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グループ「葦」

あらゆるジャンルの“注目の人”にインタビューする「ヒューマン・ラボ」。
9月27日(土)熊本市の日本福音ルーテル健軍教会で
声楽アンサンブルと古楽器によるルネッサンス・バロック音楽の
コンサートを開催するグループ「葦」の皆さんがゲストでした。

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※スタジオで実際に演奏して頂きました☆

(PCから閲覧の場合、写真クリックで拡大します)

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Q① ご出演者全員のお名前と番組で
ご紹介する際の所属・肩書等を教えて下さい。
 
お名前
中川洋子(なかがわようこ) バスリコーダー
友田哲郎(ともだてつろう) テナーリコーダー
杉本典代(すぎもとふみよ) アルトリコーダー
古井由紀子(ふるいゆきこ) ソプラノリコーダー
繁本幹太郎(しげもとかんたろう) ソプラノリコーダー
所属・肩書:グループ『葦』(あし)
 
Q② ご出演者全員のプロフィールを教えて下さい。
 
中川洋子(歌・リコーダー・ヴァージナル)
宮崎大学教育学部特音課程ピアノ専攻卒。
熊本に帰ってグループ『葦』に出会い1980年から
演奏活動開始した。高校時代に17世紀イタリアのアリアを
声楽のレッスンで出会い歌のパートはもとより伴奏の美しさに
心引かれた。大学時代にオランダのリコーダー奏者
フランス・ブリュッヘンの『涙のパヴァーヌ』のLPを聞いて
感銘を受けた。16世紀には日本にヨーロッパの音楽が短い
期間だがライヴで入ってきた。天草にはコレジヨという
神学大学が有って天正遣欧少年使節達もヨーロッパから
帰ってきて学んでいた。当時のヨーロッパの楽器も
持ち帰ったと言われている。そういう背景も有る熊本に
自分が住んでおり、ヨーロッパの古い時代の名曲で
ありながら日本に伝わらなかった当時の音楽を
現代の熊本で演奏して自分が心ゆくまで楽しみたいと
思っています。
 
古井由紀子(リコーダー・コルネット)
相愛女子大学(現:相愛大学)音楽学部作曲学科音楽学専攻卒。
リコーダーを若林正史,北山隆に師事。
1977年に古楽器アンサンブル・グループ『葦』を結成。
熊本を中心に九州各地でコンサート活動を続けている。
1998年からコルネット及び初期バロックのアンサンブルを
濱田芳通氏に師事。九州音楽幼稚園講師。
「音楽大学に入学した頃は、ちょうど古楽器ブームの始まりで、
草分けの先輩たちがオランダ留学から帰り、
後進の指導を始めた頃。学生時代にバロックや
ルネサンスのアンサンブルを経験できたことが
熊本でグループ葦の結成の素になったと思う。」
 
Q③ グループ「葦」の概要を教えて下さい。
 
1977年熊本で結成された古楽器アンサンブル。
現在は各種のリコーダー、コルネット、
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、ヴァージナル(チェンバロ)等に
歌(独唱や重唱)を加えてヨーロッパの中世,
ルネッサンス,初期バロック期(16・17世紀)の音楽を
九州各地で演奏。結成時メンバー各自がグループ名の
候補を挙げ阿弥陀くじで選んだ。
 
④ メンバーの人数、年齢層、
楽器の種類、男女比等教えて下さい。
 
この演奏会に音楽監督でゲスト奏者の野入志津子氏以外に、
21名のグルー『葦』メンバー、月に一回定期的に開催している
アンサンブルを楽しもう『葦』会の常連の方々、
グループ『葦』が長い間交流してきた九州の古楽奏者達や
歌い手達が名を連ねています。使われる古楽器は会場の
ルーテル健軍教会所有のポジティヴオルガンを初めとして
鍵盤楽器はチェンバロ、やヴァージナル、リュート属の
楽器もルネッサンスリュート、アーチリュート、ギター属も
ルネッサンスギター、バロックギター、弦楽器群は
バロックヴァイオリン、アルト・テナー・バス三種類の
ビオラ・ダ・・ガンバ、ソプラノ・アルト・テナー・
バス四種類のリコーダー、コルネット、ダルシアン、
各種の打楽器類ソプラノ・アルト・テナー・バス四つの音域の
ヴォーカル・アンサンブルなどです。
 
日頃は取り上げる曲によって集まるメンバーが
少しづつ変わりますがリコーダー、コルネット、
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート、ヴァージナル、
チェンバロ等にヴォーカルのアンサンブルが
入って8人から10人程で活動しております。
 
年齢層は30代から60代まで幅広いです。
女性の方が多いです。
 
Q⑤ 主にいつ頃の年代のどんな作品を
レパートリーにされていますか?
 
