「HIGO BY HIBINO」
今日は現在、熊本市現代美術館で「HIGO BY HIBINO」と題した
作品展を開催中のアーティスト、日比野克彦さんのインタビューを
お送りしました。ダンボールの作品が印象的な日比野克彦さん。
何をきっかけにダンボールを素材にした作品を作るに至ったんですか?
小学校の低学年の頃は普通に絵を描いてました。
そんなに美術にこだわっていたわけではありません。
大学に行って始めて、同じ目的を持った人たちに会った時に、
その中で自分だけの個性を見つけていかなければならなかったんです。
美術はそれぞれの答えがありますからね。
自分のスタイルを見つけないといけない。と考えた時に、
まず”疑問をもつ”ことから始めました。道具を揃える時から、
みんなと同じ材料でよいのか?というところから考えましたね。
そうしたら自然とスタイルが見えてきました。
今回の熊本での作品展では過去のダンボールアートの作品の他、
肥後象眼、天草陶磁器、花ござ、肥後手まり、山鹿灯篭など
熊本の伝統工芸作家の方々とコラボレートした作品も展示してあります。
こういったアイデアの源は?
一人でじっと頭の中で考えても出てこないんですね。
胡椒とか塩を振り掛けるように、動かしてみると出てくるんだと思います。
刺激を与えないとアイディアは出てきません。
その刺激は、どこかに出かけてみたり、知らない人に会ったりする事で、
アイディアがでてくる。でも塩も入ってないと出てこないですからね、
いろんなものを日常から頭の中に取り入れて、
それを何かのタイミングで振り出す、ということですかね。
自分らしい個性的な表現方法についてどう考えられますか?
地球に50億人いたら50億通りあるわけですよ、
現在、自分の考えている事をあらわす道具は増えていますが、
自分の考えは1つしかないわけですよ。
同じ言葉を聴いても人によって違うように聞こえたりする、
それは”誤解”となったりすることもあるけれど、それが個性だと思う。
誤解、誤差がその人の特性、地域の特性になると思う。
石垣プロジェクトも作る人が違えば、違うものができる。
けれども熊本の人は、熊本であの石垣を見ながら育っているわけだから、
他の地域の人が作る石垣とは違うものが出来るわけです。
でも見方を変えれば同じ日本人が作る石垣はきっと、
どことなく日本人らしい石垣でもあると思います。
今回の作品展、あなた自身も表現者になれる「石垣プロジェクト」も
用意されています。入場料無料で、誰でも参加できます。
美術館の中にダンボールで巨大な石垣を作り上げるというこのプロジェクト、
どんな意図があるんですか?
日常の中で、物を造るのは結構面倒くさかったり、
造ったところでどうにかなるわけでもないし、と思ってしまいますが。
自分で工夫したり、行き先が見えないものを楽しむ、という感覚を
石垣プロジェトに含めています。
石垣を作ったところでどうなるんだろう?
どうやって積み上げていくんだろう?というのを、
いろんな人と話しながらすすめていくのが意味があるんだと思う。
石垣を通していろんな事を”発信できる””想像できる”魅力が、
このプロジェクトにはあります。
ちなみに…日比野さんと言えば、大のサッカーファン!という事で、
日比野さんの出身地、岐阜にあるFC岐阜もロアッソ熊本と同じく、
JFLからJ2への参入が決定しました。
岐阜も中盤危ないかなと思ってたら、J2へ上がる事ができましたよ!
頑張りましょう一緒に!ホーム&アウェイで会いましょう!
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日比野克彦さんの作品展「HIGO BY HIBINO」は
4月6日まで熊本市現代美術館で行われています。
1月27日(日)、2月16日(土)、3月30日(日)には
「石垣プロジェクト」のワークショップの為、日比野さんご自身も来場されます。
ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
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