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スピードミントン

今日は「スピードミントン」を紹介しました。

ご出演は、東京都大田区にあります 

NPO法人地域総合型スポーツ倶楽部ピボットフット理事 今田恵美さんです。

スピードミントンの歴史、概要を教えてください。

2003年にドイツで生まれました。スカッシュをやっていたドイツ人が、

このスピード感を生かしたまま、もっと広いところでやってみたいと

考案したスポーツです。ヨーロッパで広まり、翌年、アメリカに渡りました。

その後、日本に上陸したのは2005年のことです。

その頃には、ヨーロッパ大会も開催され、アメリカでもかなりの

競技人口がありました。日本に上陸したのと時を同じくして、

アジア各国に広まり、ヨーロッパと同じように、

小・中学校の授業に取り入れている国もあります。

日本では4年前(2007年4月)から都立蒲田高校の体験授業で

初めて教育の現場で取り上げられ、スピードミントンを希望した1年生が

週に1回(2時間)の授業を受けています。

また、上陸後すぐにNPO法人ピボットフットが

「スピードミントン教室」を開講し、現在までに30人以上の会員が

競技としてスピードミントンを楽しんでいます。

具体的にコートの広さ、使う用具の特徴などを教えてください。

コートは一辺が5.5mの正方形2つが、

12.8メートル離れて置かれています。ネットはありません。

自分のコートから相手のコートまでスピーダー

(バドミントンのシャトルに似たもの)をノーバウンドで打ち合います。

5.5mのコートを2つずつ並べて行うダブルスもあります。

使用するラケットはスカッシュ用のものと形が似ていますが、

長さが58cmと、小ぶりにできています。

ガットは軟式テニスに使うものと似ています。

スピーダーの頭の部分の素材に特徴があり、

とても反発力のある硬いゴムのようなものでできており、

飛距離を出すためにゴルフボールでおなじみの

凸凹が表面に付いています。また、先端に小さな穴が開いているため、

打ち合うときに鏑矢のようにヒューヒューと音が出ますので、

かなりのスピード感があります。

また、暗いところでも使用可能なように、先端の部分が

半透明のゴムでできており、中に発光体を差し込んで光らせる

「夜間用のスピーダー」もあります。

アメリカでは、この夜間用のスピーダーを使ってやるスピードミントンを

特に「ブラックミントン」と呼んで、流行っているようです。

また、スピーダーの重さが軽いものもあり、これは飛距離も短く、

飛ぶスピードも遅いので年少者や、レクリエーション用に使われます。

それらの用具を使って行うゲームのルールを教えてください。

シングルスは、サービスは3本交替、16点先取、5セットマッチが

国際ルールですが、日本人の体力に合わせ、国内大会は

3セットマッチとしています。デュース(15-15)になった時点からは

サーブは1本交替、2点差がつくまで行います。

ダブルスも、サーブは3本交替、サーバーはサイドを

右・左・右と変りながらサーブを3回行った後、サイドチェンジをします。

レシーブ側はレシーブの間サイドチェンジはありません。

レシーブされた後は、どちらのプレーヤーが打ってもよく、

卓球のように交互に打たなければならないという事はありません。

サーブ権が移動したら同じように、右、左、右から3回のサーブを行い、

サーブが終わった時点でサイドチェンジをする、

という事を繰り返していきます。

サーブは1回のみで、テニスのようにセカンドサーブはありません。

サーブはコート内から打つ場合、ラケットがウエストの位置より

下から出なくてはなりません。いわゆるアンダーサーブです。

コートのエンドラインより後方から打つ場合のみ、

オーバーヘッドサーブが許されます。サーブを打つ場所はコート内からか、

エンドラインの外側からか、選ぶ事ができます。                                                           

今田さんは長年テニスをされ、テニスの指導もされているそうですが、

ラケット競技の経験者として、スピードミントンの面白いところ、

難しいところを教えてください。

ラケット競技としては唯一、ネットが無いので、

「ネットに引っかかる」と言う事が無いわけで、

つまり、床面すれすれに飛んできて足元に落ちる、

というスピーダーを打ち返す事が多くなります。こういう球を如何に打つか、

また、こういう球を如何に返すか、これがスピードミントンの醍醐味です。                                                            

また、コートがお互いに5.5mも離れているので、

いわゆる「ドロップショット」はありえません。

全てのスピーダーを「全力で」打ち返す事になるわけですから、

かなりの運動量になります。

道具を見ると、スカッシュのラケットの子供用のラケットと、

小さめのバドミントンの羽根のようなスピーダーですから、

レクリエーション用の遊び道具のように見えるのですが、

一度やってみると、その運動量の多さ、スピード感、全力で打ち返す事の

爽快感にびっくりし、はまってしまう方が多いようです。

しかも、テニスのようにちゃんと打てるようになるまで

時間がかかるわけでもなく、それなりにすぐにできるようになる点、

ネットが要らないので、平らな地面があればすぐに始められる点で、

今までにない優れた種目だと言う事ができます。 

スピードミントンは、「競技種目」としての一面と、手軽に誰でも、

どこでも(正式なコートがなくても)簡単に行う事のできる

「レクリエーション」としての一面を両方具え持っています。

例えば、広い場所なら、公園でも、浜辺でも、野原でも、校庭でも、

ネットを張る必要がありませんので、平らな場所があれば

どこでもできます。コートの広さは、その場所にあわせて

決める事ができます。ラケットセットには、コ-トの広さを決める為の

小さなカラーコーンもセットされています。

スピードミントン日本上陸後、すぐに教室を開講した

NPO法人ピボットフットが東京都の大田区にあるということで、

大田区では特に練習会も盛んに行われているようですが、

練習会や大会の予定を教えてください。

12月19日(日)に、第3回日本スピードミントン交流大会が

開催されたばかりです。今回は、初めてダブルスも行いました。

また、来年秋には第4回大会を開催予定です。

練習会に参加している方の年齢層は10代から60代まで、幅広いです。

また、男女比も半々くらい。ちなみに第2回大会の男子一般の部の

優勝者は中学2年生の男の子でした。

「日本スピードミントン…」と歌っている通り、

まだまだ競技人口は少ないですが、「全日本大会」です。

もちろん、大田区以外の方もたくさん参加されています。

やってみたい方はどんなところで用具を購入できますか?

インターネットで購入可能です。スピードミントンで検索してください。

ただ、全て輸入品のため、品切れの場合は、

手元の届くまでかなり時間がかかる場合もあります。

うまく在庫を持っているところを探してください。

ラケット2本、スピーダー3個、カラーコーン8個、収納ケースのセットで、

定価7,980円です。 

また、講師の派遣もOKです!日本国中どこまででも行きます。

9月には茨城県水戸市の体育指導委員200名の研修として、

1日講習会を開催しました。

スピードミントンに関するお問い合わせ先

NPO法人 ピボットフット  電話03-3776-5113 

HP http://p-foot.jp