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翻訳家 田島巳起子さん

あらゆるジャンルの“注目の人”にインタビューする「ヒューマン・ラボ」。

今回は翻訳家田島巳起子さんがゲストでした。
2月に「ジェシカ16歳 夢が私に勇気をくれた」という本を
出版されています。

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Q① お名前と職業・所属を教えて下さい。

名前:田島巳起子
所属:Feather Heart Project

プロフィール:熊本市生まれ。
高校卒業、大学進学で上京。外資系の会社勤務を経て、
33歳で帰熊。フリーの翻訳・通訳業を営み、
個人事務所「フェザー・ハート・プロジェクト」を構える。
海外への同行通訳多数
(フランス、イギリス(マン島)、ドバイ、イタリア等)。
2013年2月「ジェシカ16歳 夢が私に勇気をくれた」
(書肆侃侃房(しょしかんかんぼう)より出版。 原作:True Spirit(トゥルースピリット、
 (by Jessica Watson ジェシカ・ワトソン著))

ホームページ、ブログなど:
http://feather-heart-project.jimdo.com

Q② 田島さんが今回出版した本の基本情報を教えて下さい。

タイトル:ジェシカ16歳 夢が私に勇気をくれた
http://www.kankanbou.com/kankan/item/497
発行日:2月22日(猫の日)
出版社: 書肆侃侃房
http://www.kankanbou.com/kankan/

Q③ 今回の本の内容について教えてください。

2010年、16歳の女の子が210日間、約43000キロ、
ピンクの小さなヨットで単独・無寄港・無支援で
世界一周を成し遂げた物語。
彼女の名前はジェシカ・ワトソン。
世界一周を夢見た12歳の時から、出発までの限りない
練習と準備、そして回りの大人達の説得。
セーリングに必要な技術と知識を徹底的に身につけ、
16歳の時についに一人大海原へ。
数々の困難や抱えていた失読症も克服し、
精神的にも成長して行くジェシカの姿はとても力強い。
航海中のブログを元に、航海までの日々やその時々の
気持ちをジェシカ自身が加筆した本
(オーストラリアではベストセラー”True Spirit)は、
読む人全てに勇気を与えます。

Q④ この本を翻訳するきっかけなどあれば教えてください。

精神的に深く落ち込んでいるときに、
「これを読めば元気が出るよ。日本ではまだ出ていないけど、
読めるでしょ」と手渡された原書。
読んで行くうちに少しずつ力が湧いて来るのを感じました。
ジェシカが「私でも世界一周ができるの?」と
自分自身に問いかけたように、
「私に出版翻訳というものができるのだろうか?」と
私も自分に問いかけるようになっていました。
最初、相談した方々からは「無理だ。出来ないよ」と
心配からでしょうが、否定的な言葉がありました。
友人達は励ましてはくれるものの、実際、同じような仕事を
してる方からは芳しくない返事が続きました。
が、この本を読んでいたせいか、多少のことでは
くじけなくなっていたので、かえって「やってもいないのに、
ダメだとは言われたくない・・」と一人で版権をとる
方法を探り始めました。
正直、手にしている英語の本をどうやって
出版するのか全く分かっていなかったのですが・・・。
いろんなチャレンジの結果、侃侃房さんと出会うことができ、
版権交渉を行っていただく事が実現し、
ジェシカに手紙を送るチャンスを与えていただき、
翻訳権をとることができました。

Q⑤ 田島さんが翻訳の仕事をするきっかけは何だったのですか?

ずっと東京で暮らしており、熊本に帰ってきたすぐは
仕事がなく、英会話教室の講師をしていました。
文字が好きだったので、英語関連の仕事をする中、
翻訳の依頼が来たときに断らず、常に受けている間に、
お客さま同士のご紹介で依頼が少しずつ増えて行きました。

Q⑥ 翻訳の仕事のやりがいはなんですか?
また苦労する点はなんですか?

目盛りが違うものを、なるべく違和感なく、
原文のニュアンスを表現できる言葉が浮かんだとき!
まるでパズルの最後のピースが合った時のような快感があります。
苦労するのも同じ点ですが、そのパズルが微妙に合わないとき。
最初に書いた言葉がどうしてもしっくりこないときは、
妥協せずに合う言葉や表現を探し続けます。
これで合えばやりがい。見つからないときが苦労です。

Q⑦ これまでの活動の中で、
最も印象深いエピソードをお願いします。

今回の翻訳のあとがきで父の事を書いたら、
その二行で号泣した人が多かったこと。
本文じゃなかったんです(笑)
通訳の仕事でマン島に行ったときに本田宗一郎さんの
息子さんと一緒にお仕事ができたこと。
秘書だと誤解されてマン島政府主催のランチの
パーティに招かれました。役得でした。

Q⑧ 田島さんの今後の夢などあれば教えてください。

翻訳のお仕事で食べて行く事は本当に難しいことだけど、
他の仕事をしながらでも続けていって、これから先も、
自分が「これは知って欲しい!」と思えるような本を
訳すという経験を積み続けること。
それと、50代のうちに聖地巡礼
(星の旅人という映画にもなりました)の旅に出る事。

Q⑨ 今後の活動予定や
PRしたいことなどあれば教えてください。

福岡日豪協会で、ジェシカの映像を流しながら、
本の紹介をしていただきます。
オーストラリアウィーク(熊本日豪協会40周年記念)で
崇城大学ギャラリーにて講演。
TKU 夜はホンネで、に出演。
熊本日豪協会でのイベントでは、グローバルビートにも
ご出演されているトシさんとお会いする約束をしています。
お琴で有名な藤川いずみさんからのご紹介で
メールでやりとりをしています。

ありがとうございました。

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翻訳の原本となった「True Spirit」と
出版された「ジェシカ16歳 夢が私に勇気をくれた」

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