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河内漁業協同組合 「塩屋のり」

あらゆるジャンルの注目の人にインタビューするヒューマンラボ。
 
今日は河内漁業協同組合の塩屋地区で生産されている、
塩屋のりの生産者の村上修一さんと中野孝昭さん。
そして、河内漁協から嶋田由美子さんにお越しいただきました。

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Q1、海苔の生産に関して教えてください
 
今年の熊本の海苔の採苗(種付け)は、
10月10日以降と決定しました。いよいよ海苔シーズンに入ります。
種付けして一カ月間は海苔を健全に育てる為、
有明海の自然の中で赤ちゃんを育てるように
神経をつかいながら海苔の生育管理をしながら育てていきます。
約30日~33日で初海苔(新海苔)の摘採が始まります。
種付け時は、目に見えない胞子がだんだんと成長して
海苔の葉長が約20センチくらいになり初摘採となります。
秋芽網と言われ、12月の中旬くらいまで繰り返し摘採されます。
その後、冷凍網と貼り替えられ、12月後半くらいから
もう一度だけ初摘みのりが摘採されます。
初摘み海苔は、赤ちゃんの海苔芽のように柔らかく
口のなかでとろけ、海苔の旨みが凝縮されていて
最高においしい海苔です。その後2番摘み3番摘みと
繰り返し摘採が行われます。
2番摘み3番摘みも寿司海苔など上等の海苔となります。
海苔シーズンは、9月から支柱立てがはじまり、
11月中旬から初摘採が始まり、3月まで毎日生産者は、
海にでて作業をします。休みは大風の時のみで、
海苔摘み(摘採)は毎日夜中の2時頃より出航し、
朝日が昇る前には、摘採を終了し、
それを自宅の海苔工場に持ち帰り、私たちが食べている
四角海苔になります。生産者全員が海苔工場を持ち、
自宅工場で個々に製造し、河内漁協へ出荷し、
熊本県漁連で行われる九州共販に出品され入札後、
海苔屋で販売されます。
 
(河内漁協生産者塩屋地区20名
船津地区48名 合計68の経営体)
 
(1経営体主に摘採時は男性(親方)海作業で
女性(奥さん)が工場長で、家族全員で協力して
海苔生産に取り組むケースが多い)
 
Q2、「塩屋のり」に関してです。
オリジナルのブランド海苔はあまり聞きませんが、
少ないのでしょうか?
 
現在市場で表示されているのは、「有明海産」のみで
熊本産とか河内産とか生産地表示がない。
出荷後は、どこでどのように販売されてるか分らない。
私たち塩屋のり研究会は自分達が生産したおいしいのりを
消費者の方々に届けたいという思いから、平成23年より
「塩屋のりのおいしさ伝え隊」を発足して、塩屋産の
初摘みのおいしい海苔を海苔屋さんと協力して商品化し、
販売活動を始めました。そして、今年26年は、
いままでの海苔の品質評価とは違う、
味を厳格に検査し合格した海苔のみでつくった
「塩屋一番恵比須焼海苔」を商品化しました。
熊本河内町塩屋産と表示して、海苔生産後継者の
みんなの顔写真を載せて自信作の海苔であることアピールしました。
「塩屋一番」は今年の熊本県海苔の生産者大会で、
味コンテスト一位を獲得しました。
生産者も驚くほどおいしい初摘み海苔で、
柔らかさと口どけと香り高いうま味が口一杯に広がります。
また、塩屋のり研究会が中心となって生産している
「輝」ブランド海苔も生産。
平成24年12月に㈱風雅さんより、
味のり輝のりシリーズを商品化していただき、
現在好評発売中です。
 
3、「塩屋のり」を作る事になった、
いきさつ・きっかけを教えてください
 
5年ほど前までは、塩屋の海苔は、熊本県産の中で、
良い評価を受けていませんでした。
塩屋地区の生産者は厳しい経営状況のなか、
後継者が育たない状況に陥っていました。海苔つくりは、
とても大変な重労働と繊細な管理が必要な仕事です。
そのようにして、相当の苦労をして育てたおいしい海苔を
その価値ある評価をしてほしい。
そして、塩屋の漁業後継者が自信を持って、
塩屋の漁業後継者であることを誇りに思えるように
なるために、塩屋のり研究会が団結して、
Q2のような活動を始めました。
 
Q4、「塩屋のり」の特徴を教えてください。
 
河内町は、みかんの産地で有名で、
河内町は海と山に囲まれた
自然の恵みいっぱいの風光明媚な町です。
また、坪井川河口に塩屋地区の海苔漁場は広がっており、
山の栄養が川を伝って海に流れ込みおいしい
海苔が育つ環境です。
そこで、採れた初摘みの中でも特に厳しい味検査に合格した
海苔のみが「塩屋一番」の名前を受けることができます。
海苔が採れ始めた昭和の時代は、
塩屋の海苔が一番良い海苔という評判もあったそうです。
 
Q5、美味しい海苔の条件、美味しい食べ方など教えてください
 
おいしい海苔の条件は、やはり初摘み海苔です。
上にも書いてますが、赤ちゃんの芽で柔らかくて
口どけがよく磯の香りが高いものです。
もちろん色は黒いものがよく、焼海苔ですと深緑色になります。
おいしい食べ方の私の一番のお勧めは、
乾海苔(黒い海苔)を自分で緑色になるまで炙って、
焼く香りを楽しみ、お醤油をちょっとだけつけて
炊き立てご飯を巻いてたべるのが
一番最高級のおいしいさです。食べさせてあげたいです。
また、炙った海苔を味噌汁に沢山いれてたべると、
磯の香りが増して、とってもおいしいですよ。
また、初摘み海苔は、柔らかく口どけがよいので、
小さい子供も大好きです。内では、毎日朝から
おにぎりを食べて保育園にいきます。海苔は食欲が増進します。
そして、すごい栄養素がいっぱいです。
 
Q6、取扱店舗を教えてください
 
塩屋一番恵比須焼海苔・・・河内漁業協同組合
熊本市城南地域物産館(10月1日オープン)
道の駅波野神楽苑
菊池観光物産館
神奈川県伊勢丹相模原店
輝・・・㈱風雅の各店舗
現在は上記のとおりですが、
これからもっともっと広げていく計画です。
(岡島さんの力も借りながら・・・(*^_^*)
松崎さんとの出会いもお世話になりました。)
 
Q7、問い合わせ先を教えてください
 
熊本市西区河内町船津2222-11
河内漁業協同組合
担当職員嶋田由美子
 
以上、ヒューマンラボのコーナーでした。
 
河内漁業協同組合 オフィシャルサイト
http://jfkawati.com/
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