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桐灰化学株式会社

企業にまつわる気になる疑問を解決する「会社のヒミツ」。
今日は「桐灰化学株式会社」のヒミツに迫ります。
 
「桐灰化学株式会社」は、大正4年3月創業。
本社は大阪市にあります。
使い捨てカイロなど
家庭日用品の製造販売を手掛ける会社です。
 
お話を伺ったのは、桐灰化学株式会社
マーケティング部ブランド戦略課高木聡さんです。
 
Q「桐灰化学」という社名の由来を教えてください。
 
現在の使い捨てカイロの形になる前には、
木や麻を蒸し焼きにしてできる炭を練って作る
「カイロ灰」という製品を製造しておりました。
その炭の原料となる木の中でもっとも火持ちしたのが
「桐」であり、「桐」は高級な木材原料であったので、
「桐」という言葉にこだわりたいという思いがあり、
「桐灰」と初代社長である「植木養造」が
名づけたと記録にあります。
 
Q「桐灰化学」の大ヒット商品といえば、
「きりばいはる」シリーズですが、この商品はいつごろ
どんなきっかけで開発された商品ですか?
これまで累計でどのくらい売れている商品ですか?
 
現在の鉄粉を使った使い捨てカイロが広まったのは
昭和50年頃です。当初は貼らないタイプのみであり、
ポケットに入れて手を温めるものとして
販売されておりました。実際にカイロを使っている方の
使用状況を見ると、お客様はタオルにくるんで
体に縛りつけて使用されていました。
体を温めたいというニーズがそこにあることがわかり、
貼るタイプのカイロを開発しようとなりました。
その後開発に成功、昭和元年5月より現在の
「きりばいはる」の初めとなる「はるハンドウォーマー」を
製造開始しました。
現在までに約45億枚販売されています。
 
Q「きりばいはる」の開発のポイントは?
 
「きりばいはる」はお客様にとって一番のカイロでありたいと
考えており、「桐」の名前(⇒桐箪笥に代表する最高級品)、
金色のパッケージ(⇒金メダル)いずれも一番を
象徴するものを使っています。

商品の機能としては朝貼って夜寝るまでの14時間の間、
熱くなったりぬるくなったりしない安定した温かさのカイロ
をお客様に届けたいと考えており、他社の商品と比べて
持続時間の長さや温度の安定性に対してこだわりを
持って開発されました。
ヘビーユーザーのお客様のお声も、商品のそのような
特徴の部分を高く評価いただいております。
 
Q「きりばいはる」ネーミングの由来は?
 
単純に体のあちこちに「貼る」という機能だけでなく、
貼ることで体が「春」のように暖かくなるというお客様の
便益の意味合いも含めて「きりばいはる」と名づけられました。
だから商品名の「はる」はひらがなになっています。
 
Q「きりばいはる」は、テレビCMも
ユニークなものが多いですね。
桂小枝さんを起用したものとか・・・
エピソードなどあればお願いします。

 
「きりばいはる」のCMは当初(1990年)は小枝さんではなく、
2人のお坊さんが出てくるものでした。
お坊さんのつるつるに沿った頭にぺたっと貼るという
シュールな絵をモチーフに「貼る」ということを
訴求するものでした。

その後つるつるに剃った姿が
お坊さんの姿に近いと言うことで、
1995年から桂小枝さんが起用され、
象・ライオン・シロナガスクジラに貼ったり、
逆にオランウータンに貼られたりと、
体を張った撮影を協力いただいております。

最近では寒さのリアリティにこだわり、
そんな環境の中でもしっかりと温かい高品質なカイロで
あることを訴求するために、寒い場所に行って
CM撮影をしています。
例えば日本一寒い町である北海道の陸別町や、
本当に流氷の上や中に入ってもらって、
文字通り体を張った撮影になっております。
 
小枝さんは坊主頭になるため、毎回CM撮影の当日に
T字かみそりで頭を剃り上げるということを
していただいており、撮影時よーく頭を見るとかみそりで
切った跡がいくつも残っており、
そういう部分も体を張ってご協力いただいています。
 
Qそのほか、オススメの商品、サービス、
キャンペーンなどPRしたい案件があればお願いします。

 
今シーズンの新製品ですが、今までなかなかできなかった
香り付きカイロ「香るカイロ」を主要なカイロメーカーの中では
初めて発売いたしました。

今までできなかった理由は次の通りです。
カイロの主原料は鉄粉と活性炭なのですが、
活性炭は冷蔵庫のにおい取りの原料となるくらい
ニオイを吸収するもので、いくら香りをつけても、
その活性炭が全部ニオイを吸い取ってしまい、
香るものはできなかったのです。

しかし我々は活性炭の代わりとなる原料を用いて
鉄粉を発熱させる技術を10年の開発期間をかけて成功し、
昨年の秋に「香るカイロ」を発売することができました。
 
今日、お話を伺ったのは、桐灰化学株式会社
マーケティング部ブランド戦略課の高木聡さんでした。
高木さんありがとうございました。

桐灰化学株式会社 オフィシャルサイト
 
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