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「ホビット 竜に奪われた王国」

毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、
現在公開中の「ホビット 竜に奪われた王国」です。
 
この映画は、あの「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズと
同じ世界を舞台にした、冒険ファンタジー。
トールキンの小説「ホビットの冒険」を原作に、
3部作として映画化されることになっていて、
1作目は去年公開された「ホビット 思いがけない冒険」、
2作目が今日ご紹介する「ホビット 竜に奪われた王国」、
そして3作目が今年12月に全米公開される
「ホビット ゆきて帰りし物語」です。
 
今回、映画化となった「ホビット」シリーズの物語の舞台は、
「ロード・オブ・ザ・リング」より60年前で、
主人公は、あのフロド・バギンズのおじ、ビルボ・バギンズ。
彼は魔法使いのガンダルフに誘われて、
13人のドワーフたちと共に、邪悪な竜“スマウグ”に奪われた
ドワーフの王国を取り戻す旅に加わります。
ここまでが、前作「思いがけない冒険」で描かれたところ。
 
今回の「竜に奪われた王国」では、
いよいよ彼らの冒険が佳境に入っていきます。
巨大なクモの大群や凶暴なオークなど、
様々な敵が行く手を阻むほか、前作では最後にちょっとだけ
出てきた邪悪な竜“スマウグ”が本格的に登場!
のちの「ロード・オブ・ザ・リング」につながる、
様々なエピソードも描かれます。
また、オーランド・ブルームが演じるエルフのレゴラスや
女性戦士タウリエルなど、新たなキャラクターも加わり、
物語に厚みが出ています。
そもそも原作には登場していないレゴラスなんですが、
エルフ族はあまり歳をとらないという設定を上手に生かして、
小説のストーリーを大幅にアレンジ。
ファンには嬉しい登場となっています。
今回、レゴラスは。主役といっていいほどの大活躍で、
中盤の急流のアクションシーンでは、得意の弓を使って
縦横無尽に動きまわるスゴワザを披露してくれます。
 
個人的に注目してほしいポイントをあげますと・・・・・・・。
なんと言っても、邪悪な竜スマウグの存在感ですね。
声を担当しているベネディクト・カンバーバッチが、
自ら志願して、モーション・キャプチャーで
竜の表情を演じています。

モーション・キャプチャーの技術は、以前このコーナーで
ご紹介したので、ご存知の方も多いと思いますが、
顔や全身にマーカーをつけて人間の動きをCGのキャラクターに
反映させるという最新の映画技術。
「ロード・オブ・ザ・リング」のゴラムを演じたアンディ・サーキスさんが
第一人者ですが、カンバーバッチのスマウグ役は
それに負けていない存在感です。
監督のピーター・ジャクソンは、怪獣映画を作りたくて
映画監督になった人。以前「キング・コング」という傑作も
監督していますが、今回は、多くのファンがいる
スマウグを時間をかけて存分に描いています。
ちょっと日本の「ゴジラ」シリーズへのオマージュと思われる
粋な演出も用意されていますので、
怪獣好きは見逃さないようにして下さい。
 
前作の「思いがけない冒険」は、
冒険に出かけるまでの時間が長く、
「ヒゲヅラのおっさんばっかりが画面のほとんどを占める
暑苦しい映画」という悪口を言う人もいました。
確かに、物語の設定を説明する部分があったので、
ちょっとテンポが悪く感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、今回は冒険に次ぐ冒険、アクションに次ぐアクションで、
上映時間の2時間40分があっという間。
通常の映画のクライマックスにあたる盛り上がりのシーンが、
何回も詰め込まれた本当に内容の濃い映画です。
 
アメリカでは。「スターウォーズ帝国の逆襲」以来
最高の続編映画と評価する人も多いとか・・・・・
なるほどという気がします。
とにかく。完結となる3作目が待ち遠しくなる1本です!
ぜひ期待して映画館にお出かけください!
 
今日ご紹介した映画「ホビット 竜に奪われた王国」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■シネプレックス熊本
■イオンシネマ熊本
で、現在公開中です。
 
「ホビット 竜に奪われた王国」オフィシャルサイト http://wwws.warnerbros.co.jp/thehobbitdesolationofsmaug/
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本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
 
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