テディベア作家・三浦由美子さん
今日はテディベア作家の「三浦由美子」さんをゲストに迎えました。
“テディベア”の誕生について教えて下さい。
テディベアの誕生は、
1900年代にドイツのシュタイフ社で作り始められました。
その後、アメリカやイギリスなどに広がりました。
欧米では、ファーストフレンドといって、子どもに最初にあたえられ、
一生の友達フォーエバーフレンドとして育っていくんです。
テディベアに「こうでなければいいけない」という定義などあるのでしょうか?
色々な説があって、どれが正しいとはいえませんが、
①ジョイントが付いていて、手・足・首が動くこと
②天然の素材・モヘアを使っていること
モヘアは、アンゴラ山羊の毛を織った布地です。
裏地はコットン100%です。
このモヘアは、テディベアが誕生する以前の1790年ごろ
トルコのアンゴラ地方で生産されていました。
当初は室内装飾や馬車の内装に貴族階級だけが
使うことができる高価なものでした。
③背中にコブがあること
しいて言うなら、テディベアの原型を作ったシュタイフ社のベアが
基本となるのでこの3点でしょうか。
モヘア以外の素材、
目の部分や口の刺繍に使われている糸などはどんなものですか?
・グラスアイ ドイツの職人さんが1つ1つ手作りしたガラス製の目。
(昔はブーツ用のボタン)
・刺繍糸 コットン100%でつやがあり比較的上部
・ジョイント 手足首を動かすためのもの
・詰め物 化せん綿(昔はおがくずや木毛)
三浦さんがテディベアを作るようになったきっかけを教えて下さい。
1995年 仕事で東京に住んでいた時、東急東横店(渋谷)の中に
プリメーラのお店が入っていました。
そこで材料を買い、本を見ながら作ったものの、
うまく仕上がらず、プリメーラの教室に通うようになりました。
テディベアというと、小さくてつぶらな瞳と、顔の真ん中にちょこんと座った鼻、
そして“人”という字のような(!?)口、という感じなんですが、
よく見ると表情も少しずつ違いますね?
ベアの顔やスタイルは本当に数多くあります。
リアルなもの、デフォルメされたもの、洋服を着たもの。
顔だけで見れば目の位置で幼な顔か、
スタンダードか、大人顔か決まってきます。
私は初期のシュタイフ社のクラシックなタイプのベアが好きです。
このベア達は決して愛想よく笑っているわけではないんですが、
これがいいんです。自分が思った顔になってくれます。
嬉しい時には、一緒に笑い、悲しいときには泣いてくれます。
今後の活動予定やPRしたいことなどあれば教えてください。
11月29日から熊本伝統工芸館で「夢の時間(とき)」を開催します。
ビスクドールを作っている友人「小沢信子」さんとの合同展なんですが、
昨年に続き2回目の開催となります。
発祥の地がテディベアはドイツ、ビスクドールがフランスとドイツです。
また、この2つはほぼ同じ時代に誕生しました。
昔の本や写真にも一緒に並んだ姿を目にします。
こういった理由で私達は一緒に展示会をすることになりました。
今後も2年に1度は続けていく予定です。
またこれがない年には、個展を行なって、一年に一度は
私が作ったベアを発表していきたいです。
(来年9月は個展(伝統工芸館)の開催も決まっています。)
また、三浦さんは教室などもなさっていますので、
興味のある方はご連絡ください。 ℡090-8839-6128
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
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