ルネッサンス・初期バロック(16.世紀から17世紀―
日本の戦国時代末期から安土・桃山時代―
江戸時代初期)にかけてのヨーロッパの音楽を
取り上げています。声楽+器楽の作品など。
 
Q⑥ 年代が古い楽曲の譜面は出版されているのでしょうか?
出版されていない楽曲のレパートリーもあるそうですが、
どのように譜面を入手されたのでしょうか?
 
どうしても歌いたかった17世紀のイタリアの作曲家
(ルイージ・ロッシ)の女声三声のカンタータの
自筆譜が有ると判ったので、イタリアのボローニャの
音楽博物館へ行きました。
手続きをして4ヵ月後に船便でマイクロフィルムの写しが
送られてきた時はメンバーと大喜びしました。
大事なレパートリーの一部になりました。
ファクシミリ版の当時の出版譜も復刻されていて、
フランスのパリにはそういうファクシミリ版の専門出版社もあります。
でも判読しにくい譜面が多いのでパソコンの楽譜ソフトで
見やすい譜面に作り変えています。
 
Q⑦ 使用される楽器について、
種類や形状、音色など教えて下さい。
 
演奏する予定の曲名は16世紀ヴェネツィアのサンマルコ
大聖堂の楽長だったジョヴァンニ・ガブリエリ作曲五声の
カンツォーナ第一番より抜粋です。
使用楽器はルネッサンスタイプのソプラノ・アルト・
テナー・バス4種類5本のリコーダーです。
 
Q⑧ 9月27日(土)に行われる演奏会について
概要を教えて下さい。
 
「天正遣欧少年使節によせる音楽の旅」
2014年9月27日(土)19:00開演(18:30開場)
日本福音ルーテル健軍教会(熊本市東区新生2-1-3)
前売り‐3,000円当日-3,500円
チケット取り扱い-西野楽器店・大谷楽器店・熊日各プレイガイド
お問い合わせ‐08064004497(中川)
gruppo.reed@gmail.com(グループ『葦』)
 
Q⑨ 今回の演奏会はどのような構成になっていますか?
 
織田信長が本能寺の変で滅亡した年、
(天正10年2月1582年)大友宗麟ら九州の有力な
キリシタン大名達がローマ法王に遣わした天正遣欧少年使節団が
長崎を出航し長く苦しい航海の末たどり着いたヨーロッパで
彼らが出会った華やかなルネッサンス文化や文明・・・
それらを持ち帰って来た彼らを待ち受けていた
その後の運命に思いを馳せ歴史の狭間に切り刻まれていった
彼らが出会った当時の音楽をお国巡りのようにして
辿る音楽の旅という構成になっています。
使節団が直接行かなかった国にも東の果てからやって来た
彼らを褒め称えるニュースは駆け巡っていたようです。
実際に1500年代から1600年代のはじめにかけてのこの時期の
ヨーロッパ各国の代表的な名曲をお国巡りするように
ちりばめてあります。
 
Q⑩ 今回のプログラムの聴きどころを教えて下さい。
 
ゲスト奏者の野入志津子氏のリュート独奏です。
前半はルネッサンスリュートを後半はアーチリュートを使われます。
もう一つ挙げればプログラム最後のモンテヴェルディ作曲
『聖母マリアの夕べの祈り』より「めでたし海の星」です。
八声部の合唱とそれに伴う器楽部分からなっていますが
こういう機会にしか取り組めないので思い切って
曲目に入れました。しかしスケジュール合わせや
会場確保や勿論合わせの練習も本当に大変でした。
 
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