10月8日(木)の名盤は…
今日は「スリー・ディグリーズ」を紹介しました。
1970年代に活躍したイメージが強い彼女たちですが、
結成されたのは古く、1963年です。
メンバーは15~6人ほど出入りしていますが、
女性トリオの形は崩すことなく、“最も長く活動している女性3人組
ボーカル・グループ”としてギネス・ブックに認定されています。
彼女たちの全盛期といえば何といってもメンバーが、
フェイエット、シーラ、ヴァレリーの3人に固定された
1967年から76年のおよそ10年間。
中でもフィラデルフィア・インターナショナル・レコードと契約していた
1973年から1975年は全米1位を獲得するほど波に乗っていました。
しかし、本国アメリカでの活躍はここまで。
これ以降は日本とヨーロッパでのみの人気者になります。
それにしても当時の日本での人気ぶりは凄まじいものがありました。
毎年のように来日し、普通にテレビ番組にも出演していましたから、
お茶の間への浸透度はかなりのものでした。
日本にソウル音楽を普及させた最初の功労者は間違いなく、
スリー・ディーグリーズです。
彼女達が日本で長く愛されたのはアメリカでも人気があった
全盛期に何度も来日して、
日本制作のレコードをたくさん残していることも大きな理由でしょう。
その中には「にがい涙」のような日本語で歌われる
歌謡曲風のものもありましたが、
今日お送りした1974年の曲、「ミッドナイト・トレイン」は、
作曲が細野晴臣、そして松本隆が英語の歌詞を書いた「ミッドナイト・トレイン」。
演奏も細野晴臣を中心としたティン・パン・アレーが担当の
純和製ソウル(?)ですが、英語の歌詞ということもあって、
とても国産とは思えません。
日本の音楽もここまで来た!という意味でも重要な名曲です。
なおスリー・ディグリーズ、なんと現役で、
年末には来日公演も予定されています。
ギネス記録は更新中なんです。
しかも全盛期周辺のメンバーが2人も残っているんです。すごい。