「株式会社 岩崎食品」
企業にまつわるきになる疑問を解決する「会社のヒミツ」。
今日は「長崎角煮まんじゅう」が大ヒットしている、
「株式会社岩崎食品」のヒミツに迫ります。
株式会社岩崎食品は、長崎県にある会社です。
創業は1965年(昭和40年)。
「岩崎本舗」という屋号で
「長崎角煮まんじゅう」などを製造、販売しています。
今日は株式会社岩崎食品の大谷昇さんにお話を伺いました。
Q1「岩崎食品」という社名の由来を教えてください。
今年が創業50周年の節目です。
先代の岩崎博孝がまず餃子屋として
始めたのが岩崎食品のはじまりです。
Q2「岩崎食品」「岩崎本舗」は、
どんなイメージの会社を目指しているのですか?
企業理念は
全従業員の物心両面の幸せを追求するとともに、
お客様第一主義に徹し笑顔あふれる社会作りに貢献する
というものです。
これは現社長の岩崎栄司が昔からよく言っている
近江商人の言葉の「三方よし」という言葉を元に作られています。
内容は相手よし、自分よし、世間よし。
というもので、売れることによって自分だけに
いいことではなく、お客様や、取引業者さん、
そして儲かり利益を出すことで社会貢献をして、
うちの会社に接するすべての人が、
良い結果を得られることを目標としています。
従業員にはたくさん給料をもらうだけではなく、
人生において仕事を修行の場とし、
仕事を通じて人間として成長できる。
そのような職場でありたいと思っています。
Q3「岩崎本舗」の大ヒット商品
「長崎角煮まんじゅう」は、いつごろどんなきっかけで
誕生した商品ですか?
累計でどのくらい売れた商品ですか?
販売当初は全くうれませんでした。
もともと、長崎の中華料理屋さんのコースでは
角煮とそれをはさむパンが別々にでてくる料理が
トンポーローとしてありました。
それを最初からはさんで食べやすいようにして冷凍で
「ながさき角煮まんじゅう」として販売開始したのが
わが社が初めてになります。
Q4上記商品の開発ポイントがあれば教えてください。
工場で働くスタッフは主婦のパートさんが多いですが
今になってもパートさんが手作りで一つ一つ角煮を
手ではさみ、ひとつひとつ手でラップを巻いています。
化学調味料を使わずに、効率よりも、こだわりにこだわり、
時間がかかってもうまみは、こんぶなどの天然の出汁の
うまみを染み込ませたりお肉の切り方も最後はパートさんが、
赤みと脂身のバランスがいいように手で切っています。
これは自分が自分の子供たちに食べさせたいものづくり。
という考えのもと作っています。
料理は愛情とよくいいますが、
この気持ちで作っていることがおいしさの秘訣、
人気の秘訣であると思います。
Q5「岩崎食品」「岩崎本舗」の歴史の中で
もっとも印象的な出来事は何ですか?
はっきりいってココが一番面白く、熊本のラジオ局様から
依頼があったこと自体が「縁」を感じますが、
創業者の岩崎博孝は13歳のころ(1945年)長崎で
原子爆弾の被害に遭い、熊本県天草市に避難します。
何年かの療養のあと熊本市に仕事を探しに出て行きます。
そして1954年パチンコ屋で働いていたときに、
現、会長でもある岩崎栄子と出会い結婚しました。
結婚したらさっそく商売を始めます。
資金も道具も何も無いので家の前にあった江津湖という川で
ハヤやウグイ、などといった魚をとり佃煮にします。
店を構えるお金も無いので自転車にリヤカーをつけて
鈴をならしながら移動販売を始めます。
当時あさからリヤカーで住宅街を回れば主婦たちが
昼のお弁当のおかずに買っていきなかなか盛況だったそうです。
しかし佃煮は量り売りだったために、博孝の性格もあり
「オマケ」しすぎて運転資金が足りなくなって廃業します。
その後、佃煮を作るのにたくさん醤油を使っていた縁で
醤油の販売店でサラリーマンとして働き出します。
しかしその醤油販売店が経営不振で倒産。
別の仕事を探そうと思っていたときに自分で醤油の
製造業者から個人で直接仕入れて醤油を販売してみようと考え、
今でも営業を続けている熊本の老舗醤油醸造元の
「ホシサン醤油」様から仕入れ熊本市画図町の農家を中心に、
再びリヤカー付き自転車で売って回ることにしました。
そしてこれが好評で醤油がどんどん売れていきました。
ところがそんなに簡単にいかないのが商売で、
今度は借金を残して個人醤油販売を廃業することになりました。
その理由が、最初は醤油を現金で仕入れて、
現金で即売していました。しかし常連さんになるにつれ、
掛売りが多くなり、売れれば売れるほど、
先に仕入れ代金が多く必要になり、製造元の醤油屋さんに
仕入れ代金を払えなくなってしまいました。
そのうえ、掛売りのお金を回収できなかったり
したこともあり残ったのは借金でした。
その借金を返すためにサラリーマンとして再び働き出します。
働きながら借金を返していると、半分ほど返し終わったときに
ホシサン醤油様の外交の方
(おそらく営業のえらい方だとおもいますが、
なにせ当時のことで、会長も名前は覚えていないそうです)
が「あなたは若いし、これから商売で絶対に成功できるはずです。
しかし今の借金を返すために一生懸命に働きすぎて
体を壊したら元も子もありません。
ですから、残金の支払いはここで帳消しにします。
目標に向かって生きていってください。」と激励してくださり、
なんと借金を帳消しにしてくださったそうです。
そして1965年の岩崎食品創業に向けて博孝は
本格的に働き出していくのでした。
このような岩崎食品の歴史を今社内報として
月に一回一話ずつ作っていますが、
この話がでたのが確か今年の4月ごろだったので
それもあわせて今回の取材には強い縁を感じずにはいられません。
もしホシサン醤油様の関係者の方が
聞いてくださっていたら是非、当社に連絡ください笑
本当は社長も挨拶に行きたいと思っているそうですが、
なにせ昔のことですので、いきなりお伺いして行っても、
ホシサン醤油様も「一体突然何???」という
微妙な感じになるんではないかと、思っているようです。
熊本の地元のリスナーの方にも、
長崎のお店なのに地元熊本の話がでてきて
非常に興味をそそられるのではないかな?と思います。
Q6そのほか、オススメの商品、イベント、サービス、
キャンペーンなどPRしたい案件があればお願いします。
定番の商品、長崎角煮まんじゅう
そして今一押しの商品が白バーガーという商品です。
角煮まんじゅうの生地に和牛100パーセント仕様した
ハンバーグをはさみ、岩崎本舗秘伝のタレをベースに作った
ソースとこのハンバーグと生地とソースにマッチするように
何十種類とためした、相性抜群のチーズがはさんである、
「野菜好きにはごめんなさい」の肉メインのハンバーガーです。
株式会社 岩崎食品 オフィシャルサイト
-----
本日オンエアのこのコーナーをポッドキャストでも配信中。
詳しくはここ↓