金に換算すると、8千万円ぐらいになります。

今後予定されている100周年関連のイベントなどを教えてください。

まず、最初は実行委員会主催の主なイベントです。

■ 女優市原悦子による朗読会

山鹿市内の全小学生を八千代座に招待し、

女優の市原悦子さんによる絵本の読み聞かせの会を行います。

期日は6月29日で、1日に3回公演が行われます。

■ 八千代座バルセロナ共同企画事業

バルセロナからダンサーなどの芸術家たちが、5月10日から3週間滞在し、

日本人の演奏家やダンサーたちといっしょに八千代座で舞台を製作し、

6月初旬、それを八千代座でお披露目します。

これらの作品は、

そのあとスペインのバルセロナフェスティバルでも上演されます。

■ 「あなたも私も千両役者」

山鹿出身の歌手や、さまざまな芸能団体、小中高校生などに登場してもらい、

八千代座の晴れの舞台で発表してもらおうという企画です。

山鹿市民出演による芸能大会を行います。

期日は平成22年11月20日から23日までです。

■ 高校生による自主公演製作事業

山鹿管内の4校の高校生たちが、企画から、製作、公演まで行う事業です。

平成22年度から事業を実施し、公演は平成23年に行う予定です。

どんな公演にするかは高校生の判断によるもので、

もしかすると超有名アーティストのコンサートが行われるかもしれません。

<後援事業について>

■ 市川亀次郎・三響会特別公演「伝統芸能の今」

小児癌撲滅のためのチャリティー公演として、市川亀次郎、

お囃子の亀井広忠、田中伝左衛門、田中伝次郎の3兄弟による舞踊公演が、

7月6日に行われます。

■ 打男DADAN 鼓童 八千代座公演

和太鼓のプロ集団である打男鼓童による八千代座公演は、

7月19日と20日に開催されます。

■ 坂東玉三郎舞踊公演

今年も歌舞伎俳優の坂東玉三郎の舞踊公演が行われる予定で、

明日、東京で記者発表が行われます。

今年は坂東玉三郎さんが平成2年に八千代座で公演を行って

20周年と記念すべき年になります。

一般の方でも参加できる企画はありますか?

八千代座狂言教室の受講者を募集中です。

毎月1回、和泉流萬狂言の野村万禄氏を講師に八千代座で行っています。

開校は6月ぐらいを予定しています。

その他、八千代座では、鳴り物、狂言、寄席、演劇などの

ワークショップを実施しています。

明日、東京で坂東玉三郎さんの公演の記者発表があるそうですが、

玉三郎さんの公演が八千代座で行なわれるようになった

きっかけを教えてください。

山鹿市民が八千代座の写真などの資料を玉三郎さんに渡しました。

それを見た玉三郎さんが八千代座を見学に来られ、

たいそう好感をもたれて、次の年から公演が始まりました。

毎年山鹿に滞在されるのを楽しみにしておられます。

山鹿の郷土料理や温泉が気に入られています。

山鹿の皆さんにとって八千代座はどんな存在でしょうか?

山鹿の先人たちが建設し、これまで100年間守ってきた宝物であり、

山鹿市民の誇りです。

八千代座はコンクリートでできた一般のホールと違って、

木造のぬくもりが感じられます。

客席と舞台までの距離が非常に短いのが八千代座の特徴です。

どこからでもはっきりと演じる役者を見ることができます。

舞台や花道の近くにいる人は、役者の息遣いも分るほどです。

ですから、役者はひと時も気をぬけません。

それは観劇する人にも言えることで、演じる人と見る人、

つまり、役者と観客の一体感が、八千代座でしか感じることが出来ない

特別な雰囲気を作り出しています。

チケット・申し込みに関して問い合わせ先を教えて下さい。

八千代座 電話番号0968-44-4004にお問合せください。