« 1月28日(水)の魔法のことば  |  1月29日(木)の魔法のことば >

「天草池田電機株式会社」

企業にまつわる気になる疑問を解決する「会社のヒミツ」。
今日は「天草池田電機株式会社」のヒミツに迫ります。
 
お話を伺ったのは、
天草池田電機株式会社 常務取締役 池田博文さんです。
 
Q1まずは会社の概要を教えて下さい。

AIDLOGO2.png
 
創業は、1972年で現在のオムロンの子会社として
オムロン天草として創業されました。オムロンの傘下として
事業を進めてきましたが、2002年、当時、国内の電機産業は
海外展開などで国内生産が非常に厳しい時代でして、
日本全国の大手電機の企業が、海外展開を拡大しており、
そういった環境下の中で、オムロンもグローバルに
生産工場があり、当時、オムロングループ全体の
構造改革によって、当社も閉鎖という形になりました。
しかし、当社がある地域(上天草市)は、
100名以上を雇用する企業は、ほとんどなく(当時は135名)、
簡単には解雇できないという思いから、当時、
責任者をしておりました、現在の社長が、
新たに天草池田電機という形でスタートしました。
しかし、先ほども話しましたように、当時の環境は、
大変厳しい環境下であり、今後、永続的に会社として
生き残っていくためには、そして、成長していくためには、
自社自らの商品を開発することが必要である。
そのためには、技術人材を育てる必要性、しかし、
技術は簡単には身に付かないのはわかっているので、
末永く技術人材を育てる必要があるということで、
技術人材の新規採用も踏まえながら、「失敗してもいい」、
「何でもいいから」、みんなで挑戦することを積み重ねながら、
色々な商品を開発してきました。
そして、今年で天草池田電機となって13年目を迎えているところです。
 
Q2「天草池田電機」という社名の由来を教えてください。
 
新たに創業する前にオムロン本社の皆さんと話し合いをして、
天草池田電機の社名になりました。社名から天草にある会社で、
社長が一番に社員の雇用を守る為、
オムロンから引き継ぎ創業した会社と分かる社名にしました。
そして、オムロンから継続し仕事を出来るようにとの事で
天草池田電機となりました。
 
Q3「天草池田電機」は、どんなイメージの会社を目指しているのですか?
 
当社は、基本方針を「品質第一」と掲げ、これは創業当初から変わっておりません。独立企業となって変更したことは、経営理念です。その経営理念は、「何事にもチャレンジし、夢と創造を実現していこう」ということを掲げ、最終的には、全てのお客様に安心してお使いいただけるような商品を作り続け、地域社会の発展に貢献していきたいと思って、日々頑張っているところです。
そして、我社で働く、社員ひとりひとりが働きがいをもって、そして、生きがいに繋がり、当社で働いてよかったと思えるような会社風土を構築していきたいということを思っております。
 
Q4「天草池田電機」の歴史の中で商品の中でこれまで最もヒットした商品は何ですか?それは、いつごろ、どんなきっかけで開発された商品ですか?どれくらい売れた商品ですか?
 
最もヒットした商品は、無電極誘導ランプ「ELIランプ」になります。開発のきっかけは、ある企業からの商品化の依頼があり、当初はOEMでの開発スタートでしたが依頼先企業に問題があり取引を断念しました。しかし無電極誘導ランプは当社のコンセプトに合った、安心・安全・環境という観点から、省エネ商品でもあり、自社商品としての開発に方向転換した商品です。
まだまだ、全体の売上からして、20%弱ではありますが、年々、成長しております。

pl-480-cc120w.jpg

pl-480r-cc120w.jpg
 
 
Q 無電極誘導ランプ「ELIランプ」はどんな特徴がある商品ですか?
 
「ELIランプ」は、電極が消耗しないので、蛍光灯と比較して10倍程度長持ちします。
発光効率がよいので、消費電力は蛍光灯や水銀灯の2分の1以下に抑えることが可能です。
工場など大型照明にはぴったりの照明です。
 
Q5上記商品の開発ポイントがあれば教えてください。
 
① 先ほども言いましたが、当社のコンセプトである、「安全・安心・環境」にマッチした商品を開発しました。
② そして、一番大事なのが、社員が毎日、やりがいを持って新しい開発を行うことです。
 
ヒットはこれからだと思っております。電気代が高騰している昨今の事情や水俣条約での将来的には、水銀灯の使用が制限される中で、当社の商品が貢献できると思っておりますので、これから商品PRを行いながら、皆さんに知って頂くことが、これからの成長に繋がっていくものだと思っております。
 
Q6先日、東京で開催された「ライティングジャパン2015」にも参加されたそうですが、詳しく教えて下さい。
 
当社は、もともと先ほども言いました通り、オムロンの傘下のもとものづくりを長年行ってきました。しかし、独立企業となり、自社商品を開発・生産していく上で、それを販売しないと事業は成り立ちません。しかしながら、販売、俗にいう営業は、当社にとって非常に弱みでもあり、当社の営業マンをたくさん雇うわけにもいけません。
このようなことから、まずは、当社の商品を市場では、受けいれてくれるのか?そして、受けいれるとすれば、買って頂けるのか?また、当社の商品を各商社さんが、気に入って売ってくれるのか?と、このような思いのもと、毎年、東京のビッグサイトで開催されている日本最大でもあるライティングジャパンの展示会に参加しており、4回目の出展となります。
 
2015年展示会(くまモン)応援.jpeg
 
2015年展示会(くまモン)応援②.jpeg
 
 
Q7「天草池田電機」の歴史の中でもっとも印象的な出来事は何ですか?
 
創業当時に企業としての自立化、そして、成長していく為には、自社商品の開発が必要で、熊本県などの公的機関への支援を頂きながら自社商品の開発をスタートしました。先ずは、社員から商品アイデアの募集を行い、こんな商品があったらいいなと思う商品を社員出入り口に設置した「ひらめき宝箱」に応募を行いました。そして、同時に開発プロジェクトを発足し、各グループ毎に商品アイデアを立案し、くまもと産業支援財団のご指導の下、自社商品の開発を進めた経緯があります。そのような活動の中で、熊本県知的所有権センター(産業技術センター内)より商品の提案があり当社の自社商品の第一号である、安心・安全をキーワードにした、防犯ブザー「るすばん君」が誕生しました。この、るすばん君の開発は初めての取組みで沢山の方々の支援をもとに商品化出来、その後の自社商品開発の礎となって今に至っております。
 
Q8オススメの商品、サービス、キャンペーンなどPRしたい案件があればお願いします。
 
無電極誘導ランプを販売していく中で、当然、ランプ関係には、蛍光管照明もたくさんあります。
営業活動を行っていくうえで、お客様から「蛍光管はないの?」聞かれてきました。
このような中、商品ラインナップを更に拡大していくことは、当社の強みでもあり、そして、最終的には、お客様の要求に応えられることが、一番のお客様への貢献にもなりますので、省エネ蛍光灯の「ecodaモン」という商品名ですが、蛍光管を開発しました。商品の特徴は、通常の蛍光管と同じで、通常40Wに対して20Wという消費電力半分によって電気代の削減に貢献できる商品となっておりますので、合わせて、皆さんよろしくお願いしたいと思っております。
 
「天草池田電機株式会社」 オフィシャルサイト
http://ikeda-aid.jp/

-----
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
 
詳しくはここ↓