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「株式会社がまかつ」のヒミツ

今日は、「株式会社がまかつ」の

広報部広報課の石井 隆彦さんに

お話をうかがいました。

~~~~~株式会社がまかつ 会社概要~~~~~

会社設立:1955年 5月

事業内容:釣り鈎・釣り竿・フィッシングウェア

       釣り用品等の製造と販売。

http://www.gamakatsu.co.jp/

まずは「がまかつ」という社名の由来を教えて下さい。

 当社の創業者である藤井繁克(しげかつ)の出身地にして、

当社創業の地である西脇市蒲江(こもえ)の地名より「蒲」の一字を拝借し、

創業者の氏名より「克」の字を取り、合わせて「蒲克(がまかつ)」と

したのが由来です。

「がまかつ」ではさまざまな商品を開発、販売されていますが、これまで

最もヒットした商品はなんですか?

 ヒット商品は数々ございますが、ひとつ例をあげますと、磯釣り用竿

「がま磯アテンダー」シリーズです。

そのヒット商品はいつごろ?どんなきっかけで開発することになったのですか?

 この竿は、今から10年前に初代モデル「がま磯アテンダー」という名前で

開発・発売されました。竿には曲がり方の度合いを表す表現として、

「調子」というものがあり、「先調子」の竿は竿の先端付近がよく曲がり

胴付近の手前が硬い竿で、「胴調子」の竿は竿の胴部分(手前部分)から

先端に向かって一気に曲がります。

 初代が発売される前。つまり10年以上前は、先調子の竿が主流でした。

先調子の竿は全体的に硬く、太い糸での強引なやり取りに向いています。

しかし、魚がどんどん賢くなって近年は太い糸では食わなくなってきました。

そこで細い糸でも大物を釣ることができる胴調子の竿のニーズが

高まってきたのが開発のきっかけです。

その商品の開発のポイントはどこでしょうか?

ズバリ「柔よく剛を制する」です。

細い糸でも大物を獲れる竿を作るためには、細い糸でも切れにくい

柔軟性と大物にも負けないパワーという相反する要素を両立しなければ

なりません。これを実現するためには竿の硬さとか重さとか数値で

表されるものだけでは無理です。大切なのは、人間が実際に魚を掛け、

大物とやり取りをして評価することです。そのために、何十回も磯に通い

フィールドテスターと呼ばれる名人に何百回も魚をかけてもらい、実際に

使った感想をフィードバックして開発しました。

これにより「柔らかいけど強い竿」つまり冒頭で述べた「柔よく剛を制する」

竿が完成したわけです。

 昨年秋には、二代目となる「がま磯アテンダーⅡ」が発売されました。

この竿には当社の最新の技術を余すことなく投入し、10年前の初代よりも

さらに粘り強い竿になり、より大物を取りやすくなっています。

この「がま磯アテンダーⅡ」はとても売れているそうですね。

 「がま磯アテンダーⅡ」ですが、全国のお客様から絶大な支持を

頂きましたおかげで、昨年秋の発売直後より商品の供給が追いつかず、

長らく品切れの状態が続いております。心待ちにしておられるお客様方には

大変ご迷惑をおかけしております。ただいま、そんな状況を巻き返すべく

鋭意生産中でございます。1日でもはやくお客様の手元にお届けできるよう

努力しておりますので、もう少々お待ちいただきたく存じます。

ところで「がまかつ」の社員の皆さんは、やはり釣り好きが多いのでしょうか?

どんな釣りをされる方が多いですか?

 社員のほとんどが「釣りバカ」と呼べるほどに釣り好きが多いです。

子どものころや学生時代からつりに慣れ親しみ、憧れと情熱を持った若者が

毎年数多く入社してまいります。

 釣りのジャンルは多種多彩で、磯釣り・投げ釣り・船釣りなどの海釣り

渓流釣りなどの川釣り、ブラックバスやシーバス(スズキ)を始めとする

ルアーフィッシングなど、しない釣りはないと言っても過言ではないほど、

休日になると社員それぞれが色々な釣りを楽しんでいます。

 特に多いのは磯釣りと鮎釣りで、冬は磯釣り・夏は鮎釣りとそれぞれ

釣りのシーズンもはっきりと分かれていますので、冬になると海に、夏に

なると川に…とその季節になった趣のある釣りを楽しんでいます。

釣りをする方々にとって熊本県はどんな魅力があると思いますか?

 熊本には鮎釣り師の中でも全国的に有名な球磨川があります。

この川は流れがきつく、大きな鮎が釣れるということで、鮎竿のテストには

もってこいの環境が揃っています。

毎年、30cmオーバーの「尺鮎」が釣れる8月下旬から9月下旬までは

球磨川に通い、尺鮎をバンバンかけて竿の限界強度をテストしています。

10cmくらいの竿を持って激流の中に腰まで立ちこんでの釣りになります

ので危険が伴いますが、良い竿を作るためには必要不可欠なテストです。

実際、私も大鮎が掛かったまま激流の中に流され、ちょうどそこに

球磨川下りの船がきて、その船の観光客に応援されながら何とか大鮎を

取り込んだ経験があります。

 

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