アキレス株式会社
企業にまつわる気になる疑問を解決する「会社のヒミツ」。
今日は、アキレス株式会社のヒミツに迫ります。
アキレス株式会社は1947年に設立されました。
本社は東京にあります。
シューズ製品、プラスチック製品、ウレタン、断熱資材、
工業資材、衝撃吸収材(ソルボ)などの産業資材製品
などの製造を手掛けている会社です。
アキレス株式会社 シューズ事業企画本部(副本部長)の
津端 裕さんにお話を伺いました。
Q 「アキレス」という社名の由来を教えて下さい。
アキレス株式会社は、戦後まもない昭和22年
「興国化学株式会社」として設立。
昭和57年「アキレス」ブランドとしてシューズやボートなどで
使用していた商標を、現在の「アキレス株式会社」として
社名変更いたしました。
「アキレス」のブランド名は、古代ギリシャのホメロスが著した
「イリアス」の主人公で、トロイ戦争で英雄となった
「アキレス」からとりました。
「アキレス」は、「ギリシャの英雄」、「新たな海外市場の
開拓を目指し、外国人にもよく知られている名前」という点から、
シューズブランド名として会社設立当時より使用してきました。
Q 「アキレス」というと大ヒット商品「瞬足」シリーズが有名ですが、
この商品はいつごろ、どんなきっかけで生まれたのでしょうか?
これまで累計でどれくらい売れていますか?
アキレスは創業当初より上履き(バレーシューズ)、
外履きを生産してきました。
外履き=通学履きでヒット商品を数多く出してきました。
しかしながら、これまでトップの座を占めてきた弊社は、大苦戦
(2000年頃NB(ナショナルブランド)のジュニアへの参入や、
廉価品の席巻などで)しトップから4,5位の座に転落。
そこで商品開発リーダーとして、カジュアル、アダルトスポーツを
担当していた私に、ジュニアも担当し挽回せよとの社命がありました。
2000年から今迄(2012年)の12年間運動会定点観測
(写真撮影)を行い、子供達の足と靴を見続けていますが、
社命を受け新商品開発に取り組むに当り、営業有志や
開発有志と議論を重ねて定まったテーマが「運動会」で、
誰もが共鳴、共有できたテーマでした。
そしてココから生まれ育っていったブランドが「瞬足」なのです。
「瞬足」は2003年の5月に発売され初年度の販売足数は24万足、
04年度は70万足、05年度は158万足、
06年度は300万足、07年度は454万足、
08年度は544万足、09年度は630万足、
10年度は629万足、11年度は560万足、
12年度の見通しは610万足です。
累計4000万足に近づいています。
Q 「瞬足」の開発ポイントは何でしょうか?
「運動会」では足の速い子がヒーローですが、遅い子や
走るのが苦手な子の背中を押して上げる魔法の靴があれば
面白いと思っておりました。
「速い子が遠心力に負けて転び、いつもビリッけつの子が
瞬足を履いて遅いけれど転ばずに最後まで走れて、
3番、4番になっちゃった」というのがコンセプトとしてありました。
グリップ力もアップできるように、左足の外側、右足の内側により
多くのスパイクを搭載しました。
(ノーマルソールに対して、摩擦係数が30%UP)。
これが左右非対称のソールです。
超軽量化も図りました。
また「瞬足」は走りだけでなく“通学履き”ようにも作られています。
また、前の質問にもつながりますが、定点観測から、
子供の足の変化に気付き、メーカー各社が3E(サイズ)の
靴ばかりなのですが、「瞬足」は従来の3Eのラスト(木型)から
2Eに変えました。(実際の子供の足を測定したデータでは
1E、2Eで50%以上あり最も多くなっています)。
Q 「アキレス」が扱っている「靴」は現在何種あるのでしょうか?
一番売れているのは何ですか?
また、特色ある商品などあればいくつかご紹介ください。
「瞬足」では年間、200アイテム以上扱っています。
アキレスが扱っているブランドの中でもやはり、NO.1は「瞬足」です。
今年の秋冬シーズンにデビューする瞬足“足育”シリーズがあります。
これは、カジュアル、フォーマル、スポーツの3タイプで
「走り始める前に足育」、「お母さんが子供に毎日履かせたく
なるように、おしゃれで、足の健康を考えた靴」です。
何故そうなのかと言いますと、今、子供の足が病んでいる
(浮き指、外反母趾等)のです。これは走る以前の問題なのです。
ですから、“足育”で子供たち、親たちに正しい靴の選び方、
履き方を啓蒙していくつもりです。
「瞬足」以外の商品では、人工筋肉といわれる
体圧分散機能と衝撃吸収機能の双方を持つ「SORBO」を中敷、
靴底に搭載したカジュアルウォーキングシューズの
「アキレス・ソルボ」がお勧めの一品です。
Q そのほか「アキレス」の商品に関するなにか面白い
開発秘話エピソードなどあればお願いします。
定点観測での写真のプリントについてトラブルがありました。
(運動会で撮った写真を、写真屋さんへ持ち込んだら、
写真がブレていたので、プリントできないと言われました。
定点観測のため足元ばかり撮っていたので、顔が写って
なかったために言われました)
「瞬足」の設計について、中国では「運動会」の風習が無く、
OEMメーカーに生産を委託したら、靴底が左右非対称
(通常は左右対称)になっているので、「間違いだ」と
指摘を受け、理解してもらうのに苦労しました。
Q そのほか、オススメの商品、サービス、キャンペーンなど
PRしたい案件があればお願いします。
「瞬足」は今年2013年で10周年を迎えます。
記念イベント、記念商品など様々なことを企画しています。
乞うご期待ください。
今日はアキレス株式会社 シューズ事業企画本部
(副本部長)の津端 裕さんにお話を伺いました。
津端さん、ありがとうございました。
アキレスのオフィシャルサイト http://www.achilles-shoes.com/
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
詳しくはここ↓