「悪の教典」
今日ご紹介したのは、現在公開中の「悪の教典」です。
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この映画は、その過激な内容から、映像化不可能と云われた
人気作家・貴志祐介の同名小説を、
「スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ」、「十三人の刺客」、「愛と誠」の
三池崇史監督が映画化した話題作です。
このコーナーでは、三池監督の映画をよく紹介するような気がします。
意識して選んでいる訳ではないんですが、予告篇とかを見て「面白そうだなぁ・・・」と
思って調べると三池監督作品だった・・・・ということがよくありますね。
どんな映画を撮っても、どこか一筋縄ではいかない、
映画の「毒」のようなものを、作品の中にひそませているのが三池作品の特徴です。
今回の「悪の教典」は、その「三池毒」が映画の全編に注入されたともいえる
危険な作品です。
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その内容なんですが・・・・
主人公は、生徒からの人気は絶大で、同僚の先生や校長、PTAからの信頼も厚い
熱血教師・蓮見聖司。
生徒からは「ハスミン」と呼ばれて慕われている人気の先生です。
彼は、表の明るい顔とは別に、他人への共感能力を全く持っていない
生まれながらの反社会性人格障害・「サイコパス」という裏の顔がありました。
自分の邪魔になる人間は、躊躇なく殺してしまうという危険きわまりない教師だったのです。
目的の為に次々と殺人を犯していた彼ですが、
ふとしたミスから、それまでの「嘘」が露呈しそうになり、
担任している生徒40人全員の殺害をくわだてます!
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学校を舞台にした惨劇というと、深作欣二監督の傑作「バトルロワイアル」を
思い浮かべる方が多いと思いますが、「バトルロワイアル」は生徒同士が生き残りをかけて戦う話でした。
今回は、蓮見聖司という強烈なキャラクターの主人公 対 学生全員という構図が大きく違うところです。
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というわけで、蓮見を演じる役者がポイントになってくるんですが
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この恐ろしい役を演じているのが、なんと伊藤英明!
「海猿」シリーズでは命をかけて人を助けていた彼が、
この作品では平然とした顔をして生徒たちに銃を向けていて、
そのギャップが、主人公の恐ろしさと異常さを一段と際立たせています。
ともすれば、イメージダウンになりかねない主人公を、圧倒的な存在感に変えて演じた
伊藤英明には拍手!
俳優としての幅を広げた彼は、今後どんな役でも演じられるんではないでしょうか?
彼の俳優キャリアのターニングポイントになるのは、間違いない作品ではないでしょうか?
悪の主人公が、何の躊躇もなく犯罪を繰り返すという意味では、アンソニー・ホプキンスが
演じたハンニバル・レクター博士クラスの強烈なキャラクターの誕生です。
映画のエンディングでは、観客も驚くような展開も待っていますので、お楽しみに!
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今回、個人的なおススメポイントは、三池監督作品常連の山田孝之の演技ですね。
これまでも「クローズZERO」シリーズや「十三人の刺客」と三池映画の常連役者となっている山田孝之です。
主人公・蓮見と対極にあるような役・非常に小物の「セクハラ教師」という
これまでの彼のイメージとはかけ離れた役を今回演じていますが、
実にこの映画の世界観にハマッていて、
さすが山田孝之!役者やなぁ・・・・・と感心してしまいました。
とても「のぼうの城」のカッコイイ侍大将・大谷吉継を演じていたのと同じ人物とは思えませんよ!
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映画の最初から最後まで、俳優たちの素晴らしい演技と体を張ったアクションで
堪能させてくれる「今年最も毒のあるエンターテインメント作品」と言えるかもしれません。
誰にでもおススメするタイプの作品ではありませんが、
ちょっと危険なスリルを体験してみたいというあなた!
この映画は、劇場で体感するジェットコースターのような作品です。
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ちなみに、この作品は、「R-15+」指定の作品ですので、15歳以上の方しか鑑賞できません。
たぶん、テレビでのオンエアも難しい描写が多いので、ぜひスクリーンで、その演技を確かめてみてください!
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今日ご紹介した映画「悪の教典」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■シネプレックス熊本
■ワーナーマイカルシネマズ 熊本
で、現在公開中です。
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【プレゼントのお知らせ】
「悪の教典」クリアファイル・セットを1人にプレゼントします。
血まみれの蓮見先生がデカデカと印刷されてます。
ちょっとオフィスとかで、書類をファイルするのは使いにくいかもしれませんが・・・・(笑)
住所・氏名・電話番号を書いてご応募ください。
宛先は、
MAIL:glory@fmkumamoto.jp
FAX:096-355-5200
まで!
締め切りは、11月13日(火)・本日中です。
たくさんのご応募お待ちしています!
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(「悪の教典」オフィシャルサイト http://www.akunokyouten.com)
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本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
詳しくはここ↓