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「東洋水産株式会社」のヒミツ

今日は、

「東洋水産株式会社」の齋藤千亜希さんにお話をうかがいました。

~~~~東洋水産 株式会社 会社概要~~~~~

会社設立:1953年

事業内容:

冷凍魚介類の仕入れ・加工・販売、即席麺類の製造・販売
生麺類の製造・販売、魚肉ハム・ソーセージの製造・販売
風味調味料・スープの製造・販売、かつお削り節の製造・販売
レトルト食品の製造・販売、冷凍冷蔵保管業 、倉庫・運輸・通関業
など

http://www.maruchan.co.jp/

 

会社名は「東洋水産株式会社」ですが、マルちゃんというブランド名はどうして付けられたのでしょうか?

水産会社の多くは正式名称ではなく、屋号を社章として使用していました。
東洋水産も改称後の当時は、丸の中に社名の頭文字の「と」を組み合わせた「マルト」マークを使っていました。
その後当社が即席めん事業へ本格的に参入するにあたり、子どもからお年寄りまで幅広くお客様に親しまれる新ブランドの開発が必要となりました。
そこで、1962年に誕生したのが「マルちゃんマーク」です。
元々使用していた「マルト」マークをベースにした連想から「マルトちゃん」→「マルちゃん」となり、その名前にふさわしいまん丸、ハッピースマイルが生まれました。

マルちゃんというと、まず「赤いきつね」を思い出しますが、これが誕生したのはいつ頃でしょうか。

「赤いきつね」が誕生したのは1978年ですが、それ以前の1975年に当社では「カップうどんきつね」という商品を販売しておりました。
これは、業界初の“即席カップ入りきつねうどん”として高い評価を頂き、同じく1975年に販売した「カップ天ぷらそば」とともに大ヒットしました。これらの商品のヒットをきっかけに、和風カップ麺という新しいジャンルが確立されましたが、その後、競合他社も追随して類似の商品を販売してきたことから、それに対抗するためブランドを刷新して発売したのが「赤いきつね」です。
 確かな品質と、当時、新人歌手・俳優として注目を集め始めた武田鉄矢さんを起用したCMが話題となり、巻き返しに成功しました。武田鉄矢さんは、赤いきつねの発売から現在までの32年間、ずっとCMに出演していただいており、特定の商品CMに1人のタレントさんが出演し続けている例は、とても珍しいと思います。

「赤いきつね」と言えば、もう一つ「緑のたぬき」とすぐに出てくるぐらい、セットで覚えている方も多いと思いますが、どちらも名前がユニークですよね。

当初企画段階では、「赤いきつね」ではなく、熱々の美味しさが伝わるようにと「熱いきつね」という名前を検討していました。しかしその後、パッケージの色が「赤」に決まったこと、きつねといえば稲荷神社の使いで、鳥居や幟、きつねの前掛け等、「きつね」ろ「赤」が関係深いことなどの理由で、インパクトのある名前の「赤いきつね」に決定いたしました。当時、山口百恵さんが出演するドラマ「赤いシリーズ」がヒットしていたというのも、背景にあるようです。
 一方、「緑のたぬき」は、「赤いきつね」の2年後に発売されましたが、店頭で商品が並んだときに目立つようにと、「赤」と補色関係で対になる「緑」が採用され、「うどん」と「そば」が対の関係であるように、「きつね」の対として「たぬき」が選ばれ、「緑のたぬき」というネーミングになりました。

「赤いきつね」と「緑のたぬき」の商品のポイントはどんな点でしょうか。

一番のこだわりは“だし”です。当社は水産事業から始まった会社で、削り節やだしの素といった商品も発売しております。
その技術を生かして、「赤いきつね」や「緑のたぬき」の“だし”も、自社工場で加工しております。即席麺メーカーで“だし”から自社で加工製造をしているのは、おそらく当社だけではないかと思います。

“だし”には特にこだわっているということですが、地域によって味の違いがあるそうですね。

「赤いきつね」や「緑のたぬき」等の和風即席麺は、地域の嗜好に合わせて味を変えています。
大きく分けて、東日本と西日本で違うのですが、「東向け」は鰹節に濃口醤油を合わせたキリッとした味わいのつゆ、「西向け」は昆布・鰹節・雑節に薄口醤油を合わせた上品な味わいのつゆが特徴で、「赤いきつね」「緑のたぬき」の発売当初から東西で味を分けています。
 さらに地域の嗜好に合わせるため、2001年には「西向け」から独立して「関西」限定(販売地区:大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・和歌山県)の「赤いきつね」「緑のたぬき」が発売されました。「西向け」と「関西」の味は非常に似ているのですが、違いとしては「西向け」のほうが雑節(さば、うるめ等)や煮汁の量が多く、だしに深みがあります。熊本県で発売されているのはこの「西向け」の商品です。
 2005年には、北海道限定で、地元の利尻産昆布を使用した「赤いきつね」も発売され、現在は、「赤いきつね」が4つ、「緑のたぬき」が3つの味に分かれていることになります。

他にも新しい「そば」の商品が発売されたそうですね。

「赤いきつね」「緑のたぬき」の姉妹品として、今年の11月14日から、「ほくほくのコロッケそば」という商品が発売されました。これは、立ち食い蕎麦屋さんの人気メニューをカップ麺で再現したもので、今までのカップ麺にはなかったユニークな具材ですので、是非、そば・つゆ・コロッケのバランスの取れた美味しさをお楽しみ下さい。

最後に「赤いきつね」と「緑のたぬき」のキャンペーンを行われているそうですが、詳しく教えて下さい。

現在、「赤いきつね」と「緑のたぬき」シリーズを対象としたキャンペーンを実施中です。クイズに答えると抽選で50名様に「赤いポータブルデジタルテレビ」が当たります。また、対象商品のバーコード4枚を集めて送ると、人気ボーカルグループ「GReeeeN」が歌うオリジナルのCMソングが入った「緑のポータブルMP3プレーヤー」が抽選で1000名様に当たります。対象商品は、「赤いきつね」「緑のたぬき」「ほくほくのコロッケそば」の他、「黒い豚カレーうどん」「白い力もちうどん」、九州限定の「バリうま ごぼ天うどん」などです。応募締切は2012年1月16日です。詳しくは、東洋水産HPをご覧下さい。

 

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