12月31日の名盤は…
ある世代には懐かしく、
またある世代には新鮮に響く名盤の数々を紹介する「名盤iNaDAY」。
今年の音楽シーンを振り返ると、一番の出来事といえばやはりなんといっても
マイケル・ジャクソンの悲報ではないでしょうか。
僕は、彼の作品の中でも「BAD」に衝撃を受けましたね。
あれだけすごかった「スリラー」の後に出すということで、
どんな作品を出すんだろうという中で、ものすごい衝撃でしたね。
なのに「スリラー」だけが群を抜いて圧倒的に売れたのはなぜなのかと考えると、
とたんに迷路にはまってしまうのです。
“プロモーション・ビデオのおかげだろう“と言われそうですが、
映像のないLPやCDが1億枚売れているわけの答えには
なってないように思うんです。
“大衆とは常に中庸を求めるものだ”と言う人もいますが、
本当に当たり障りのない中庸なら100万枚は売れても
1億枚は絶対に売れないんじゃないかなと思うんですね。
思うにこの作品は、黒人音楽と白人ロック、大衆性と実験性、
そして曲順や構成が絶妙に絡み合っている。
それにポップスの魔法が奇蹟的にうまくかけられていること。
だからこそのキング・オブ・ポップスなのでしょう。
その魔法が何なのか、もうしばらくの間僕なりに考えてみたいと思います。
あなたも、どうぞ、あなたのマイケルを探してみて下さい。
1億通りのマイケル・ジャクソンがあっていいのですから。