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仕掛け絵本

今日は”しかけ絵本”について鶴屋百貨店の蔵原士郎さんに伺いました。

しかけ絵本はいつ頃から楽しまれているものなんですか?

1765年、ロンドンで、道化師のパントマイムを扱った絵本が

出版されたのが始まりです。

挿絵の上で、めくり(フラップ)を上下させ情景が変わる仕掛けが主で、

このフラップを使った仕掛けが最も古いものだとされています。

しかし、この頃は医学や天文学、地理学などの実用的な解説書が主流でした。

19世紀になって子供のおもちゃ絵本専門の出版社ができると、

つまみを動かしたり、着せ替え人形のようなペーパードールが考案されたり、

様々な仕掛け絵本が発表されるようになります。

その後もドイツ・イギリスを中心に、複雑で巧妙な仕掛けが発展し、

サーカスやピエロといった身近な娯楽をいつでも楽しめる絵本として

大人の間でも流行していきました。

第二次世界大戦直後のアメリカで、ページを開くと自然に絵が立ち上がる

仕掛けが人気を得ると「ポップアップ」という言葉が誕生しました。

この頃から「オズの魔法使い」や「不思議の国のアリス」といった

童話の楽しい演出として多くのポップアップ作品が生まれています。

日本ではどうなんですか?

江戸時代から、日本ではもっぱら仕掛けが加えられた一枚の絵「おもちゃ絵」

という独自のしかけ文化が開花したそうです。

大正期になり、観音開きや飛び出す仕掛けの絵本が登場し、

昭和まで盛んにあの手この手の仕掛けが考案されたそうです。

しかけ絵本の魅力は?

見開きの限られた空間から飛び出すスケール感や、精巧なしかけ、

閉じると元通り収まっていく綿密なつくりではないでしょうか。

今回は鶴屋百貨店で「ロバート・サブダ しかけ絵本の世界展」が

開催されるそうですが、どういった展示会ですか?

紙の魔術師と称され今最も人気のあるしかけ絵本作家のひとり

「ロバート・サブダ」の代表作「不思議の国のアリス」をスケールアップした

しかけ展示で、ゆっくりと本をめくるように、ナレーションや音の演出も加え、

じっくりと味わうことが出来ます。

シンプルに白で表現される陰影の深い作品や、ティラノサウルスの

迫力ある仕掛けで有名なマシュー・ラインハートとの共作「恐竜時代」も

紹介しています。

その他には何がありますか?

歴史的に貴重なアンティークしかけ絵本の展示もあります。

なかでも蛇腹状になったのぞきしかけなどは、スーットその時代や

景色の中に引き込まれるような感覚があり、楽しめます。

またおよそ120タイトルの販売もあります。

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4月8日(火)まで鶴屋百貨店で行なわれている

この、「ロバート・サブダ」しかけ絵本の世界展への招待券を

ペアで5組の方へプレゼントします。

ご希望の方は住所・氏名・連絡先をお書きの上

glory@fmkumamoto.jp までお送り下さい。

締切は、4月2日(火)FMK Morning Glory 番組終了まで。

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