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「アウトロー」

毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。

今日ご紹介するのは、現在公開中の「アウトロー」です。

この映画「アウトロー」は、トム・クルーズの主演最新作で、
彼の新たなアクションシリーズになります。

トム・クルーズというと、やはり「ミッション・インポッシブル」シリーズの
イーサン・ハント役が有名ですが、さわやかでスタイリッシュで、
笑顔がまぶしい誰にでも愛されるハリウッド・スターというのが、
彼のパブリック・イメージだ思うんですが、今回の作品では、
これまでとはまったく違った「男臭い」ハードな役を演じています。

その主人公の名前は、ジャック・リーチャー。
かつてはアメリカ軍の秘密捜査官として活躍していたものの、
今は過去を捨て、街から街へとさまよう、一匹狼のアウトローです。

物語の発端となるのは、ピッツバーグ郊外で起こった殺人事件。
容疑者として、アメリカ軍のスナイパーだった男が逮捕されますが、
彼は刑務所への護送中、
アクシデントから意識不明の重体となってしまいます。

容疑者の男と接点を持つジャック・リーチャーは、
この事件の不審な点に気付き、裏に隠された真相を
あぶりだしていきます。

作品の最大の見どころであり、魅力となるのが、
主人公ジャック・リーチャーのキャラクター。
どこからも足がつかないように素性を隠し、
恐ろしく頭が良くて戦闘能力も抜群。
さらに、正義のためなら手段を選ばず徹底的にクールになれる・・・。
いわば「ゴルゴ13」的な、ハードボイルドなヒーローです。

これまでトム・クルーズが演じてきたヒーローといえば、
仲間や愛する女性を大切にし、彼らを守るために戦う
といったものでしたが、それとはかなり違うので、
ちょっとびっくりするかも。
でも、この硬派なヒーローも、トムに意外と(といっては失礼ですが)
良く似合っているんです!

このジャック・リーチャーが自分に課している「7か条」というものがあります。
その1:職には就かない。
その2:住居はもたない。
その3:わずらわしい物
         (携帯電話、免許証、クレジットカードなど)は持たない。
その4:人とは絶対につながらない
その5:証拠は信じない。
その6:法律は関係ない。
その7:悪は決して許さない。

誰にも頼らず、誰も信じず、己の判断と己のこぶしのみを信じて、
事件に挑んでいく姿は、最近のハリウッド映画では
かなり珍しいキャラクターです。
70年代のアクション映画(例えば『ダーティ・ハリー』や
『フレンチ・コネクション』)などを思い出す映画ファンも多いことでしょう。

個人的な見所をひとつあげれば、
ラスボスとして登場する「ゼック」という男の不気味さ!
なんと演じているのは俳優ではなく、ドイツで数多くの問題作を
作ってきた「鬼才」として有名なヴェルナー・ヘルツウォーク監督です。
俳優では出せない不気味な怖さを醸し出している点に
是非、注目してください。

とにかく全体的に「大人な映画」を感じさせる1作です。
映画自体の作りも“アクション大作”といった派手なものではなく、
余計なものをそぎ落とした、男っぽいつくりとなっていて、
上質なミステリー映画としても楽しめます。
大人のアクションを見たい方に、おすすめの一本ですよ!

今日ご紹介した映画「アウトロー」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■シネプレックス熊本
■ワーナー・マイカル・シネマズ熊本
で、現在公開中です。

「アウトロー」オフィシャルサイト
http://www.outlaw-movie.jp/

 

                                   

 

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