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熊本地方気象台「大守貴之」さん

スポーツ、アート、カルチャーなどさまざま分野の「注目の人」を、

毎回ゲストに迎えインタビューする「ヒューマン・ラボ」のコーナー。

今日のゲストは、熊本地方気象台の大守貴之さんです。

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~~~~~~~~大守貴之さんdata~~~~~~~~

平成21年4月から熊本地方気象台の気象情報官をしています。

気象情報官は、熊本地方気象台に1人しかいないんですよ。

普段は、気象台の中で様々な業務をしていますが、

時には今回のようにラジオに出演したり、

取材などでTVに映ることもあります。

その他に、公民館などで気象のお話をさせていただくこともあります。

~~~~~~~~熊本地方気象台data~~~~~~~~

明治23(1890)年2月1日に、熊本市被分町(現在の水道町付近)で

業務を開始しました。その後、明治35(1902)年1月1日に

熊本市京町2丁目に移転し、同じ場所で109年間気象観測などの

業務を行ってきましたが、庁舎の老朽化のため今年2月1日に

熊本駅そばに新しく建てられた合同庁舎12階に移転しました。

桜の標本木は敷地内(京町)から合同庁舎近くの小学校の桜に

変更になりましたが、雨量や気温などの観測は、

これまでと同じ京町で行っていますので、

100年以上継続しているデータはそのまま利用します。

HP http://www.jma-net.go.jp/kumamoto/index.html                 

熊本地方気象台の仕事について具体的に教えてください。

例えば、「生物季節観測」などがあります。

今年も桜の話に花を咲かせた方が多かったと思います。

気象台では、あらかじめ定めている植物の開花や鳥や昆虫などを

はじめて見たり聞いたりした日を観測する生物季節観測を行っています。

毎年、動物や植物を観測することにより、

生物に及ぼす気象の影響を知るとともに、

その観測結果から季節の遅れ進みや、気候の違いなど

総合的な気象状況の推移を知る目的で行っています。 

それから、「天気予報」 。天気予報は、観測されたデータを使い

スーパーコンピュータで大気の動きを予想し、予報官がこれらの資料や

気象衛星、レーダーなどの観測データから適切な情報を

人間の経験を生かして判断し、天気予報を作成しています。

そして、地方気象台が重要にしているのが「地上気象観測」です。

気象台では、警報・注意報などの防災情報を皆さんにお伝えする事が

大事です。そのため、天気予報の基礎資料、

気候変動の把握などに使ったり、

世界各国の気象台と同じ時刻に風向、風速、気温、降水量、

天気などの地上気象観測を行っています。

~~~~~大守さんからリスナーの皆さんへ~~~~~

先月11日発生した三陸沖を震源とする地震による津波で、

多くの方が犠牲となられました。

●ぐらぐらっと地震による大きな揺れを感じたら、

まず身の安全を守ってください。

大きな揺れは大概ね1分くらいで収まります。

しかし、大きな揺れは内陸で起こった地震によるものか、

海底で起こった地震によるものか、即座には分かりません。

海の近くで大きな揺れを感じた時は、津波があるかもしれないと思って、

速やかに海から離れた安全な高台などに避難してください。

●津波は一度来て終わりではありません。

お風呂の中で、手で波を作ってみると、

波がお風呂のふちにぶつかって反射を繰り返し、

どんどん複雑な模様が水面に広がるのが見られると思います。

津波も同じように複雑な経路を通ってきた波が次々に押し寄せるものです。

津波の高さも、最初の波が一番高いというわけでなく、

二番目、三番目の波の方が高くなることもあります。

●また、気象台では、気象災害が発生する恐れがある時は、

警報・注意報を発表して警戒や注意を呼びかけています。

昨年5月からは、大雨などの全ての警報・注意報を市町村ごとに発表し、

警戒などの必要な対象市町村が分かりやすくなっています。

警報などが発表されましたら、最新の気象情報や周りの状況などを把握し、

「災害は忘れた頃に、思いもよらぬ所でやってくる」ことを念頭に、

保険だど思って早めの避難を心がけてください。

~~~~~ その他 こんなお話も ~~~~~

●気象台が発表している天気予報は、

毎日05、11、17時に発表していますが、天気が急変した時などは、

随時修正して発表しています。

天気予報の内容は、今日、明日、明後日の天気、風と波の高さ、

6時間毎の1ミリ以上の雨の降る確率、最高気温、最低気温です。

●例えば、少しの雨でも濡れたら困るときは、

天気予報に雨の表現がなくても、

降水確率が20%とか30%の予想でも、

傘を持っていたほうが良いと思います。

このように、降水確率も上手に利用してください♪

●気象台では、夏休みにお天気教室を開催したり、

出前講座などで気象知識の普及活動も行っています。

また、気象証明や過去の気温などデータ等の問い合わせにも

対応していますので、お聞きになりたいことなどがありましたら、

気象台に問い合わせてください。

天気予報などの問合せ 096-352-0345

過去の資料や気象証明などの問合せ 096-324-3283

気象全般に関する問合せ 096-352-7740

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