「ジュラシック・ワールド」
「FMK MorningGlory」
毎週火曜日にお送りしています、「キネマのススメ」。
毎週、松崎ひろゆきが選んだ映画をご紹介しています。
今日ご紹介するのは、
現在公開中の「ジュラシック・ワールド」です。
今から22年前の1993年に公開され、
世界中で大ヒットした「ジュラシック・パーク」。
それまでは、着ぐるみや人形アニメで表現されることが
多かった恐竜の描写に本格的にCGを導入して、
世界中を驚かせました。
恐竜がまるでそこにいるかのような
リアルな表現が当時相当に話題になりました。
この映画のヒットの後、続々とCGを使った大作映画が
作られるようになり、大きく映画の作り方が変わっていきました。
これまでに、「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」、
「ジュラシック・パークⅢ」の3作が作られていますが、
前作以来、14年ぶりのシリーズ最新作となるのが、
この「ジュラシック・ワールド」。
全世界興行収入で、なんと「アベンジャーズ」を抜いて
歴代3位となり、歴代1位の「アバター」、
2位の「タイタニック」越えを目指して、
今も大ヒット街道をばく進中です。
さて、その内容ですが・・・。
オープン目前にして、恐ろしい出来事により
閉鎖してしまった「ジュラシック・パーク」が、22年たち
「ジュラシック・ワールド」としてついに正式オープン!
毎日2万人もの来場者を数える、大人気のテーマパークと
なっていました。
しかし、パークの責任者であるクレアは、
来場者をさらに増やそうと、遺伝子操作により、
あのTレックスより凶暴で高い知性を持った新種の恐竜
「インドミナス・レックス」を作り出します。
ところが、極秘で作ったこの恐竜が突然脱走し、
パークは大パニックになります!
この映画、シリーズとしては4作目ですが、
1作目の続編のような性格を持っているので、
1作目で活躍した恐竜たちが、今回も大活躍!
Tレックスはもちろんですが、1作目でも重要な
役どころだったヴェロキラプトルが見せ場を作ります。
また、映像技術の進化によって、
これまで画面に出てこなかった恐竜たちも
今回はたくさん出てきますので、恐竜好きの方はお楽しみに!
かなり迫力があって、巨大で恐ろしい恐竜!
でもどこか、かわいいんですよ。
今回の映画化でシリーズ他の作品との一番の違いは、
「テーマ・パーク」がオープンしているということです。
1作目は、まだプレ・オープンの状態でのパニックが描かれました。
2作目、3作目は、廃墟となった
「ジュラシック・パーク」が舞台でした。
今回、「ジュラシック・パーク」の権利をインドのIT企業
「マスラニ・グローバル」が買収したという設定で、
新たな経営陣のもと「ジュラシック・ワールド」が
正式オープンしたということになっています。
この「ジュラシック・ワールド」のディテールの
描写がとても面白くて、映画を観ていると、
実際にこの「テーマ・パーク」が世界のどこかに
実在しているような気分になってきます。
「新しいアトラクション(恐竜)を入れないと
お客の入りがダウンしてしまう。」というようなセリフや
「新しい恐竜にはスポンサーをつけよう。」なんてことを
言う登場人物が出てきたりします。
こういう利益至上主義な経営姿勢が、
手におえないような強力な遺伝子操作の恐竜を
生み出して、さらにはとんでもないパニックを
発生させてしまうというのは、
なにか現代社会でも似たような話がありそうな設定ですね。
とにかく「ジュラシック・ワールド」の人たちは、
効率やお金儲けに熱心な人ばかりなんですが、
唯一、恐竜と心を通わせる恐竜訓練のプロ
オーウェンという人物が登場します。
オーウェンという人物が登場します。
演じるのは、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の
主役スターロードを演じていたクリス・プラット。
ワイルドな中に熱いハートをもったオーウェン役に
ぴったりのキャスティングです。
実は、クリス・プラットは、若き日のハン・ソロの
冒険を描いた「スターウォーズ」のスピン・オフ映画への
主演も噂されていて、いま一番注目の若手俳優。
この「ジュラシック・ワールド」の続編にも
出演が決定しているそうなんで、しばらくは
クリス・プラット時代が続きそうですね。
この「ジュラシック・ワールド」は、
1作目では悪役として登場してきたヴェロキラプトル
(通称ラプター)が4匹登場して、
クリス・プラットと共演するシーンがあるんですが、
微妙な心の交流が描かれて見逃せないシーンになっています。
監督は、長編作品は2作目という新鋭コリン・トレボロウ。
これまでに、製作費7000万円という低予算のコメディ映画しか
作ったことがなかったそうですが、
サンダンス映画祭でプロデューサーを務める
スティーブン・スピルバーグに認められ、大抜擢!
いきなり総製作費150億円を超える
超大作を任されることなりました。
スピルバーグ自身が、まったく無名時代に、
大作「ジョーズ」の監督に抜擢されて、
一大ブームを起こした経歴をもつ監督。
才能のある監督を見抜く目を持っているんでしょうね。
トレボロウ監督も期待を裏切らない、
素晴らしい作品を作り上げています。
特に1作目の「ジュラシック・パーク」が
好きな方にはたまらない1本!
ぜひ大きなスクリーンで体験してください!
今日ご紹介した「ジュラシック・ワールド」は、
■TOHOシネマズ 光の森
■TOHOシネマズ はません
■TOHOシネマズ 宇城
■シネプレックス熊本
■イオンシネマ熊本
で、現在公開中です。
「ジュラシック・ワールド」オフィシャルサイト
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