「くまもと農人プロジェクト」岩下大輔さん
あらゆるジャンルの注目の人にインタビューする「ヒューマンラボ」。
今日はくまもとの農山漁村を支援し、農業体験や
フリーペーパーの発行等、様々な活動を通して
ムラとマチをつなぐ「くまもと農人プロジェクト」の
くまもと農人サポートセンター センター長 岩下大輔さんに
お話をうかがいました。
Q① まず、役職・お名前を教えて下さい。
NPO法人ハーヴェスト 理事 岩下 大輔
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Q② 「くまもと農人プロジェクト」の活動目的は何でしょうか?
少子高齢化が進み後継者不足などで、地域活力が低下していく
中山間地域の現状をみて、どうにかしたいという思いから
このプロジェクトは始まりました。
「後継者がおらずこれから先どうしようもない・・・。」
「人手が足りずに誰も耕作をしない土地がでてきている・・・。」
などという農山漁村の方々のお悩み、
そして「農業にちょっと興味があるんだけどどうすればいいんだろ」
「休みの日に農作業体験をしてみたい」という都市部の方々の声。
私たちの目的はこういった双方の声を聞きそのマッチングを図りながら
農山漁村地域を活性化していき、
全国でも有数の「農業県」と呼ばれる熊本県を元気にすることです。
熊本にはたくさんの素晴らしい地域資源があります、
「くまもと農人プロジェクト」を通じ農山漁村を活性化していくとともに、
熊本に住む人々にとってはその素晴らしさ、
大切さを改めて知っていただくきっかけになればと考えています。
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Q③ 本年の活動内容はどんなものがありますか?
基本的にこのプロジェクトでは、「ムラ」と「まち」をつなぐ活動を行っていきます。
そのおもな取り組みとして、中山間地域の自然や・暮らし・伝統に
スポットを当てたフリーペーパー『くまもと農人』の発行と、
実際に中山間地域へのツアーを組み「ムラ」と「まち」を繋ぐ『お手伝いツアー』、
そして“作り手”と“使い手”が交流する『くまもとメルカド』
この3つの取り組みを通じて「ムラ」と「まち」を繋いでいこうと考えています。
現在、この「くまもと農人プロジェクト」の活動へ一緒に参加していただく、
「くまもと農人サポーター」を募集中です。
「くまもと農人サポーター」になって頂くことで、今ご紹介した活動の情報などご提供していきます。
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Q④ 募集中のツアーなど、一般の方が参加可能な行事はありますか?
11月はイベントが目白押しで、ご紹介したい内容が2つあります。
一つ目は活動内容の中でご紹介しました
“作り手”と“使い手”を結ぶ『くまもとメルカド』を11月3・4日と
熊本市東区戸島にあります「天然温泉ぶぶたん」の駐車場にて開催いたします。
こだわりのお野菜や加工品を扱う出展者様が多数出展予定です。
みなさまのお越しを出展者とスタッフ一同でお待ちしております。
そして、二つ目は「くまもとメルカド」の次の週になるのですが
11月11日にムラ」と「まち」を繋ぐ『都市農村交流ツアー』を開催します。
熊本市のおとなり合志市竹迫地域で耕作放棄地を活用して
地元の方々が植えられたおいもの収穫体験ツアーと
地域の方々との交流バーベキューを計画しております。
参加者の皆さまへはこのツアーを通じて耕作放棄地の
現状などを知って頂ければと考えております。
自然の中で収穫の秋を感じることができるツアーになっておりますので、
ご興味あられる方は是非ご参加下さい。
収穫したおいもはお持ち帰り可能です。
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Q⑥ 農業支援などを通し「やってよかった」と思ったエピソードはありますか?
昨年度、南阿蘇と上天草でのツアーを実施し、
たくさんの方々にご参加いただいたのですが、
その中で参加者の方々からいただいた「参加してよかった」という声や、
受け入れの先の地域から「今後も地域発のツアーを行なっていきたい」
という声を聞いたときに「やってよかった」と思いましたね。
そしてなによりこういった農業支援の調節を行なっていく中で私自身、
知らなかった熊本の良さに気付き、
改めて熊本のことを「好きだな」と思えることが、
「本当にやっててよかったな」と思うことですね。・・
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Q⑦ 実際にやってみて、「思っていたのと違った」「困った」というエピソードはありますか?
私も熊本市内に住んでいる人間で、
初めは「農業支援」=「お手伝い」と簡単に考えていました。
しかし、実際に地域の中に入り込んで調節を進めていくと、
本当に地域が必要としているものは何なのかをしっかり考えて
サポートを行なっていかないと、
逆に地域へ負担をかけてしまうことになり、
支援どころか迷惑になってしまうというのが、
実際に活動を行なっているなかで難しいなと思うことろです。
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Q⑧ 岩下さん本人は何故、農業支援をやろうと思ったのですか?
学生の頃に、1週間農家へ泊まりこみのインターンを行なったのがきっかけですね。
その農家さんに「農作物には作る人の気持ちが伝わるんだよ」と
教えていただいたのが、私の中では大きな衝撃でした。
極端な話ではありますが、「作る農作物に感謝しながら育てると、
その気持ちは農作物に伝わり味が変わってくるんだよ」と教えていただきました。
それを聞いたときに、こういう考えは農作物だけではなくて、
もともと日本人が大切にしてきたことなんじゃないかと思うようになり、
普段の私たちの生活にも大切なんじゃないかと考えるようになりました。
そして、そういった考えを大事にしている農業を何らかの形で
色んな人に広げていけることができれば、
農業県である熊本をもっと元気にできるのではないかと考え、
現在こういった活動を行なっております。
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Q⑨ 具体的にくまもとの「これは素晴らしい!」と思う地域資源を教えてください。
今回の「くまもと農人」で取り上げさせていただいた産山村の“あか牛”です。
もともと産山村には名水100選にも選ばれている「池山水源」という有名な
スポットがありますが、それに加えて今回取材させていただいた産山村の
上田尻牧野で育てられている「あか牛」も今後大きな地域資源に
なるのではないかと考えています。
自然を基本にした循環型の放牧・肥育を行なわれています。
そうやって、育てられたこだわりの「あか牛」を是非、皆さんにも味わっていただきたいですね。
Q⑩ お問合せ先等を教えて下さい。
TEL:050-1539-9882
また、Facebookなどでもリアルタイムに情報を発信しております。
本日ご紹介しました「くまもとメルカド」や「都市農村交流ツアー」の情報を載せております。
Facebookで「くまもと農人」で検索して頂ければ出てきます。
ホームページやTwitterでも情報を発信しております。
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