第62期 肥後名人戦 新名人 坪井祐二さん
あらゆるジャンルの“注目の人”にインタビューする「ヒューマン・ラボ」。
今日は、6月に行われた将棋の第62期 肥後名人戦で
Q 「スマイル子ども将棋教室」の概要を教えて下さい。
熊本市中央区九品寺の白川校区公民館にて、
毎月2回土曜日の午前9時~12時の間です。
コースは、1時間半コースと3時間コースの2つです。
入会金は3000円で、月謝は1時間半コースが3000円。
3時間コースが5000円です。
お問い合わせは、坪井祐二。
肥後名人、棋王(アマチュア五段)
070-5048-9342(携帯)
お問い合わせの方は、このラジオを聴いたと言っていただけたら、
今だけ特別に入会金は無料にします(笑)
Q 「スマイル子ども将棋教室」には
現在、どんな生徒さんが所属されていますか?
11人です。
初めは4人からスタートしたので少人数みっちり教室と言えますね。
中学2年~小学2年生。男子9人女子2人。
アマチュア三段、熊本県小学生名人などから
駒の動かし方が分かるくらいの初心者までいます。
Q 「スマイル子ども将棋教室」の生徒さんは、
どんなきっかけや動機で通い始められたのでしょうか?
今のレベルよりさらに強くなりたいと思っている子、
プロ棋士女流棋士を目指している子や、
純粋に将棋が好きな子などが多いですね。
あとは、親御さんが将棋を通して礼儀作法や落ちついて
考える姿勢を学んでほしいって思ってると言う理由もありますね(笑)
Q 坪井さんが将棋を始められたきっかけを教えて下さい。
小学5年生の時に学校で
雨の日の休み時間の時に将棋が流行ったのがきっかけですね。
それから、JTこども将棋大会という大きな大会に参加しました。
たぶん相当弱かったんですが、負けた時とても悔しかったのを覚えています。
負けず嫌いだったんですよ。
ですが同年代で真剣勝負を味わったのが大きかったです。
そして、その会場で子ども将棋教室のチラシを頂いて
本格的に習い始めました。
外で遊ぶことが多かったので、
まさか自分が夢中になるとは思いませんでした。
Q 史上最年少の14歳(中学3年生)で
肥後名人戦に出場されましたが、その時の感想を教えて下さい。
挑戦者になったことよりも新聞に大きく載ったりしたことが
とても嬉しかった記憶があります。
注目されることが好きだったんですよね(笑)
ただ当時はすでにプロ棋士を目指していたこともあり、
ちょっとした過信と若さと勢いで何とかなるかなって
簡単に思っていたのですが、実際勝負はどうだったかと言うと、
その時の熊本で将棋を習っていた田尻名人にコテンパンにされましたね。
プロの門を叩く前に、私を超えて行きなさいと言わんばかりの内容で、
私の心を見透かされたような感じでした(汗)
Q 当時は将棋以外に部活動などはされていましたか?
将棋に費やしていた時間はどれくらいでしたか?
小学生の時、空手と剣道をやっていました。
空手は6年間、剣道は2年間です。
野球とかサッカーも好きなんですが、
チームとしてやっていくより、個人で活躍したかったんでしょうね。
おかげさまで、正座は何時間でもできるようになりました。
中学生に入り、将棋一本に集中しました。
学校で過ごす時間以外は将棋やっていましたね。
そしてたまに英語の授業中に将棋の本読んでいたら、
没収された苦い経験があります(笑)
今になって英語の重要性を感じ、あの時もうちょっと
英語を勉強しとくんだったなぁと反省しています(笑)
Q 昨年秋には熊本県アマ棋王戦を初制覇し、
6月には肥後名人戦で初めて肥後名人位を獲得されました。
前回の挑戦からこの9年間、どんな想いで過ごされてきましたか?
その間、将棋に関して印象的な出来事などありましたか?
前回の挑戦は中学三年生の時でしたので、
もはや別人ですよね(笑)
ちょうどその頃から大阪のプロ棋士の森信雄七段に入門して、
プロへの道を歩み始めました。
それから青春時代をすべて将棋に懸けて修行してきたので、
将棋のレベルはもちろん変わりましたし、
勝ち上がった時の気持ちもまた違いました。
ただ、新聞に載って喜ぶところは変わりませんね(笑)
21歳になった時にプロ規定で年齢制限を迎えました。
それまで約10年間やっていた将棋を辞めないといけない
(プロを目指すのを諦める)ことになったのは大きな転機でした。
それはとても衝撃的な出来事だったので、
私がもっと立派になった時に本に載せたいなと思います。(笑)
Q 現在は、どれくらいの時間を将棋に費やしていらっしゃるのでしょうか?
将棋以外に趣味やストレス解消法などはありますか?
実は肥後名人戦の挑戦者になるまでは
あまり将棋をやっていなかったんです。
仕事や違う勉強などに熱中していましたね。
なので大会などは昔勉強した知識で
勝負を楽しんでいたと言いますか・・・。
しかし、将棋講師もやっている立場上、
これではいけないと改心しました(笑)
それからは、一日一つでも成長したと
思えるように将棋の研究をしています。
趣味は読書ですね!仕事や生活に役立つものを中心に
月に30冊は読みますね。
日々色んな発見があって勉強になりますし楽しいです。
他には、体を動かすことが好きなので、家で筋トレをしたり
地元の友達とフットサルをしたりします。
このあいだは(28日)初めてサーフィンにもチャレンジしてみました!
体を動かすと頭も冴えてくるんですよね。
Q 坪井さんが思う将棋の魅力はどんなところでしょうか?
40枚の駒と盤と頭を使って、
相手と2人でスポーツをしている感じですね。
脳の格闘技って言ったらいいでしょうか。
自分の考えたことがそのまま表現できるのでスポーツよりは簡単。
ただ相手によっては読みが噛み合わないこともあるので、
そういう意味では複雑です(笑)
そして、男女や体格差、年齢とか関係なく楽しめるのも
将棋の良いところですね!
よく指す相手だったら、短気だとか慎重だなぁとか
性格も分かってくるんですよね。
ちなみに私はアグレッシブな将棋で性格も同じです(笑)
Q 将棋の駒はそれぞれ動きに特徴がありますが、
特に好きな駒はありますか?
あれば理由も教えて下さい。
この質問は需要がありますかね?(笑)
ちなみに好きなのは歩ですね。
理由は、どんなに弱くても使う場面によっては、
とてつもない力を発揮するからです。
Q 肥後名人戦を制し、来月開催される
全日本アマチュア将棋名人戦に出場されますが、
大会の概要を教えて下さい。
東京都品川区で9月5日、6日、7日の3日間かけて
全国都道府県の代表者総勢64名が頂点をかけて戦います。
1日目は予選リーグ、2日目は決勝トーナメント三回戦まで、
3日目は準決勝と決勝の長丁場です。
優勝者にはアマチュア六段位と、プロ公式戦の出場が与えられます。
Q 最後に大会への意気込み、また今後の目標などを教えて下さい。
私より実績のある方々ばかりなのですが、
出場するからには優勝します!!
と結果にコミットします(笑)
今後の目標は、ここ3年は仕事に集中して、
将棋連盟の新棋戦を創れるようになろうと思います。
そして、日本の教育界に将棋が有効であることを提案し、
小学校の授業に将棋を導入していきたいと考えています。
要するに将棋ブームを起こすための火つけ役になりたいですね(笑)