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「フットマーク株式会社」

企業にまつわる気になる疑問を解決する「会社のヒミツ」。
今日は「フットマーク株式会社」のヒミツに迫ります。

「フットマーク株式会社」は、
1946年(昭和21年)創業、1950年
(昭和25年)に設立されました。

・学校水泳・体育用品の企画、製造、販売

・一般水泳用品、プール備品・遊具の企画、製造、販売

・介護用品、健康快互用品、
 マタニティ用品の企画、製造、販売

・ 健康づくりの心身教育ウェアの企画、
 製造、販売 などを手掛けている会社です。

お話を伺ったのは、
フットマーク株式会社 広報室吉河祐子さんです。

Q 「フットマーク」という社名の由来を教えて下さい。

昔は赤ちゃんが生まれたら、間違えないように足の裏に
墨を塗り名前を書いており、学生の頃から家業を
手伝っていた現会長:磯部成文は、自分が会社を継いだら、
必ずこの可愛らしいマークを使おうと考えていました。
また自分の持ち物には名前代わりにマークを書くことも多々。
「足あとマーク」を好んでいました。
今ではその名のとおり、お客様といっしょに「足あと」残し、
未来を切り開いていくために新しい一歩を踏み出して
いくというような意味も込めています。

Q 「フットマーク」のヒット商品といえば、
「水泳帽子」だと思いますがシェアはどのくらいですか?
また、この商品は、いつごろ、どんなきっかけで
誕生したものですか?

高い国内シェアを誇っています。                                                              
水泳帽子のきっかけはなんと「赤ちゃんのおむつカバー」
からでした。創業当時は「赤ちゃんのおむつカバー」を
作っている会社でした。
しかし次第に夏場の需要が落ち込むようになりました。
原因は、夏場は乾きが良いので買い替え需要がないことと、
紙おむつの登場でした。                                                             
そこでおむつカバーに代わる、ほかに売れるものは
ないかと考えたところ、行き着いたのが「水泳帽子」でした。
まったく関係のない両者かと思われるかもしれませんが、
実は共通点はその縫製技術と素材。同じ技術を生かせて
シフトできたのが水泳帽子でした。それが1969年のことです。
ただし、当時学校では授業でプールに入る習慣が
ありませんでした。ですから現会長の磯部成文は
全国の特急の止まる駅に降りては、片っ端から
営業をしましたが、初めて目にする商品なだけに、
当然反応は鈍かったです。
そこで生徒数の多い学校をターゲットに直接カタログを
送付する作戦に出ました。

その当時はダイレクトメールという言葉すら
存在はしていませんでしたが、社員全員で手書きで
つくりました。そのころから流通は商習慣で
すでに決められていて、メーカーは問屋、
問屋は小売店、小売店はユーザーに。
それを破ってはいけないのは暗黙のルールでした。
そういった事情もある中、次第に学校から文具店、
問屋をいう本来のルートを通じ、問い合わせが
くるようになりました。やはり学校からの要求は
このルートで来るのだと理解しながら、
次第にお客様とのネットワークを結んで
いくことができました。
こうした状況にたどり着くまで5~6年かかっています。

磯部成文は、全国のお客さんに対して、一から
「水泳帽子」の存在の説明、そして使うことの意義を
説明しながら行脚しました。今では、プールへ入る
ときは水泳帽子をかぶることは当たり前のようになって
いますが、そんなルールはありません。
実はこのとき「プールでは水泳帽子を必ず着用」と
いうことを一社ずつ謳ってまわったことが、
今の習慣につながっています。
その後、水泳帽子以外の周辺商品の開発も始まります。
バッグやゴーグル、また着替えタオルなど・・・。
学校用水着については、むしろ後発(1970年代後半~)
でしたが、今では学校、
子どもたちの声を元に様々な水着をつくっています。

Q そのほか「フットマーク」の商品に関する
なにか面白いエピソードなどあればお願いします。

「介護」という言葉は、実は磯部成文がつくった造語です。
1984年に商標登録をしています。
元々は“商品名”として生まれた言葉でした。
その商品とは大人用のおむつカバー。1970年はじめころに、
弊社が赤ちゃんのおむつカバーをつくっていると
知っていた近所のお嫁さんが夜中にこっそりと訪ねてきました。
なんでも「うちのおじいちゃんがおもらしするので、
大人用の大きなおむつカバーをつくってほしい」という
相談でした。当時は当時は具合の悪いことは世間に話を
することは恥ずかしいという時代でした。
そのことを考えると口には出さなくても、同じような状況で
困っている人は他にもたくさんいるのではと思い、
大人用のおむつカバーをつくって売ることになりました。
そして商品名を考えることになりましたが、
どこかしっくりこないまま大人用、病人用、医療用と
名前が変遷していきました。
そしてようやく「介護用おむつカバー」という名前で
落ち着きました。ここにくるまでに実に10年かかっています。
介護の由来は「看護」と「介助」を組み合わせたものです。

Q そのほか、オススメのサービス、
キャンペーンなどPRしたい案件があればお願いします。

昨年より「クロールで25」という商品を発売しています。 
「クロールで25」は浮く水着とテキスト、DVDの3点が
そろって初めて成立する“水泳を覚えるツール”です。
この「ツール」によって短時間で、好きな時間に、
泳ぎを習得することを目指します。
泳げない子どもに対して水に浮く感覚を教えてくれ、
段階を踏みながら上達していく楽しさを、
親子で感動・共有できる商品です。
開発のきっかけは、小学校の水泳授業時間が削減され、
泳げる子どもと泳げない子どもの二極化が進んでいるという
新聞記事を見たことから始まります。
環境が問題であれば、もっと子どもたちが水を楽しみ、
泳げる子どもが一人でも多く増えてほしいとでいう
単純な思いがプロジェクト立ち上げのきっかけでした。
「泳げるようになりたい」という声に応えることは、
長年の水泳用品をつくり続けてきた私たちの使命であると
さえ感じたのです。
そこへ「着るだけで泳げる水着があったら・・・」という
同じ夢を持った株式会社アクア代表・小倉和宏氏との
出会いもあり、「クロールで 25」の商品企画が
2009 年からスタートしました。
「株式会社アクア」はマンツーマン指導を得意とする
水泳の家庭教師です。クロールで 25 という商品の
バ泳の家庭教師として高い実績を誇る・同社の
小倉和宏氏考案による「4 点浮力理論」にあります。
この理論の裏付けは、小倉氏自身の生涯指導レッスン数
のべ50,000レッスンを超える指導経験から培った
知識と学生時代からこれまでの研究で導き出した
小倉氏独自の理論となっています。
そして小倉氏の指導方法監修のもと、その
「4 点浮力理論」をいかした浮力構造を持つ
「クロールで25」は誕生しました。
一昨年と昨年、夏にイベントを開いたりし、
親子で実際に体験できるイベントも開催しました。
水が怖くて手が離せなかったお子さんも、
浮力があるおかげで安心でき、水を克服できた場面も
何度も見ました。また親御さんとお子さんで一緒に
水泳を学ぶまた学校へ備品として採用いただいている
ところもあり、学校水泳の場面においても一層
お役に立てるよう提案しています。

今日はフットマーク株式会社 広報室
吉河祐子さんにお話を伺いました。

吉河さん、ありがとうございました。

フットマーク株式会社 オフィシャルサイト
http://www.footmark.co.jp/

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