「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
今日は、現在公開中の
「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」を
ご紹介しました。
この作品は、2011年に公開され、ヒットした
「探偵はBARにいる」シリーズの2作目。
今回も北海道を舞台に、大泉洋演じるススキノの探偵と
松田龍平演じる相棒兼運転手・
高田のユニークなコンビが大活躍します!
意外と言っては失礼なんですが、
1作目が予想を上回る大ヒットを記録。
今回、予算もアクションもグレードアップした2作目となりました。
このシリーズのヒットの要因を、僕なりに分析しますと、
やはり主演・大泉洋の魅力でしょうね。
彼の持っている「チーム感」と言いますか・・・・・
「仲間を決して裏切らない気のいいあんちゃん感」は、
今の日本の俳優界では貴重なものですよね。
伝説のローカルバラエティ番組「水曜どうでしょう」で見せる
彼の「チーム感」が、うまくこの映画にも生かされている
気がします。腕っぷしは強いけど無口な高田と
ハッタリはかまけれど、結構弱い面もある主人公の「探偵」。
このコンビネーションの妙がこの映画最大の魅力と
いえるでしょうね。
今度の物語は、探偵の友人だったショーパブの
ホステス・マサコちゃんが殺害される事件が発生。
全く進まない警察の捜査に業を煮やした探偵は、
自ら事件を調べはじめるものの、
その背後にカリスマ政治家の影がちらつきはじめます。
やがて、探偵の前にマサコの友人だったという
バイオリニスト・弓子が現れ、
事件の真相を暴くように依頼しますが・・・。
ヒロイン・弓子には、テレビドラマ「カーネーション」で
人気となった尾野真知子。
天才バイオリニストでありながら、プライベートは
関西弁バリバリのちょっと破天荒なキャラクター、
探偵を振りまわすヒロインを好演しています。
探偵の友人・マサコちゃんには、ガレッジセールのゴリ。
そして事件のカギを握る政治家には、
渡部篤郎が扮しています。
監督は、前作と同じく、橋本一。
1作目は札幌市内で物語が展開していましたが、
今回は札幌から室蘭に飛び出し、スケール感アップ。
カーチェイスや路面電車での乱闘など、
アクションも満載で見どころもいっぱいです。
なんと、大泉洋の意外な(?)ナイスバディも
披露されていますよ!
脚本は、「ALWAYS三丁目の夕日」シリーズの
古沢良太。先日は舞台「趣味の部屋」で
熊本出身・行定勲監督とコンビを組んだ
超売れっ子脚本家です。
今回もひねりの効いた脚本と泣けるクライマックスで
観客を堪能させてくれます。
スタッフが目指したは、往年のプログラム・ピクチャー。
1940年代~70年代の日本映画界では、
低予算で作られたシリーズものの映画がたくさん作られ、
多くのスターを生み出しました。
そのプログラム・ピクチャーの一番上手な会社と
言われたのが、今回の映画を製作した「東映」です。
高倉健をスターにした「網走番外地」シリーズ、
菅原文太をスターにした「仁義なき戦い」シリーズなどなど。
たくさんのシリーズ作品が生まれました。
このプログラム・ピクチャーのテイストを80年代の
テレビで復活させたのが、この作品にも出演している
松田龍平の父・松田優作の代表作「探偵物語」です。
前作からのファンも、前作を見ていない方も
十分楽しめるエンターテインメントムービー。
早くも3作目を期待したくなる1本です。
2年に1本ぐらいのペースで長く続けてほしいシリーズですね。
ある意味、探偵版「男はつらいよ」みたいに
大泉洋のライフワークにしてほしいですね。
今日ご紹介した映画
「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■シネプレックス熊本
■ワーナー・マイカル・シネマズ熊本
で、現在公開中です。
「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」
オフィシャルサイト
http://www.tantei-bar.com/