« 8月12日(木)の魔法のことば  |  8月13日(火)の魔法のことば >

「パシフィック・リム」

毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、現在大ヒット公開中の
「パシフィック・リム」です。
 
やっと紹介できます。
今年最初の「キネマのススメ」の放送で、
今年一番の注目映画ということでご紹介した作品が
いよいよ日本公開となりました。
 
この映画、あの人気子役・芦田愛菜ちゃんの
ハリウッドデビュー作というので、
かなり話題になっていますよね。
 
でも、注目してほしいのは、愛菜ちゃんだけじゃ
ありません。小さいころ、戦隊ものやロボットアニメに
燃えた・・・そんな方には必見の映画です!
 
ここ数年のハリウッド映画では、CG技術の発達によって、
それまでは無理と思われていたアニメ的表現が
可能になってきました。
「トランスフォーマー」や「アイアンマン」の
映像表現などは、日本のアニメーションからの
大きな影響を受けています。
今回の作品は、まさにそういう表現の決定版とも
いえる作品に仕上がっています。
 
ストーリーは、
ある日、太平洋の底から謎の巨大生物・
「KAIJU」が現れ、
世界中の大都市を次々に破壊していきます。
人類は「KAIJU」に立ち向かうため、
人型巨大兵器・「イェーガー」を開発しますが、
「KAIJU」のパワーに苦戦を強いられます。
果たしてイェーガーは「KAIJU」に打ち勝ち、
人類を救うことができるのでしょうか・・・?
 
普通これまでの映画では、巨大怪物を「モンスター」と
英語で言っていましたが、この作品では、
日本語の「怪獣」という言葉が、英語のセリフでも
そのまま使われています。海から現れた怪獣・・・と
聞いて、「ゴジラ」を連想したあなた!
間違っていませんよー!
 
実は監督のギレルモ・デル・トロは、幼いころから
日本のアニメや怪獣映画を見て育ち、
この映画「パシフィック・リム」も、
そんな日本の作品に対する“ラブレター”として
作られたものなんです。
人が乗り込んで戦う“イェーガー”のスタイルは、
ガンダムやエヴァンゲリオンのようですし、
そのルックスは鉄人28号のようでもあります。
ギレルモ監督は、幼いころから親しんだ
日本のアニメや映画に対する思いを、
最新のVFXを駆使して、今のハリウッド映画として
表現しているんですね。
映画のクレジットの最後には、「この映画を
レイ・ハリーハウゼンと本田猪四郎」に捧げる」という
怪獣映画の巨匠への尊敬の言葉が記されています。
 
とにかく、今回の映画は、巨大怪獣と巨大ロボットが
戦うということで、この巨大感を演出するために、
人間の視点から見上げるような視点が多様されています。
 
映画館のスクリーンで観ると、この見上げる感じが、
とてもリアルに感じられるように丁寧に演出されて
いますので、この作品に関しては、DVDとかでなく、
是非劇場での鑑賞をおススメします。
まるで、あなたが巨大ロボットに乗っているような
感覚を体験できるはずですよ。
 
では、ロボットや特撮に興味のない女子が楽しめないか、
というとそんなことはありません。
物語の核となるのは、大きな困難に立ち向かっていく
人々の熱いドラマ。
日本の女優、菊池凜子が主要キャストの1人
「森マコ」役として
大きな活躍を見せるのも、注目したいところです。
 
ここまでのハリウッド大作映画のヒロインとして、
日本人女優が主演をつとめるというのも、
映画の歴史としても、エポックな出来事と言えると思います。
強く、美しく、かっこいい日本の女優さんとして、
今後も活躍が期待できそうですね。
髪型もどことなく、エヴァンゲリヲンの「綾波レイ」風です。
髪も一部ブルーにしてます。
 
日本語吹き替え版では、菊池凜子の声を
声優の林原めぐみが吹きかえています。
そう『綾波レイ』の声優さんです。
 
ちなみに、ギレルモ監督のラブレターに応えるように、
日本のファンがこの映画の予告を往年のゴジラ映画風に
アレンジしたものが、最近ネットで話題になっていますので、
興味のある方は見てみてくださいね。
 
今日ご紹介した映画「パシフィック・リム」は、
 
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■シネプレックス熊本
■イオンシネマ熊本
 
で、現在公開中です。
 
「パシフィック・リム」オフィシャルサイト
-----
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
 
詳しくはここ↓