9/30「デキシーズ・ミッドナイト・ランナーズ」
今日は「デキシーズ・ミッドナイト・ランナーズ」を紹介しました。
「そんな長い名前のバンド、知らないよ」という方も、
1982年に全米・全英ともにNo.1となった名曲「カモン・アイリーン」といえば
ピンとくるでしょう。
そう、彼らはアメリカと日本ではこの1曲だけの、いわゆる一発屋として
認識されているわけですが、本国イギリスではそんなことはなく、ヒットも多いし、
音楽的にも高く評価されているのです。
ただ、とても解りにくい部分があるのは間違いありません。
まず、バンド名からアメリカ出身と思っている人が多いのですが、
イギリス バーミンガム出身。
そしてバンド形態ですが、実際はリーダーのケヴィン・ローランドによる
ソロ・プロジェクトと考えたほうがいいでしょう。
アルバムは3枚、その後ケヴィンのソロ名義で2枚の合計5枚、
すべてメンバーが違うんです。
さらにそれにも関連しますが、アルバムごとに音楽性とファッションが
大きく変化するのです。順を追って説明すると、1980年の1作目は
ホーン隊を導入した60年代風ソウル/R&Bで、細身のモッズ・ルック。
1982年の2ndはメンバー入れ替えで、フィドルとバンジョーを導入した
アイリッシュ・トラッド風。
ヒゲに長い髪、作業着に素足でズック。
「カモン・アイリーン」はこの時代の曲です。
そして1985年の3rdアルバムではポマードで七三分けの頭に3つ揃いのスーツ。
音も上品になり、これがまったく売れず、解散。
1988年のソロ第一弾はネクタイをほどき、大きな襟のシャツをはだけ、
ラテンの遊び人風で音もラテン風味。
アルコール依存症でリタイアしたものの11年ぶりに復活した2ndソロアルバムでは、
ビキニパンツと女装姿で、内容は全曲カバー。
こんな感じで自業自得というか、自ら解りにくくしている感がありますが・・・。
でもファッションはともかく、サウンドはどれも味わいは違いますが、
素晴らしいものばかりです。
今日は「カモン・アイリーン」と同じ2ndアルバムから、
本国ではヒットした「ケルティック・ソウル・ブラザーズ」をお届けしました。