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直轄警察犬訓練士「竹原尚人」さん

今日は、熊本県警察本部鑑識課現場鑑識係の

竹原尚人さんにお話を伺いました。

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(左)熊本県警察本部 警部 辛島英二さん

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竹原さんは、

平成9年3月から鑑識課の直轄警察犬訓練士としてスタート。

これまでに担当した直轄警察犬は第12代から第17代までの6頭。

出動件数は平成9年から平成23年6月までに556件を数えます。

「警察犬」の役割について具体的に教えて下さい。

熊本県警の場合、

①足跡追求活動

(犯人等の足跡や物の臭いを嗅がせて犯人を追及させる活動です)

②捜索救助活動

(主に行方不明者を捜索する活動です)

③臭気選別活動

(犯罪現場等に遺留された犯人の物の臭いを嗅ぎ、

他のものと並べた中から選別し、犯人の犯罪行為を裏付ける活動です)

以上の活動を行なっています。

直轄警察犬、嘱託警察犬の違いについて教えて下さい。

「直轄警察犬」

警察本部鑑識課で警察官等が警察犬を飼育管理訓練して

現場出動している警察犬です。

「委託警察犬」

警察本部鑑識課が、

民間の訓練所等で訓練している優秀な犬を年1回警察犬としての

試験を行ない、これに合格した犬を警察本部長が嘱託した

警察犬を嘱託警察犬といいます。

警察犬というとシェパード犬というイメージがありますが、

何か理由があるのでしょうか?

シェパード犬が多く警察犬に採用されているのは、

シェパード犬が警察犬として要求される総合的な能力を他の

犬種より持ち合わせているためであると思います。

他の犬種でも警察犬になることは可能ですか?

可能です。現在、熊本県警の嘱託警察犬は、

シェパード犬とラブラドール犬の2種類ですが、

以前はゴールデンレトリバー犬、ブリティッシュコッカースパニエル犬、

ロットワイラー犬もいました。

熊本県警では、犬種を限定せずに嘱託しています。

これまでの活動の中で最も印象深いエピソードをお願いします。

警察犬による大活躍のエピソードは、残念ながらありません、

ただ、私の失敗や反省事例の中から皆さんがペットを飼う上でも

参考になれば、と思って紹介します。

私が直轄警察犬訓練士になってまもない頃、

私の最初の担当警察犬の訓練中に強すぎる体罰を与えてしまいました、

一瞬のことではあったとはいえ、

その警察犬はその訓練をしなくなりました。

元の状態に戻すために数年間悩み苦しみながら試行錯誤の訓練を

おこないましたが、その訓練は完全に元の状態には戻りませんでした。

その犬の心が大きく傷つきトラウマが発生させてしまったことを

深く反省して、今も忘れずに自戒しながら訓練しています。

自分で教訓としているのは次のようなことです。

①叱っても怒るな。訓練中は自制心を忘れるな。

②犬の訓練を壊すのは一瞬、壊したのを元に戻すのには

 長時間かかることを心せよ。

③犬への強制は、犬の性格に応じて行なうべし。

 過度の強制は「百害合って一利無し」。

④担当警察犬の作業の失敗は、担当訓練士にあることを自覚して

 訓練方法を検討せよ。

最後に今後の活動について教えて下さい。

多くの捜査活動・捜索活動に出動したいのはもちろんですが、

警察犬の活動を多くの方に知っていただくために、

イベントなどにも出動していこうと思っています!

嘱託警察犬や嘱託警察犬訓練士のニューフェースを募集しています。

貴方の愛犬を嘱託警察犬にしてみませんか!

詳しくは、熊本県警察のHPをご覧下さい。

熊本県警察 http://www.police.pref.kumamoto.jp/index.jsp

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