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「アメイジング・スパイダーマン2」

 
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、現在公開中の
「アメイジング・スパイダーマン2」です。
 
「スパイダーマン」といえば、2002年からスタートして
大ヒットしたサム・ライミ監督、トビー・マグワイア主演の
3部作が有名ですが、2012年、キャスト・スタッフともに一新し、
新たなスパイダーマンとしてスタートしたのが
「アメイジング・スパイダーマン」のシリーズ。
監督に「(500)日のサマー」で注目されたマーク・ウェブ監督を迎え、
全世界で7億5千万ドルの興行収入をあげる大ヒットとなりました。
この待望の続編が、今日ご紹介する
「アメイジング・スパイダーマン2」です。
 
ニューヨークのヒーローとして、人気者になっていた
スパイダーマンこと、ピーター・パーカー。
しかし、気持ちが通じ合ったはずの恋人のグウェンとは、
少しギクシャクした関係となっていました。
1作目の事件に巻き込まれてグウェンの父が亡くなったことを
気に病んでいるピーターは、グウェンとの付き合いに
罪の意識を感じるようになっていたのです。
そんな中、巨大企業オズコープ社の御曹司で、
ピーターの幼馴染ハリー・オズボーンが
海外から帰ってきます。
再び友情をあたためる彼らでしたが、
ピーターの前に新たな強敵が次々と現れます!
 
今回、スパイダーマンを苦しめるのは、
高圧電流を操るエレクトロ、
強力なサイ型のパワースーツに身を包んだライノ、
そして高速グライダーですべてを切り裂く
グリーン・ゴブリンの3人。
強大な力を持つ彼らを相手に、スパイダーマンは
絶体絶命の戦いを強いられます。
 
特にエレクトロを演じるアカデミー賞俳優
ジェイミー・フォックスの存在感が素晴らしいです。
映画の前半では、かなりイケテないオタクな青年だったのが、
不慮の事故をきっかけにスパイダーマンを憎む
最強の怪人・エレクトロに変身するあたりは、
悪役ながら魅力たっぷりです。
イケてない青年の時のイケてなさがホント素晴らしいです。
 
役者というと、もう一人、注目してほしいのは、
ハリー・オズボーン役のデイン・デハーン。
デビュー当時のレオナルド・ディカプリオのような純粋さと
凶暴さを併せ持った俳優さんで、
SF作品「クロニクル」で注目され、今回の大役に起用されました。
いまハリウッドでも注目の俳優で、
来年公開予定の作品「Life」では、
あのジェームズ・ディーンを演じています。
 
スパイダーマンの魅力といえば、
高層ビルを縦横無尽に飛び回る、
スピード感あふれるアクションですが、
今回も3人の強敵を相手にパワーアップした
空中アクションを見せてくれます。
しかもこの作品、3D公開されていますから、その臨場感は、
もはや“アトラクション”と言ってもいいほどの迫力ですよ!
今回、ニューヨークで史上最高の撮影規模での
ロケが行われたそうで、ニューヨークのビルの街並みを
実際のレイアウトに忠実に描いてあります。
ニューヨークの地理にちょっと詳しい方なら、
スパイダーマンがどこからどかまで飛んで行ったのか
実感できるような画面構成になっています。
 
そしてもう1つの注目が、ドラマティックなストーリー展開。
グウェンとの関係や、消息を絶ってしまった両親の秘密など、
さまざまな苦悩を乗り越えながら成長していく
青年ピーターの姿が丁寧に描かれています。
前半はラブ・ストーリー的な展開が丁寧に描かれています。
この伏線が後半に活かされる仕掛けになっているのも、
「(500)日のサマー」というラブ・ストーリーの傑作を産んだ
マーク・ウェブ監督の起用が生かされていると言えそうです。
 
特に中盤からクライマックスにかけて、ある大きな事件によって
「挫折」する主人公が描かれますが、ヒーローものとして
「禁じ手」ともいえるある展開を経てのクライマックスの燃える展開は、
是非見逃さないでほしいですね。
 
スパイダーマンのキャッチフレーズは、「あなたの親愛なる隣人」。
ヒーローというとバットマンのようなちょっと暗い孤高のヒーローや
「スーパーマン」のような圧倒的なパワーと
正義の象徴のような人間離れした存在のようなヒーローが
思い浮かぶんですが、「スパイダーマン」は、正体は
謎なんだけど、ニューヨークの市民に愛されている存在です。
応援してくれる仲間がたくさんいるヒーローというポイントが、
クライマックスの重要な伏線になっていますので忘れないように!

繰り返します。
スパイダーマンのキャッチフレーズは、「あなたの親愛なる隣人」です。
 
最後にちょっと予備知識を!
映画のエンド・クレジットで、別の映画の予告篇的な
映像が挿入されます。
「アベンジャーズ」シリーズなどではお約束となっている
この展開ですが、「スパイダーマン」では初の試み。
しかも、次の「アメイジング・スパイダーマン」の予告ではなくて、
「マーベル」が作る別のシリーズ「Xメンフューチャー&パスト」の
予告映像が入っているんです。
配給会社も違う作品の予告が挿入されるのは、
実は異例のことなんですよ。
ひょっといたら「アベンジャーズ」のように今後「Xメン」と
「スパイダーマン」の共演なんてこともあるのかもしれませんね。
 
とにかく、アクション映画としても人間ドラマとしても、見どころ満載!
ゴールデンウィークにおすすめの1本ですよ!
 
今日ご紹介した映画「アメイジング・スパイダーマン2」は、
■TOHOシネマズ光の森
■TOHOシネマズはません
■TOHOシネマズ宇城
■シネプレックス熊本
■イオンシネマ熊本
で、現在公開中です。
 
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