「シュガー・ラッシュ」
毎週火曜日にお送りしています「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
今日ご紹介するのは、現在、大ヒット公開中の
ディズニー・アニメーション「シュガー・ラッシュ」です。
リスナーの方の中にも、ゲームにはまったことがあるという方、
多いんじゃないでしょうか?
今日ご紹介する映画「シュガー・ラッシュ」は、
そんなゲームの世界を描いたアニメーションなんです!
昨年11月に全米で公開されるや大ヒット。
「ゲーム世界を舞台にした『トイ・ストーリー』だ」と評論家の絶賛を受け、
アニメーション界のアカデミー賞といわれるアニー賞で作品賞、
監督賞、脚本賞を含む5部門を独占するという快挙を達成しました。
日本でも先週末に公開され、映画興行成績ランキングの堂々1位を
獲得して大ヒット中です。
物語の舞台はゲームセンター。
昼間、ゲームキャラクターたちはプログラムされた役を演じていますが、
夜になるとセントラル・ステーションに戻り、一日の疲れを癒しています。
そんなキャラクターの一人、ラルフは人気ゲームの悪役ですが、
本当の願いはヒーローになることでした。
悪役の生活を我慢できなくなったラルフは、自分のゲームを飛び出し、
「シュガー・ラッシュ」というゲームの世界に迷い込んでしまいます。
そこでラルフはヴァネロペという少女と出会い、友情を深めていきます。
このゲームの世界には「掟」が存在します。
「“悪役”は、“ヒーロー”になれない」
「他のゲームへの、“無断進入”禁止」
「他のゲームで死ぬと、“二度と”復活できない」
「他のゲームへの、“アイテム持ち出し”禁止」
「この掟を破ったゲームは、人間によって“廃棄”される」。
「掟」を破ると、ゲームが故障したと見なされ、最悪、電気のプラグを
抜かれてキャラクターたちは消滅してしまいます。
物語は、ゲーム世界の存亡をかけた運命のレース「シュガー・ラッシュ」の日を
迎えることになるのですが・・・・
ラルフの同僚の悪役には、本物のゲームキャラクターたちが多数ゲスト出演!
例えば、「ストリート・ファイター」シリーズの悪役ザンギエフは、
ラルフの友人役で登場。そのほか、パックマン、マリオ、ソニックなど
おなじみのゲーム・キャラもたくさん出演しています。
このゲスト出演は、ゲームメーカーもバラバラのキャラが一堂に会す訳で、
権利関係の調整がたいへんだったろうなぁ・・・と大人の事情を考えたりして
しまいます。さすがはディズニーの作品ですね。
世界観の違ういろんなキャラクターが一本の映画に登場するということで、
80年代のドットの荒い」キャラが、フルCGの実写のようなハードなキャラクターと
同じ場面に登場するような「ありえないシーン」がいろいろ描かれていて、
ゲーム好きじゃなくても笑えるポイントがたくさんです。
アーケードゲームで育った世代にはとても懐かしい顔ぶればかりなので、
思わず映画の帰りにゲーセンに寄りたくなるかもしれません。
ほかにも、この「シュガー・ラッシュ」は日本製のゲームという設定なので、
キャラクターやアイテムに日本の女子高生や
ファッションをモチーフにしたものが登場します。
スタッフは、日本の女性ファッション誌やお菓子を大量に購入して、
映画の参考にしたそうですが、逆に日本製品の大ファンになってしまったとか・・・・。
ちなみに、スタッフの一番人気は、お菓子のポッキーだったそうです。
登場してくるキャラクターが、どれもかわいいので、「子ども向きの作品」と
思われそうなのですが、脚本が実に見事に練り上げられていて、
細かくはられていた伏線が、クライマックスでひとつの大きな盛り上がりに
つながっていくあたりは、さすが、アニー賞5部門受賞作品のクオリティです。
親子で見るのはもちろん、大人だけでも、
デート・ムービーとしても満点の完成度だと思います。
さらに、同時上映の短編アニメーション「紙ひこうき」は、先月発表された
「第85回アカデミー賞」の短編アニメーション賞を受賞しています!
この短編が、1本の長編映画なみの高いクオリティの作品。
おまけで上映されるとは思えないお得感ですよ。
こちらもぜひ注目してください。
今日ご紹介した映画「シュガー・ラッシュ」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■シネプレックス熊本
■ワーナー・マイカル・シネマズ熊本
で、現在公開中です。
それでは、この映画「シュガー・ラッシュ」の中で使われる、
この曲をお送りしましょう!
「シュガー・ラッシュ」オフィシャルサイト
http://www.disney.co.jp/sugar-rush
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
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