6/24「ハート」
いきなりですが、問題です。
オアシス、ザ・キンクス、ザ・ビーチ・ボーイズ。
この3組のバンドの共通点は何でしょう?
答えはバンドの中に兄弟がいる(しかも中心的存在)ということ。
昔からなぜか同じバンドに兄弟がいる場合、
険悪な関係であることが多いのです。
ま、ヴァン・ヘイレンやAC/DCなど、兄弟仲の良いバンドもたくさんあるので、
印象が強いだけなのかもしれませんが。
では、姉妹はどうなんでしょう。あまり例が思い浮かびませんが、
そういえばアンとナンシーというウィルソン姉妹が率いる
ハートというバンドがいますね。
1975年デビューですから、今年で35周年。
他のメンバーは多数入れ代わっても姉妹だけはずっと変わりません。
現在ではバンドというよりも姉妹のプロジェクト・ユニットと言ってもいいほどです。
姉のアンはシンガー、妹のナンシーはギタリスト。
曲は2人で作るのでミュージシャンとしてはほぼ同格ですが、
黒髪でルックスはまぁ普通な感じのお姉さんに対し、金髪でスレンダー、
アクションが色っぽい妹の方が人気は上と言えるんじゃないでしょうか。
さらに、歌手としては力量の劣る妹が歌ったナンバー「ジーズ・ドリームス」が、
お姉さんの歌ではどうしても達成できなかった全米No.1の座を
初めてバンドにもたらしたのですから、
お姉さんが腐ったとしても誰も責めなかったでしょう。
でも、アン姉さんはいい人だったのです。
全盛期のライブ映像を見てみますと、
ライブの終盤、一番盛り上がったところで、No.1ヒットのこの曲を妹が歌い、
それをお姉さんのアンが嬉しそうにシェイカーを振りながら見つめ、
コーラスを付けている姿を確認することができます。
仲の悪い兄弟バンドに対して、”奇跡”とも言えるような姉妹仲は、
お姉さんの大地のように広い愛のおかげなのかもしれません。
今日お届けしたのは、
1985年の全米No.1ヒット。ハートで「ジーズ・ドリームス」でした。