「ゼロ・グラビティ」
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
今日ご紹介するのは、現在公開中の「ゼロ・グラビティ」です。
この時期は、お正月に向けてたくさんの大作映画が
封切られますが、今日ご紹介する「ゼロ・グラビティ」は、
その中でもかなり注目を集めている1作です。
封切られますが、今日ご紹介する「ゼロ・グラビティ」は、
その中でもかなり注目を集めている1作です。
舞台は、地上から数100キロ上空の宇宙空間。
宇宙を舞台にした映画はこれまでにも数多く作られて
いますが、この作品が大きく違うのは、
タイトルにもなっている無重力空間を
いますが、この作品が大きく違うのは、
タイトルにもなっている無重力空間を
画面の中でリアルに再現していることなんです。
主人公は、メディカルエンジニアとして
スペースシャトルに乗り込んだライアン博士。
(女性です)
彼女は、船外活動をしている途中、スペースデブリ
(宇宙ゴミ)の衝突によってベテラン宇宙飛行士の
コワルスキーとともに、宇宙空間に放り出されてしまいます。
地球との交信も断たれ、残った酸素もわずかな中、
2人は無事に生還することができるのか!?
というストーリーです。
ライアン博士を演じるのは、サンドラ・ブロック。
アカデミー主演女優賞も受賞したことのある
彼女の演技力なくしては、この役は成立しなかったと
監督のアルフォンソ・キュアロンもインタビューで
語っています。
アメリカではキャリア・ウーマンの
憧れの存在と言われるサンドラ。
これまでも男まさりのキャリア・ウーマン役が
多かったのですが、今回の宇宙飛行士役は、
これまでの集大成ともいえる究極のキャリア・ウーマン役
とも言えます。ただ、バリバリ仕事するだけの強い女ではなく、
あるトラウマを抱えた女性という側面もきめ細やかに
演じていて観客の共感を呼ぶキャラクターになっています。
そして、もう一人の登場人物そしてコワルスキー宇宙飛行士を、
ジョージ・クルーニーが演じています。
いまハリウッドで「最もセクシーな男性」とよく言われる彼ですが、
今回の役は、サンドラを励まし支える優しい男という面もあって、
「そりゃこんな男はモテるでしょう!」とちょっと嫉妬するぐらいの
「そりゃこんな男はモテるでしょう!」とちょっと嫉妬するぐらいの
ナイスガイに描かれています。
上映時間はおよそ1時間半ですが、画面に登場するのは
ほとんどこの2人だけ。
それでも飽きずにずっと観てしまうのは、
極限の状態から生還するというシンプルなストーリーと、
それを表現する2人の演技にあります。
特にサンドラ。ブロックは、先日発表さえれた、
ゴールデン・グローブ賞の主演女優賞にも
ノミネートされていますね。
2度めのアカデミー賞受賞の可能性もあるかもしれません。
もちろん、最新技術を駆使して作り出される、
吸い込まれるような宇宙空間もこの映画の大きな魅力の1つ。
なんと、イメージ通りの映像を作り出すために研究・開発に
4年半もの年月を費やしているそうです。
特に見逃してほしくないのは、映画がスタートして13分間。
カメラがまったく切り替わらずワンカットで13分間のシーンが
展開されます。この13分で一気に観客を宇宙空間に
連れていってくれる感じです。
特殊撮影が使われた映画でこれまでの記録は
「アバター」だったそうですが、この映画はそれを越え、
全体の80%に最新の特殊撮影技術が使われているそうです。
「ゼロ・グラビティ」というタイトルの意味は、
「無重力」。「無重力」の怖さと不思議さが描かれた映画です。
実は、原題は、ゼロのつかない「GRAVITY」。「重力」なんです。
映画のクライマックスで、観客は、その意味に
気付かされることになります。「重力」があったからこそ
「生命」が生まれ、人類が誕生して、
宇宙を目指した・・・・・そんなメッセージがこめられた
クライマックスになっていますので、見逃さないでくださいね。
「アバター」と同じく3D感覚が素晴らしい映画なので、
ぜひ、大きなスクリーンでこそ体験していただきたい1本です!
ひょっとしたら「宇宙酔い」する人もでるかもしれないです。
今日ご紹介した映画「ゼロ・グラビティ」は、
■TOHOシネマズ光の森
■TOHOシネマズはません
■TOHOシネマズ宇城
■シネプレックス熊本
■イオンシネマ熊本
で、現在公開中です。
「ゼロ・グラビティ」オフィシャルサイト