« 12月30日(水)魔法のことば  |  「紀文」に聞く お正月料理の由来 >

12月31日の名盤は…

ある世代には懐かしく、

またある世代には新鮮に響く名盤の数々を紹介する「名盤iNaDAY」。

今年の音楽シーンを振り返ると、一番の出来事といえばやはりなんといっても

マイケル・ジャクソンの悲報ではないでしょうか。

僕は、彼の作品の中でも「BAD」に衝撃を受けましたね。

あれだけすごかった「スリラー」の後に出すということで、

どんな作品を出すんだろうという中で、ものすごい衝撃でしたね。

なのに「スリラー」だけが群を抜いて圧倒的に売れたのはなぜなのかと考えると、

とたんに迷路にはまってしまうのです。

“プロモーション・ビデオのおかげだろう“と言われそうですが、

映像のないLPやCDが1億枚売れているわけの答えには

なってないように思うんです。

“大衆とは常に中庸を求めるものだ”と言う人もいますが、

本当に当たり障りのない中庸なら100万枚は売れても

1億枚は絶対に売れないんじゃないかなと思うんですね。

思うにこの作品は、黒人音楽と白人ロック、大衆性と実験性、

そして曲順や構成が絶妙に絡み合っている。

それにポップスの魔法が奇蹟的にうまくかけられていること。

だからこそのキング・オブ・ポップスなのでしょう。

その魔法が何なのか、もうしばらくの間僕なりに考えてみたいと思います。

あなたも、どうぞ、あなたのマイケルを探してみて下さい。

1億通りのマイケル・ジャクソンがあっていいのですから。