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版画家「元田久治」さん

今日は日曜まで熊本市現代美術館で作品展が行われていた、

熊本出身の版画家「元田久治」さんのインタビューをお送りしました。

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元田さんは1973年生まれ。

現在は東京芸術大学で助手を務めながら、作品を制作されています。

今回の作品展では東京タワー、浅草の雷門など誰もが知っている場所を

廃墟としてリトグラフで表現し、不思議な世界を繰り広げていらっしゃいます。

元田さんの作品は不思議な世界観がありますね?

「見た方は戸惑う方もいるかもしれませんね」

どうして廃墟を取り上げているんですか?

「たまに廃墟を見て回ったりして、それを作品にしたりもしてたんですけど、

ある時”今ある風景(人が住んでる風景)を廃墟にしたら

どうなるんだろう”と思ったのがきっかけです。

廃墟にもいろいろあります。どうして廃墟になったのか、

そこで何が起こったのかは見る人の想像に任せるとして、

その後どうなるかをイメージしてもらいたい。

それが良い方向にすすむか悪い方向に進むか、

見る人に考えてもらいたい」

ここまで壊れてたら全部壊してまた1から作っちゃえって思うんですが?

「若干もとの形を残してるのは、元あった場所が特定できるように。

そのほうが現実感があって身近に感じるからです。

僕は廃墟を通して、ネガティブに見ているのではなく

再生していく兆しを世の中に美しく表現したい」

作品を見ていると中に人を探したり、匂いが残っているような感じがします。

「実際に人が立った構図での作品だから、

見ている人の視点・目線になっているんだと思います。」

もとから版画が好きだったんですか?

「油絵を描いていましたが何かしっくりこず、たまたま知り合った

大学の先生からすすめられてやってみたらすぐに分かりました!

自分にむいてる!って。」

油絵と版画の大きな違いは?

「一端プレス機を通すんですが、一度自分の手から離れることで、

いろんな要素が含まれます。(天気や紙の状態など)

それらが全部含まって仕上がった時に、

自分がイメージしていたものと誤差が生まれるのが

直接自分とは距離を置いてくれるような感覚で好きなんです」

アーティストを目指す人たちへのアドバイスをお願いします。

「あまり考えすぎない事ですかね。

ほんとにやりたい時にやる方がいいと思う。

今日見たいと思った絵はその日に見にいくとか。

僕も子供の頃からマイペースでした。」

元田久治さんのオフィシャルHPはこちらです↓

http://hisaharu-motoda.petit.cc/

作品なども載っていますので気になった方はぜひご覧下さい。