日本マーチングバンド協会 準公認指導員・打楽器指導者 原優子さん
あらゆるジャンルの“注目の人”にインタビューする
「ヒューマン・ラボ」。
今日は日本マーチングバンド協会 準公認指導員で、
打楽器指導者の原優子さんをゲストにお迎えして、
マーチングと吹奏楽にまつわるお話を色々と伺いました。
Q① お名前と番組でご紹介する際の肩書を教えて下さい。
名前 : 原 優子
肩書 : 日本マーチングバンド協会 準公認指導員、
打楽器指導者、などなど。
Q② ドラムやマーチング関連で、
現在はどんな所で何の指導をされていますか?
熊本工業高校吹奏楽部を中心に、九州各県の中学校や
高校の吹奏楽部におじゃまし、マーチングや、
パーカッションの指導をしています。
また、自宅でドラム教室もしていて、小学生から
60代のおじさまに、ドラムを教えています。
Q③ 最初に楽器を始めたきっかけ、
その後マーチングスネアを始めたきっかけを教えて下さい。
父が指揮者、母も吹奏楽関係者だったということで、
小さいころから英才教育を受けていた、というイメージを
持たれていますが、まったくの逆です。
中学校に入学し、友達に誘われる形で吹奏楽部に入りました。
体験入部の時、先輩に「吹いてみない?」と、
学校の備品だと思われる汚なーい管楽器を渡されました。
私は本能的に(きたないーくわえたくないー)と思い、
その時目にとまったパーカッションを希望した・・・
しかもパーカッションの先輩が美人ばっかりで憧れた
・・・という、思春期ならではの理由で
パーカッションを始めました。(笑)
中学校を卒業し、熊工吹奏楽部に入部しました。
マーチングパーカッションに出会ったのは
熊工吹奏楽部に入部してからです。
スネアドラムを初めて担当したのは高校1年生の冬
ですが、スネア専属とかではなく、
マーチングバスドラム(3~5台、複数台で演奏し、
吹奏楽のバスドラムとは全く違う楽器)など、
たくさんの楽器を担当しました。
Q④ 実際に持ってきていただいたスネアの重さは
どれぐらいありますか?
また、音の大きさはどれぐらいですか?
スネア→8.7Kg 、
ホルダー(かつぐ時に使用)→ 4.2Kg
(クオードはもっと重い)
音の大きさはとても大きいです。
狭い部屋の中で練習するときは、耳栓をして
演奏する人も多いです。
耳栓をしてもはっきり聞こえるほどの音量です。
大きい音も出てとてもパワフルですが、
小さく繊細な音も出せます。
大きいおとだけではなく、繊細でやわらかい
サウンドが鳴ることも伝えたいです。
Q⑤ マーチングにおける、スネアはどんな存在ですか?
マーチングパーカッションの中で、
リズムの中心になるのがスネアドラムです。
さらに、スネアを複数台並べて演奏する場合、
基本的にリーダーがセンターで演奏し、
周りの人は、テンポやスティックの高さはもちろん、
演奏の表現もセンターに合わせます。
センターは核となる存在ですので、技術的にも
メンタル的にも、メンバー全員に信頼されて
いなければなりません。
AKBと一緒で、スネアのセンターになることは、
一度は誰でも憧れると思います。
しかし、スネアだけが難しい、スネアだけが花形、
ということではなく、パーカッションの全ての楽器
それぞれに、重要な役割があります。
Q⑥ 熊本のマーチング事情について教えて下さい。
熊本のマーチングは伝統があります。
熊本県マーチングバンド協会の先生方を中心に、
マーチングを広めていきたい、こどもたちのために
マーチングを取り入れたい、という想いが
今も残っています。
全国規模の強豪校がたくさんあることで、
マーチングコンテストの熊本県大会には
他県から見に来る方もいらっしゃるほどです。
また、くまもとマーチングフェスティバルで、
地域ごとに「合同バンド」を結成し、
普段マーチングをしていない学校も、
みんなでマーチングをすることも特徴だと思います。
それぞれの学校の演奏会やイベントで、
マーチングを取り入れている学校も多くあります。
熊本県独自の動き(足踏みや歩き方の基礎)の検定もあり、
技術の向上を目指しています。
検定やコンテストがあるからこそ、レベルアップに
つながっていると思いますが、
コンテストだけのためのマーチングではなく、
お客様に感動していただけることが一番だと思っています。
Q⑦ 今後熊本で見ることができる
マーチングのイベントと、見どころを教えて下さい。
8月10日 第40回くまもとマーチングフェスティバルです。
保育園から一般まで、26のプログラムがあります。
ゲストには、福岡県から精華女子高校吹奏楽部も来てくれます。
第40回ということで、過去マーチングフェスティバルに
出場したことがある学校の先生や卒業生などで、
「メモリアルバンド」を結成します。
節目の年にしかないような演出ですので、見所です。
老体にムチを打って頑張ります。(笑)
Q⑧ 熊工野球部の甲子園での活躍も期待されますが、
吹奏楽部についても見どころ・聴きどころのPRをどうぞ。
甲子園では、マーチングの衣装を着て応援します。
伝統の応援「サンライズ」を中心に、楽器を上げたり下げたり
(振り付け)しながら応援します。
マニアの中では有名な応援です。
応援団との合同練習もばっちりですので、
あとはマーチングフェスティバルと同日にならないように、
抽選を祈るばかりです。
Q⑨ 原さんにとって、マーチングの魅力は
どんなところでしょうか?
観客として→音楽が目で見えるところ
指導者、教育として→こどもたちに責任感、
集中力がつくところ。
こどもたちがみるみる変わっていく
プレイヤーとして→本番のあとの拍手が感動。
練習が大変だからこそ味わえる
今日は日本マーチングバンド協会 準公認指導員で、
打楽器指導者の原優子さんをゲストにお迎えして、
マーチングと吹奏楽にまつわるお話を色々と伺いました。
原さん、ありがとうございました。