「ソロモン・バーク」
今週は先日亡くなったリズム&ブルース/ソウル・シンガー、ソロモン・バークを紹介しました。
今年5月に待望の初来日公演を行い、70歳とは思えない元気な姿を見せてくれたばかりで、
今回もツアーでオランダへ向かっている最中の突然の死に本当にびっくりしました。
1960年代初期のアトランティック・ソウル隆盛の立役者ですが、
R&Bチャートではヒットが多数あるものの、ポップ・チャートでは上位に食い込めなかったため、
オーティス・レディングやウィルソン・ピケット、アレサ・フランクリンほどの知名度はないかもしれません。
しかし、彼には別の功績があるのです。
白人、特にイギリスのロッカー達への影響がとても大きいのです。
曲を聴けばよくわかると思いますが、ミック・ジャガーやヴァン・モリソンの歌い方とそっくりです。
もちろんミック達が真似しているのであり、多くの曲をカバーしています。
ソロモン・バークなくしてローリング・ストーンズは存在しなかった、とは言い過ぎかもしれませんが、
スタイルはだいぶ違うものになっていたかもしれないのです。
だからこそ彼につけられた称号は”キング・オブ・ロック&ソウル”。
その言葉に偽りのない、うまくて深くて強い歌声で、
本当に先週まで現役バリバリ、それどころか今が全盛期という説もあるほど
充実した活動を続けていたところの突然の死。
残念でなりません。
ご冥福をお祈りします。
今日は第2期黄金時代と言える近年の作品から、2005年の曲「アイ・ニード・ユア・ラヴ・イン・マイ・ライフ」をお送りしました。
この時、65歳。
今のもっと若いシンガーでこれだけ歌える人はいるんだろうかと考えさせられてしまいます。
本当に凄いです。