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「NPO法人 みさと」

企業にまつわる気になる疑問を解決する「会社のヒミツ」

1月31日までの10回にわたって、

スペシャル・バージョンでお送りしています。

題して「会社のヒミツ・NPOスペシャル~新しい公共~」

あなたは、「新しい公共」という言葉をご存知ですか?

子育て、環境、まちづくりなどの、わたし達の身近な分野で、

市民、NPOや企業などの様々な団体が

地域の問題に取り組んだり

住民のニーズに合ったサービスを提供するなど、

皆で支えあう仕組みを作っていくことです。

この時間はそのような「新しい公共」を知ってもらうために

その担い手として活動しているNPO法人をご紹介していきます。

2回目の今日は「NPO法人みさと」赤迫正和さんにお話をうかがいました。

Q ご出演頂く方のお名前、所属を教えて下さい。

氏 名 :赤迫正和

組織名 :NPO法人 みさと  所属 : 事務局

Q 「NPO法人 みさと」の基本情報を教えて下さい。

事務所所在地 : 熊本県葦北郡芦北町大字天月1337-1

所属メンバー数: 18名

問合せ先 : 0966-84-0916

Q 組織の活動目的を教えてください。

少子高齢化と過疎化が進み、芦北町の山間地である大野地域において、

地域の活性化と地域の福祉力の向上に貢献することを目的に活動しています。

Q このNPOは、いつごろどんなきっかけで結成されたものですか?

最初は、「住み慣れた地域で暮らし続けたい」という高齢者の方達への

支援を会社法人による介護事業という形で9年前に始めましたが、

活動していく中で「介護サービスは在宅で暮らす方の生活を支える

一部でしかない。」ということを実感しました。

さらに「このままでは大野地域が衰退してしまう。

どうにかして大野地域を盛り上げていきたい。」と感じ、

平成21年に地域活性化と地域の福祉力向上を目的に

「NPO法人みさと」を立ち上げました。

実は、NPOを立ち上げる前から、世代間交流や勉強会などを

実施してはいたんですが、より活動を充実し、

広く地域に活動していきたいということで、NPOの法人をつくりました。

そして、運営については、地域の方々が利用される介護事業所の

売上金を地域還元という形で、NPOの運営費として賄ってもらい、

また介護事業所の職員がNPOのスタッフとして活動に取り組んでいます。

NPOと介護事業所の両柱をもって地域福祉の向上と

地域活性化を目指して活動をしていきます。

Q 具体的にどんな活動をして、どんな実績をあげていますか?

●活動内容

①地域の保育所や小学校、中学校と共同して、

 地域の高齢者の方と様々な世代間交流活動を実施しています。

 (七夕飾り付け交流、交流レクリエーション、中学校交流運動会、

 文化祭合同作品づくり、餅つき交流、中学校卒業式お祝い)

②地域の区長さんや民生児童委員さん、郵便局や駐在所、

 地域の企業、介護保険のケアマネジャーさん達と連携し、

 高齢者の見守り活動や子どもの防犯活動を実施しています。

③世代を越えた地域住民間の繋がりや地域における福祉力向上のために、

 大野地域福祉勉強会や大野地域交流グラウンド・ゴルフ大会を開催しています。

④最近では11月11日に住民の方の防災意識の向上と

 自主防災組織の立ち上げ支援を目的に、地域自主防災訓練を開催しました。

その他にも、子ども達に地域の伝統文化や歴史を伝えるために、

炭焼き体験活動や地域の方々と

「大野地域の伝統行事、伝統文化を語ろう会」という会をつくり、

地域の歴史や文化の掘り起こし活動を行っています。

今月(12月)には、中学生の炭焼き体験活動と餅つき交流を計画しており、

炭焼き体験活動は地域の高齢者やPTAにも協力していただき、

炭は販売し、その売上の半分はPTAの活動費として使っていただいています。

●成果・実績

活動を通じて、地域との繋がりができました。

私達の活動は、地域の方々の理解や協力があってからこそできる活動ですので、

それが何よりもの成果だと思います。

今では、地域の住民の方々は勿論、地域の企業等にも協賛していただくなど、

協力していただいています。

Q 活動を通じて、どんな点が苦労していますか?

苦労したことについては、活動を始めた頃に、地域の方に理解をしてもらうよう

努力したことが苦労、大変だったとのことです。

実際に、地域の方に活動の案内に向かったスタッフが泣いて帰ってきたことが

あったと聞きました。

ただ、今では否定的であった地域の方も理解していただき、

よき支援者として協力していただいています。

あとは、NPOの運営費について、現在は会社法人による介護事業の売上金で

何とか賄っていますが、本来であれば売上をスタッフのボーナスとしてまわした方が

良いかもしれません。

しかし、まずは地域に貢献していきたいという想いがあり、

他のスタッフも理解してもらっています。

今後も活動を継続していくためにも運営費の確保が今後の課題です。

Q これまでの活動の中で、最も印象深いエピソードをお願いします。

高齢者の見守り活動を実施している中で、今年の7月12日に熊本県内において

豪雨水害が発生しましたが、芦北町においても水害が発生し、

その日にヘルパーの訪問に向かっていたスタッフが高齢者夫婦宅の

すぐ横を流れる川が増水しているとの連絡が入り、すぐに見守り隊が向い、

緊急避難を行いました。そして避難した数分後に川が氾濫し、

その高齢者夫婦世帯の家が床上浸水になったとのことで、

見守り活動があったからこそ2人の命を救うことができたと思います。

実は、うちの事業所も床上60cm程、床上浸水の被害にあってしまったんですが・・・。

Q 今後の夢などがあれば、お願いします。

夢の一つとして、世代間交流で関わった子どもが、いつか高校の卒業や

成人式の報告に来てくれればいいなと楽しみにしています。

それと、今後としては、地域全体を一つの福祉施設として捉え、

安心で安全に暮らし続けることができる地域づくりに貢献していきたいと考えています。

そのためにも、より地域のニーズに応えられるように地域密着型の介護事業の展開と、

地域住民の方が気軽に集い、地域活性化の拠点となるような交流・活動場所を

つくっていきたいと考えています。

Q 最後に一言お願いします。

私達NPO法人みさとは、若い力で少しでも地域に貢献できる喜びを

感じながら活動をしています。

私達の活動を一人でも多くの方々にご理解していただけるようこれからも

がんばっていきますので、どうか宜しくお願いします。

 

       

 

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