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熊本県点字図書館 篠原静雄 館長

あらゆるジャンルの注目の人にインタビューするヒューマンラボ。
今日は、熊本市東区長嶺にあります、
熊本県点字図書館を紹介します。
スタジオには篠原静雄 館長にお越し頂きました。

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Q1、点字図書館の設立の経緯を教えて下さい。

初代館長から聞いた話です。
盲人の全国大会を熊本で開催する準備をしていた時に、
日本点字図書館の本間先生が、
「一般の人々が盲人に目を向けた今、何か事業を始めなさい。
例えば点字図書館を作るなり・・・」昭和43年県内の盲人から
点字図書館を作ろう、作ってくださいという声が高くなって
本格的に取り組むようになったようです。

が、資金がなく施設整備や職員の雇用も出来ない。
図書館運営が困難と言う声をある新聞記者が実態を
記事にしてくれました。
そんな時ある日「役立ててくださいと、百万円を置いて
名前を告げずに立ち去られた方がいらっしゃいました。

それを基金として
「社会福祉法人 熊本視力障害者福祉会」が設立され、
昭和45年4月1日に「熊本県点字図書館」が
熊本市本山町に誕生しました。
昭和50年9月に長嶺南2丁目に移転し、
熊本県より運営委託を受けて現在に至っています。

Q2、点字図書館の活動(業務)を教えて下さい。

熊本県内在住の視覚障がい者に対し、
情報文化の提供と福祉の向上を図るために、
以下のサービスをしております。

・点字図書・録音図書の製作
・点字資料・音声資料の提供
(点字名刺・各種広報・会議資料等)

利用者に対し
・点字図書・録音図書の貸出
・プライベートサービス(点訳・音訳、対面読書)
・盲人用具の斡旋 各市町村へ給付の
申請手続への情報提供

一般・ボランティア(希望者)に対し
・ボランティア指導員の養成
・ボランティア校正員の養成
・ボランティアの養成

その他
・点字体験・視覚障がい者の疑似体験
・更生相談事業(中途失明者訓練事業)
・視覚障がい者生活訓練事業
(教養、就労、趣味、料理教室の開催)

Q3、中心となる「図書館」としての活動に関してですが、
点字図書はどれくらい、又どんな種類のものが
あるのでしょうか?
また、毎月、制作されていくのでしょうか?
点字図書の成り立ち、種類、利用状況に関して等、
教えて頂けますか?

点字と言うのは、1マスに六つの点
(サイコロの6の目縦3つ横2列)の組み合わせでなっています。

製作するのに点字版で(手書き)一点一点ぽつぽつと
打っていましたが、タイプライターが開発され、
6点同時に打てるようになりました。

また、点字印刷機によって複本数が出来るようになり、
1988年パソコン点訳
(点訳広場IBM社により社会貢献活動として)
点字がインターネット上で貸出しが出来るようになった。
音声パソコンにより音でも聞ける点字が、
データとして扱えるようになりました。

パソコン点訳により、複本はもちろん修復も
簡単に出来るようになりスピード化が増しました。

当館に所蔵する点字図書は、8,161タイトル
26,710冊であり、「娯楽(小説等)」部門が過半数を占め、
残り「教養」と「学術」を半分ずつ所蔵しています。
ちなみに音訳図書は、14,769タイトル、55,010巻の所蔵です。

製作は、点訳音訳それぞれの奉仕員の方にお願いしており、
毎月制作データ化されたものが、
製本され受け入れられています。
年間利用者は、点字図書772名貸出数は、5,233冊
録音図書は、6,114名貸出数は49,117巻の利用が
昨年度在りました。
新刊図書は、点訳か音訳されていないものを
新しく製作されたものが新刊となります。
デイジー図書はいわゆるデジタル版CDの図書です。

Q4、点字図書館の運営にあたって、
記憶に残るエピソードなどありましたら紹介して下さい。

点字図書館は、さまざまなボランティアによって助けられ
運営されています。古くなった図書や、
利用がされなくなった図書を奉仕者の方が出資され、
また時間を割いて製作された点訳図書、
音訳図書を捨てるわけにはいきません。
点字図書は、活字の本よりかなり大きく、収容面積がいります。
移動書架を整備したり、点字データでないものを
(パソコン点訳でないもの)、データ化したりの作業を進め
整理しています。また、録音図書につきましては、
アナログ録音の物をデジタル化へ変換を進めています。
これもデータとして保存することになります。
利用者の高齢化も進み、デジタル化移行されてない方に
聞き取り調査をしたり、各地域に行きまして、
機器取扱いの説明会に行ったりしています。

Q5、今後、作っていきたい(又は望まれる)
点字図書館とは、どのようなものですか?

視覚障がい者の情報の拠点として、愛され、
視覚障がい者のオアシスとして啓発活動を含めて
幅広いニーズに対応すべき施設でなければならないと
考えています。そのためには職員のスキルアップも
ありますが、点字図書館は点字図書だけではなく、
録音図書もあります。視覚障害者団体と連携して
運営している情報提供センターということを、
この放送をお聞きの方は、覚えておいて頂きたいと思います。

Q6、その為に、我々は何が出来るのでしょうか?

今、全国的に点訳音訳ボランティアの申込みが
少ないようです。視覚障害者に理解の在る方にはぜひ、
各市町村に障がい福祉課等に点訳か音訳のボランティアを
したいと問い合わせいただきたいと思います。
 
お問い合わせ先
熊本県点字図書館
所在地/熊本市東区長嶺南2丁目3の2
TEL/096-383-6333
開館時間/8:30~17:00
休館日/水曜日
ホームページ
 
以上ヒューマンラボ、今日は熊本市東区長嶺にあります、
熊本県点字図書館を紹介しました。
お話を伺いましたのは、篠原静雄館長でした。
ありがとうございました!

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