「ディスペンパック」のヒミツ
企業にまつわる気になる疑問を解決する「会社のヒミツ」。
今日は「株式会社ディスペンパックジャパン」のヒミツに迫りたいと思います。
会社名を聞いてピンとこない方も多いかと思いますが、
コンビニで売られているフランクフルトを買うとついてくる「ケチャップとマスタード」。
2つに折り曲げると、手を汚さず中身がきれいに出てくる容器に入っていますよね。
あの容器「ディスペンパック」を取り扱っている会社なんです。
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お話をうかがいましたのは、株式会社ディスペンパックジャパン
管理部の江藤 喜高さんです。
~~~~~株式会社ディスペンパックジャパン 会社概要~~~~~
アメリカで開発されたディスペンパック容器を利用した商品開発を、
設計の最初から製品化までお手伝いさせて戴くコントラクトパッケージ
(委託充填包装)の会社です。
三菱商事とキユーピーの合弁会社で、ディスペンパック容器は
日本では当社しか製造していないオンリーワン企業です。
コンビニエンスストアで売られているフランクフルトについてくる
「ケチャップとマスタード」が代表的で、
年間5億個を超える量を生産しています。
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Q1 「ディスペンパックジャパン」という名前の由来を教えて下さい。
DISPENSE (分配する、調合する) PAK (充填・包装する) で造語です。
容器そのものを会社名にしています。
ただ、創業時のころはなかなか社名が相手にわかってもらえずよく間違われました。
例えば、会社で旅行に行ったときに宿泊先で
「ディスカバージャパン」ご一行様と書かれていたのですが、
JRの関連会社としてのサービスを期待してそのままディスカバージャパンで旅行を楽しみました。
郵便物の間違いもよくありました。
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Q2 「ディスペンパック」はいつごろ、どんなきっかけで開発されたものですか?
電信柱のような高所で作業していると、指や腕に切り傷を負うことがある。
いちいち地上に降りて治療するには手間がかかるため、
その場で止血の応急処置をするのだけれども、両手を使えない。
「ものすごく不便だ」との話しを友人から聞いたアメリカ人の
サンフォード・レドモンド氏が、片手で薬をつけられる容器を開発したものです。
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Q3 「ディスペンパック」、開発のポイントはどこでしょうか?
底の部分は、柔らかいフィルムでできておりポケットが2つあります。
ポケット部分のフィルムが薄いほど中身を完全に取り出すことができます。
蓋の部分は、硬いフィルムでできておりディンプルと呼ぶ取出し口になる
突起と縦に浅い切れ目が入れてあります。
ディスペンパックを2つに折ると、出し口が切り込みをきっかけにして
パチンと割れて更に折り曲げると中身を出すことができます。
出し口の大きさ、フイルムの厚さ、切れ目の深さ
一つでもバランスを崩すとうまく開封できない
というところが最も苦労した点です。
お客様にとっては開封しやすいものでなければならなく、
我々作る側にとっては、お客様に届くまでの間に振動等で割れて
中身が出てしまっては商品にならないわけで、
「割れやすく割れにくい」という相反する点を両立させる
最適なバランスを見極めるところが重要なポイントとなっています。
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Q4 「ディスペンパック」のシリーズは現在何種ありますか?
容器には、5ml位の少量のものから最大45ml位のものまで詰めることができます。
社内では、S、M、LM、Lの大きく4つのサイズに分けて呼んでいます。
全体の生産量の7割を占めているSサイズは、コンビニエンスストアの
フランクフルトについてくる「ケチャップとマスタード」 や
大手弁当チェーンで使用されているドレッシング
Mサイズは、パンに塗る「ジャムとマーガリン」、
LMサイズは、パスタに和えるソースをはじめ
全部で140種類生産しています。
容器のバリエーションも、1つの出し口から2種類のソース
(例えば、チョコレートとピーナッツクリーム)がストライプ状に出せるものや、
固形物の入ったソースを出す為に、縦に9個並べた出し口が
一つに繋がって大きく口が開くものや、
納豆のたれからしのような粘度の違うものであれば、
先にタレ、後から辛子が出てくるような時間差で出せる容器などもあります。
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Q5 初めて見た時は本当に画期的な容器だと思いました。
この容器は、ある意味革命的な容器でしたが、最初の頃は
お客様が使い方がわからず服を汚したというクレームを戴くことが多かったです。
私共も容器の表側に使い方のイラストを工夫して表示したりしましたが、
いかんせん限られた面積の中での表示ですので限界があります。
そこで使い方の広告を出そうということで、新聞、雑誌、電車の中吊り等に
出したのですが、商品のPRではなく、使い方のPR広告を出す会社はめずらしいと言われました。
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Q6 今では身近に見かけるようになりましたね。
九州でも展開されている大手持帰り弁当チェーンのお弁当
(から揚げ弁当他10種類)の生野菜にかけるドレッシングに
ディスペンパックの容器を採用していただいております。
TVCMも流れており、お昼休みに外でお弁当を食べる際にも、
お好みの量を手を汚さずにかけることができます。
こういう場面では、まさにディスペンパックの容器ならではの特性を生かすことができます。
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