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「光の音色 -THE BACK HORN Film-」

 
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
 
今日ご紹介するのは、今週土曜日・11月22日から公開される
「光の音色 –THE BACK HORN Film-」です。
 
メッセージ性の高い歌詞と骨太のサウンドで、日本のロックシーンに
独自の存在感を築いているバンド、「THE BACK HORN」。
そのオリジナリティあふれる曲の世界観から
クリエイターに注目されることが多く、
これまでも黒澤清監督の映画「アカルイミライ」や、
紀里谷和明監督の映画「CASSHERN」、
「機動戦士ガンダム 00」など
数々の映画やアニメとコラボレーションしています。
メンバー4人のうち3人が映像系の専門学校出身ということで、
これまでも映像作品には
こだわりを見せてきたロックバンドです。
 
今回ご紹介する映画「光の音色 –THE BACK HORN Film-」では、
ついに彼ら自身が映画のメインテーマとなり、
スクリーンデビューしています。
 
「ノン子36歳(家事手伝い)」や「海炭市叙景」などの作品で
今、最も注目を浴びる映画監督・熊切和嘉がメガホンを取りました。
熊切監督と言えば、禁断の愛を描いた前作「私の男」が
モスクワ国際映画祭で最優秀作品賞を受賞したばかり。
まさに今油の乗った監督とミュージシャンの
コラボレーションによって全く新しい映画が誕生しました。
 
映画は、THE BACK HORNのスタジオライブのパートと、
ドラマのパートで構成。
ドラマの部分は、ロシアのウラジオストックで現地の俳優を起用して
撮影された、オリジナルのストーリーです。
主人公は、1人の老人。
彼は亡くなった妻を埋葬するためにシャベルで穴を掘りますが、
埋めることができず、手作りの車に乗せて旅に出ます。
旅の途中で様々な思い出が交錯する老人。
彼の旅はいったいどこに辿り着くのでしょうか?
 
このドラマのパートにはセリフがなく、音も必要最小限しか入っていない、
ほとんど無音の世界。
まるでロシアの映画を観ているような感覚になる無国籍感です。
一方、THE BACK HORN のライブシーンは、
不思議な照明に彩られた独特の映像に仕上がっています。
旅する老人の言葉や感情、
思い出をTHE BACK HORNのライブシーンが現していく、
とても斬新な演出になっています。
ファンの方なら、この場面でこの曲が!という楽しみもありますし、
バンドに詳しくない方は、ドラマのストーリーと曲が合わさって
生まれる世界を新鮮な気持ちで楽しむことができます。
 
気鋭の監督と、注目のロックバンドがコラボして生まれた新たな映画。
ぜひ、大きなスクリーンと音が楽しめる映画館で体験してください!
 
今日ご紹介した映画「光の音色 –THE BACK HORN Film-」は、
■Denkikan
で、今度の土曜日・11月22日から、
1週間のみの限定公開となっています。
まさに映画とライブのいいとこどりのような
ハイブリッドな映画ですので、貴重な音楽体験ができると思います。
 
「光の音色 –THE BACK HORN Film-」オフィシャルサイト
 
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