「フランソア」のヒミツ
企業にまつわる気になる疑問を解決する「会社のヒミツ」。
今日は「株式会社フランソア」のヒミツに迫ります。
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お話をうかがいましたのは、
株式会社フランソア 営業部企画課 坂口純子さんです。
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~~~~~株式会社フランソア 会社概要~~~~~
1951年に杵島製パンとして創業して以来、
パンを中心に和洋菓子、
さらにグループ会社も含めると弁当・惣菜、麺、観光土産など
幅広く展開しています。
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Q① 「フランソア」という社名の由来を教えて下さい。
61年前、「総合日配食品企業」としての会社名を日中問わず考えていた時、
弊社副会長杉原が夢の中で「フランソア」という言葉を聞きました。
御伽噺のようですが、夢に出てきたお告げを信じ、
「株式会社フランソア」が誕生しました。
このことは、弊社内でも知る人ぞ知るフランソア誕生物語です。
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Q② 「フランソア」の一番のヒット商品はなんでしょうか?
一番のヒット商品は2010年11月に発売されたチルド洋菓子「贅沢ロール」です。
そのころ2009年からロールケーキ大ブームを興した“堂島ロール”はまだ九州にはなく、
絶対九州の人も食べたいはず!と開発に乗り出しました。
堂島ロールよりも先に、堂島ロールよりもおいしいロールケーキが
スーパーで売られてると面白いなあと思ったことがきっかけです。
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Q③ その商品の開発のポイントはどこでしょうか?
商品はロールケーキで大ブームを興した”堂島ロール“の形。
「すーととけるくちどけ」のクリームが最大の特徴。
しかし、堂島ロールの形(真ん中にクリームがたっぷり入っているロールケーキ)で、
それだけの特徴をもつクリームは柔らかく、
ケーキがしぼんでしまうという難点もあります。
温度、輸送時の振動などにも弱いので、テストを何度もし、
ぎりぎりのラインを見つけ出しました。
味は、九州の方の嗜好に合わせて、
クリームを「すーととけるけど濃厚な後味」をめざしました。
濃厚な生クリームを配合しつつ、もったりとはしない食感や
ケーキ生地にも通常の3倍の卵を使用するなど素材にもこだわった商品です。
贅沢とつきますので、価格もスーパーでは高単価の480円。
しかし、ケーキ屋さんのケーキよりもおいしいと評判になり、空前のヒット商品。
しかし、品質を重視していますので、暖かい季節は避け、
11-4月までの期間限定商品となっています。
今年は11月から、さらにおいしくなって登場する予定です。
内容は現在開発中ですので秘密です。
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Q④ その商品のネーミングの由来はなんでしょうか?
食感・素材・価格ともに「贅沢」だなぁと思い、
ストレートに「贅沢ロール」と命名。
これを期に「フランソア プレミアム」というブランドも誕生しました。
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Q⑤ 「フランソア」というとアニメのCMが有名ですね。
こちらについて詳しく教えて下さい!
アニメのタイトルは正式にはありません。
毎回「@@@篇」と続いているシリーズです。
主人公のカシスは弊社ブランド「スローブレッド」のイメージキャラクターです。
今年5月で5年間で21作。
ゆっくりですが、ストーリーも進展しています。
今後も続いていく予定です。(現在、作成中)
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Q⑥ このアニメのシリーズには、隠されたストーリーなどもあると
聞いていますが・・・・・・・。詳しく教えてください。
2007年4月弊社内ブランド「スローブレッド」シリーズの
誕生とともにアニメCMは始まりました。
スローブレッドは「天然酵母・天然素材・国内産小麦100%」で
“パンを愛する、人たちへ” をコンセプトにしたブランド。
CM作者の佐藤好春さんはスタジオジブリ出身の方で
アニメへのこだわり、細部までご自分で描かれる手作りへのこだわりが、
弊社のパンを作るこだわりやあたたかさと共通するところがあり、依頼をしました。
たった15秒のアニメですが、登場人物にはすべて背景があります。
基本的には南フランスの本当に存在する小さな村をベースに作られています。
実際に佐藤さんたちが取材に行って、このCMの内容は誕生したのです。
たとえば、
カシス(スローブレッドイメージキャラクター)はパンの職人を目指し、
アルル(ナチュレルのイメージキャラクタ)はカシスがあこがれる先輩、など。
現在は、カシスはパンの本場パリで天然酵母の修業中です。
消費者の方からも、アニメCMに対するご意見をいただくほどの
定着となっています。
(映画は作らないのか?とか、カシス(女の子)と
アルル(男の子)の今後の行方についてのご意見とか)
今後もこのシリーズは、続いていく予定です。
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Q⑦ 「フランソア」というと他にも商品に関する面白い
開発秘話・エピソードがあるそうですね。
以前、白いメロンパンの開発のとき、どうしても生地に色が
ついてしまって悩んでいました。黄色くなる原因は卵。
しかし、卵はパンつくりには欠かせない素材です。
そこで、「そもそも論」から考えました。
卵が白かったら、生地も白くなるのでは????ということで、
鶏のえさで黄色になる一因である“草”を食べさせることをやめ、
卵を産ませると、「黄身が白い卵」ができました。
そこから白いメロンパンなど、『白』をキーワードにする商品が
多く生まれていきました。
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Q⑧ 子どもたちとパンの開発も行っているそうですね。
弊社では、CSR活動の一環として、「Weフラキッズ」という半年間を
かけたパン開発プロジェクトを行っています。
地域の小学生20人と一緒に180日間、毎月2回のミーティングや
アイデア出し、工場見学、販売体験、義援金贈呈など
私たちが普段行っている開発と同じことを体験してもらい、
パンつくりを通して「食」ができるまでの人とのかかわりや、
作る大変さを体感してもらうプロジェクトです。
このプロジェクトも今年で4回目。(毎年子供は公募&抽選で決めています)
ようやく発売するパンもできあがり、8月1日からは
九州全県のスーパーで1ヶ月期間限定で発売されます。
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本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
詳しくはここ↓