「マックス株式会社」のヒミツ
企業にまつわる気になる疑問を解決する「会社のヒミツ」。
今日は「マックス株式会社」のヒミツに迫ります。
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お話をうかがいましたのは、
マックス株式会社 IR・広報室(課長) 勝本 隆夫さんです。
~~~~~マックス株式会社 会社概要~~~~~
マックス株式会社は、皆さんご存知の通り、紙を綴じるホッチキスの会社です。
創業は1942年。本社は東京都日本橋にあります。
ホッチキス以外では、大工さんが使う釘を打つ機械のトップメーカーでもあります。
また住宅設備や最近では高齢者向け自転車も取り扱うなど
色々な製品を生産・開発するメーカーです。
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Q① 「マックス」という社名の由来を教えて下さい。
もともとは創業者の名前から山田興行という名前だったのですが、
1954年に今のマックスという名称になりました。
その由来ですが、マキシムの技術で最高の製品、
すなわちクライマックスの製品を作って、
世の中に貢献しようという思いから、「マックス」 と名づけられたそうです。
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Q② 「マックス」のロングセラー大ヒット商品といえば、
小型ホッチキス「HD-10」のシリーズですが、
この商品は、いつごろから発売されているものですか?またどのくらい売れていますか?
現在のホッチキスのモデルとなった小型ホッチキスは1952年、
今からちょうど60年前に発売されました。
正確なデータは残っていませんが、当シリーズは月間の販売台数が
数十万台にのぼるほどのヒット商品だったと言われています。
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Q③ 小型ホッチキス「HD-10」のシリーズがヒットした要因は何ですか?
発売当時はまだ携帯やパソコンはおろか、
電卓もまだ普及していない時代です。
多くのオフィスではタイプライタや手書きで書類を作り、
その書類をまとめるために、書類にキリで穴をあけ、
こよりや紐でとじるのが一般的でした。
既に卓上据え置きタイプのホッチキスは開発されていましたが、
価格が高く取りまわしに不便だったため、
一部のオフィスにしか普及がなされていませんでした。
そのような状況で手のひらサイズのホッチキスを発売した結果、
手軽に書類をとじることができることが受け、ヒット商品となりました。
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Q④ 「マックス」の最近の大ヒット商品といえば、「バイモ」ですが、
いつごろ、どんなきっかけで開発されたのでしょうか?
当時ホッチキスのマーケティングを担当していた社員が出張で
利用した新幹線がきっかけだったと聞いています。
たまたま乗った新幹線で、スーツを着た女性が分厚い書類を
ホッチキスどめをしていました。
分厚い書類ですから、綴じるのも大変そうでした。
弊社ホッチキスの会社ですから、「どうしたんですか?」とお聴きすると、
「急なプレゼンが入り、資料を印刷して慌てて新幹線に飛び乗った」と。
「中でホッチキスどめをしようとホッチキスの機械も持ってきたが、
綴じるのに力がいるし、持ってくるのも重くて大変だった」、と言われました。
後日その女性が勤める企業に訪問し、今の卓上ホッチキスで
多くの困りごとを抱えていることを知りました。
例えば、大型ホッチキスがある事務用具コーナーまで
いちいちホッチキスしに行かなくてはならない、とか、
ホッチキス止めに力が要るとかです。
そこで、小型で40枚まで綴じることができるホッチキス、
バイモ11を開発しようとした訳です。
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Q⑤ 「バイモ」の開発のポイントはどこでしょうか?
40枚の書類を軽い力で、確実にとじられることです。
本体には、軽くとじられるよう、てこの原理が応用されています。
また多い枚数を綴じようとするとホッチキスの針が
折れ曲がることが良くありますが、針を曲げずに垂直に打ち込まれるよう、
これまでのホッチキスには搭載されていなかった、新たなパーツも開発しました。
その他、大型ホッチキスは逆に2~3枚などの少ない枚数が
綴じることができなかったのですが、「バイモ」では、
ホッチキスの針を曲げる金属部分に工夫し、
2枚からでも綴じることができるようになっています。
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Q⑥ 「バイモ」のネーミングの由来はなんでしょうか?
通常のホッチキスの最大とじ枚数である20枚の「倍も」とじられることから
「バイモ」と命名したそうです。
冗談のような実話なのですが、販売したところ、
「分厚い書類を片手でラクにとじられる」と好評で、
その販売台数も当初の目標の「倍も(バイモ)」 の実績になりました。
(なぜ「B」ではなく「V」を用いたのか?とたまに聞かれますが、
針の鋭さをイメージさせるために、あえてVにしたのだとか。)
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Q⑦ 「バイモ」は、いろいろなシリーズがあるようですが、
特色あるものなどあれば、いくつかご紹介ください。
特長的なものは、女性向けのバイモイレブンスタイルです。
バイモはもともと事務作業をされる女性を意識して作っているのですが、
発売後、手の小さな女性からは「もう少し本体がスリムになれば・・・」
との声がありました。
「Vaimo11 STYLE」は、そんな女性のお客さまの声にお応えし、
バイモの高機能はそのままに、本体のスリム化を図りました。
やわらかく丸みのあるデザインにすることでフィット感を出し、
女性の手にもなじむように工夫された商品です。
また、2011年にはバイモの倍の「80枚」までとじられる
卓上ホッチキス「Vaimo80」を発売しました。
こちらもバイモの技術を応用したことで、従来の1/3以下の軽い力で
とじられるようになりました。
本体も約58%ダウンのコンパクト設計で、グッドデザイン賞も受賞した、
卓上ホッチキスには珍しいスタイリッシュなデザインです。
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Q⑧ 他にも珍しい技術が搭載されているそうですね。
バイモにも搭載されている「フラットクリンチ」―これはホッチキスした裏面が
平らになるという機構なのですが、実はマックスが世界ではじめて開発した技術です。
普通のホッチキスはホッチキスした裏面が、
横から見るとアルファベットのMのように膨らむのですが、
ある現場では事務の方々がその膨らんだ部分をかなづちで潰していたそうです。
理由を尋ねると、「1部ならたいしたこと無いホッチキスのふくらみも、
何十部も重ねると書類が傾くので、ホッチキスの裏をかなづちで潰している」とのこと。
イメージとして左上にホッチキスした場合、
ホッチキスのある左上だけ書類の山が高くなって、
そのうち書類が雪崩を起こしてしまうという訳です。
この出来事をヒントに研究を重ね、とじ裏を平らにする
フラットクリンチが生まれました。
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Q⑨ オススメのサービス、キャンペーンなどありますか?
ちょうどこの10月1日より、「心のホッチキス・ストーリー」と題しまして、
心温まるショートストーリーを募集しています。
今年で3回目になるのですが、あなたが今、ホッチキスしたいこと、
何気ない生活の中にある、「今の幸せ」「家族の結束」
「人との付き合い」「恋人との思い出」など、
いつまでも心にとどめておきたい思いや出来事などを
400字程度にまとめてご応募頂きます。
優秀作には弊社のオリジナル文具セットをご進呈させて頂くという企画です。
最近、暗いニュースが多いのですが、そんな中でもみんな
色々な結びつきを感じながら生きていらっしゃると思います。
ホッチキスのメーカーとして、そのような、人と人との結びつきの
大切さを感じられるような、そんな企画は出来ないものかと
思いたったのがきっかけです。
詳しくはマックスのホームページでご紹介させて頂いておりますので、
そちらでご確認頂ければと思います。
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本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
詳しくはここ↓