「栗川商店」
企業にまつわる気になる疑問を解決する「会社のヒミツ」。
今日は山鹿市の会社「栗川商店」のヒミツに迫ります。
「有限会社 栗川商店」は、
熊本県伝統工芸品指定「来民渋うちわ」の
製造・販売・卸をしている会社です。
今日お話を伺ったのは、有限会社 栗川商店
四代目代表取締役の栗川亮一さんです。
Q1「栗川商店」の歴史を教えてください。
栗川正太郎が栗川商店を創業する。
昭和18年二代目一良、昭和40年三代目正一、
平成2年四代目亮一が代表取締役に就任。
Q2「来民渋うちわ」について教えてください。
「渋うちわ」は、四百年の歴史を誇る熊本県伝統工芸品です。
製法は、阿蘇の外輪山に自生する三年ものの真竹に和紙を張り、
仕上げに、熟成させた柿渋をうちわの表面に塗ることにより
和紙をコーティングする役目と防虫効果があり、
丈夫で長持ちするうちわに仕上がります。
また、年とともに色合いが深みをおびていきますので、
赤ちゃん誕生の命名うちわや、古稀・還暦・襲名披露
結婚引き出物等、贈答品・記念品に重宝されています。
Q3「渋うちわ」の魅力とは何ですか?
渋うちわは、丈夫で長持ち
Q4栗川商店には、「破れないうちわ」という商品も
あるそうですが、この商品は、いつごろ、
どんなきっかけで作られたものですか?
毎年藤崎宮秋季例大祭に参加される多くの団体・個人さん向け
オリジナルうちわをお作りしてきました。
丈夫に作ってはいますが、紙なので水に塗れると竹と紙が剥がれて、
うちわの体を成さなくなります。
そんなボロボロになったうちわが、いたるところに捨ててあるのを
見てとても悲しい思いをしたので、捨てられない
うちわを作ろうというのがきっかけです。
Q5上記の商品の開発ポイントがあれば教えてください。
破れにくい和紙をと和傘に使う油を使っております。
このうちわは温泉に浸けても、叩いても問題ないです。
最強うちわです。
Q6「栗川商店」のうちわは、どこで手に入りますか?
熊本県内では、弊社及び鶴屋百貨店・蔦屋書店
甲玉堂・東急ハンズ・熊本県伝統工芸館他
県外では三越・伊勢丹・バルス・中川政七商店・モノコムサ 他多数
Q7そのほか「栗川商店」の商品に関する
なにか面白いエピソードなどあればお願いします。
6年前、冬場にいかにうちわを販売できるかと考え、
日本が冬でも南半球に行けば夏なのでうちわが売れるかなと思い
シドニーにたくさんうちわ持って売りに行ってきました。
普通にうちわをご紹介しても、反応が今一つでした。
売れ残ったうちわを持って帰るのは嫌でしたので、
会場に来ていたオーストラリア人の名前を聞き
その名前を漢字してうちわに筆耕したら、
ものすごい反響になりました。そこで、
オリジナリティーのうちわ製作に重点をおくようになりました。
その時のお客さんで、シェーンというとっても綺麗な
女性が来られて、漢字を考えたのが「謝艶」でした。
一番シックリいった当て字でした。
Q8「栗川商店」の歴史の中でもっとも印象的な出来事は何ですか?
弊社2代目代表が大正元年よりアメリカ
シアトルに十数年間滞在しており、現地で農園を経営しておりました。
数年前そのことがひょんなことから大リーグ
シアトルマリナーズ球団の幹部の耳に入り、
マリナーズ球団が毎年夏に開催している『ジャパン・デー』という
イベントに参加しないかというオファーが来たことです。
※ちなみに、弊社2代目代表の名前はイチロウ。電話番号は51番
シーズンオフの時にお話をいただき、タイミングよくその年は、
マリナーズの開幕戦は日本で行われましたので、
球団幹部の方々と『ジャパン・デー』の事や
球場来場者に弊社のうちわをプレゼントすることなど
打ち合わせを東京ですることが出来ました。
順調に進んでいるかと思っていましたが、
ある時から急にマリナーズ球団の反応が鈍くなりました。
問い合わせても、「ちょっと待ってくれ」と言うばかりでした。
その後イチロー選手がヤンキースに移籍して、
弊社が参加する企画がなくなりました。
イチロー選手がいないマリナーズでは、
この企画が成立しないという事だったのでしょう。
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